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【フォーミュラE 第1/2戦 香港】フォーミュラEの“裏側”お見せします

非常に至近距離でフォーミュラEマシンを見られたフォーミュラE 第1戦 香港

 12月2日に中国 香港の市街地特設コース「香港セントラル ハーバーフロント サーキット」で開幕した、世界シリーズ「FIA フォーミュラE選手権」(以下、フォーミュラE)の2017/2018年シーズン。

 ピットウォークの可能なパスを購入すれば、フォーミュラEのために特設されたピットを許された時間に見て回ることができる。ピット見学で楽しいのは、テクノロジーの塊であるフォーミュラEマシンの細部をじっくりと見られること。ピットの奥までは入っていけないが、香港では仮設のピットであったため、車検風景なども容易に見ることができた。

さまざまなマシンを至近距離で見られるのが楽しみの一つ

 フォーミュラEは、電動のフォーミュラマシンではあるものの、そこに注ぎ込まれた空力テクノロジーは、一般的なフォーミュラマシンと何も変わらない。現代のレーシングマシンらしくCFD(Computer Fluid Dynamics)で空力シミュレーションを繰り返し、効率よく走るためのデザインが施されている。

 記者はフォーミュラEがデビューイベントを行なった米国ネバダ州ラスベガスで開催された「2014 International CES」でフォーミュラEマシンを初めて見たのだが、その洗練された空力デザインに驚いた覚えがある。現在のフォーミュラEとはデザインが異なるのだが、当時のF1の空力トレンドを採り入れたものだった(関連記事:ルーカス・ディ・グラッシ選手のドライブで、Formula Eがラスベガスを走行)。

 そして、この空力で気になるのはシャシー下面の形状がどうなっているかということ。クルマ全体に対するシャシー下面の空力の影響は大きく、シャシー下面はぜひ見てみたかったが、2014年のCESでは見ることができなかった。しかし、今回偶然に香港戦のピットウォーク時にちょっとだけ見ることができたので、ここに紹介する。

 第1戦香港の予選時に4号車がトラブル。その後実施されたピットウォーク時にその4号車がトラックで運ばれてきたのだ。これは吊り下げてピットに戻すだろうなと思っていたところ、実際にそのような動きが始まった。

 そのため、可能な限りシャシー下面が写るように撮影し、ここに紹介したものだ。判断はそれぞれが行なえばよいと思うが、カーボンシャシーのため非常にフラットに仕上がっていることと、地面との擦り板らしきものが見えるのが特徴だろうか。いずれにしろピットウォークに参加していると楽しいサプライズは多いので、せっかくレースに行くならピットやパドックに入ることが可能なチケットがお勧めだ。

ピットウォーク最中に4号車が運ばれてきた
吊り下げ作業が始まった
フォーミュラEのシャシー下面。シンプルな作りになっている
そしてピットに収まっていった