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【インディ500 2018】予選を通過した33名のドライバーがインディアナポリス市内をパレード

2018年5月26日(現地時間) 開催

インディアナポリス市内のパレードに参加した佐藤琢磨選手

 北米の最高峰モータースポーツ・シリーズ「インディカー・シリーズ」第6戦となる「第102回 インディアナポリス500マイル・レース」(102ND RUNNING OF THE INDIANAPOLIS 500、インディ500)が、米国インディアナ州の州都インディアナポリス市にあるインディアナポリス・モータースピードウェイで5月15日~27日の12日間にわたって開催されている。

 決勝レース前日となる5月26日(現地時間)にはパブリックドライバーミーティングやサイン会などのイベントを含むファイアストン・レジェンズ・デイが開催されたが、午後には場所をインディアポリス市の中心街に場所を変えて、予選を通過した33名のドライバー全員が参加するパレードが行なわれた。

 インディ500は、インディカー・シリーズにとって最大のイベントであるのはもちろんだが、インディアナポリス・モータースピードウェイの地元自治体となるインディアナポリス市にとっても、最大のイベント。もっと言えばお祭りである。

予選を通過した33名のドライバーによるパレード

 実際、このレースには毎年決勝日だけでも約25万人~約30万人ともされている(サーキット側では正確な数字は公開していないが、サーキットに用意されている席は約25万人とされており、席を持たない観客を入れるとおそらく約30万人だろうという入場者数が一般的に流通している)観客がサーキットにつめかけるという意味で、インディアナポリス市にとっての経済効果は計り知れない。もちろんインディアナポリス市もイベントにさまざまな形で協力している。

 その一環として行なわれているのが、決勝日前日のファイアストン・レジェンズ・デイに行なわれる、インディアナポリス市の中心街におけるドライバーパレードだ。このパレードには予選を通過した33名のドライバーが、列ごと(インディ500では1列に3名のドライバーが並ぶ)に登場し、詰めかけた市民の声援を浴びる。しかもパレードするのは、ドライバーだけではなく、地元の企業、地元の学校、さらには地元の軍の関係者といった「オールスター」が一緒にパレードし、自動車レースというよりは、一種のお祭りのような形で開催されている。インディアナポリスの市民とインディ500の一体感も高まるという意味で、なかなかよい取り組みだと感じた。

どこの国でも、パレードの最初は白バイ隊(こちらでは白くないが)と決まっているのか、地元警察のオートバイ部隊がINDIANAPOLIS 500の文字をバイクで表現

 このパレードには、予選を通過したドライバーがすべて参加しているので、2017年のウィナーである佐藤琢磨選手ももちろん参加しており、沿道のファンからの歓声に応えていた。もちろんほかのドライバーも参加している。このレースをレーシングドライバーからの引退レースと決めている女性ドライバーのダニカ・パトリック選手も参加しており、沿道からの熱い声援に熱い投げキッスで応えていた。

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インディアナポリス市のジョー・ホグセット氏、有権者を前に優雅に車に乗ってなど入れないようで、自分の足で歩いて詰めかけた観衆に握手して回っていた。政治家はどこの国でも体力勝負だ…。

パレードの様子、地元の高校や企業などが工夫して作っている山車もなかなか見所
インディ500勝者が飲む牛乳を提供する地元の酪農協会の山車。果たして今年は誰が牛乳を飲むのか……
各種のバルーンも特徴的
各列が来る前にはバルーンで列が表示される。こちらはROW1、つまりフロントローのバルーン
11列目のドライバー、左から31位ジャック・ハーベイ選手、32位アレクサンダー・ロッシ選手、33位コナー・デイリー選手
10列のドライバー、左から30位グラハム・レイホール選手、29位エド・ジョーンズ選手、28位ジェイ・ハワード選手
佐藤琢磨選手のチームメイト、グラハム・レイホール選手
9列目のドライバー、左から27位JR.ヒルデブランド選手、26位オリオール・セルビア選手、25位ザック・ビーチ選手
8列目のドライバー、左から24位セイジ・カラム選手、23位ステファン・ウィルソン選手、22位ギャビー・チャベス選手
7列目のドライバー、左から21位カルロス・ムニョス選手、20位マックス・チルトン選手、19位ジェームス・デービソン選手
6列目のドライバー、左から18位ロバート・ウィッケンス選手、17位カイル・カイザー選手
予選16位になった2017年インディ500ウィナー佐藤琢磨選手
5列目のドライバー、左から15位チャーリー・キンボール選手、14位ライアン・ハンター・レイ選手、13位ザカリー・クラマン・デメロ選手
ライアン・ハンター・レイ選手
4列目のドライバー、左から12位マルコ・アンドレッティ選手、11位マセアス・リースト選手、10位トニー・カナーン選手
TKことトニー・カナーン選手、2013年のインディ500優勝者
3列目のドライバー、左から9位スコット・ディクソン選手、8位エリオ・カストロネベス選手、7位ダニカ・パトリック選手
今シーズンはスポット参戦となるエリオ・カストロネベス選手、もう一度インディでスパイダーマンは見ることができるか?
沿道のファンに熱い投げキッスを送るダニカ・パトリック選手。今回のレースがレーシングドライバーからの引退レースとなる
2列目のドライバー、6位スペンサー・ピゴット選手、5位セバスチャン・ブルデー選手、4位ジョセフ・ニューガーデン選手
かつてはF1も走っていたセバスチャン・ブルデー選手
昨年のインディカー・シリーズチャンピオンのジョセフ・ニューガーデン選手
フロントローは特別扱いで、まずは3位のウィル・パワー選手(左)と、2位のシモン・パジェノー選手(右)が登場
シモン・パジェノー選手、2016年のインディカー・シリーズ王者
第102回 インディアナポリス500マイル・レース、ポールシッターのエド・カーペンター選手