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米GMとホンダ、EV向け次期バッテリーコンポーネントの共同開発など協業に合意。GMからホンダへ供給も視野に

GMの次期リチウムイオン・バッテリーシステムをベースに共同開発

2018年6月7日 発表

 米ゼネラルモーターズとホンダは6月7日、両社のEV(電気自動車)投入を加速することを目的に、GMが現在研究開発している次期リチウムイオン・バッテリーシステムをベースに、GMとホンダが共同で開発を行なうなど、次期バッテリーコンポーネントに関する協業に合意したと発表。

 また、今回の契約ではGMがバッテリーモジュールを生産し、ホンダに供給することも視野に入れている。

 次期バッテリーコンポーネントは、従来のバッテリーに比べて高エネルギー密度、小型化、充電時間の短縮を可能にするといい、主に両社が将来北米市場向けに投入する商品に搭載される予定。協業による両社のスケールメリットと生産効率の向上によりユーザーへの提供価値を高めるとしている。

 ゼネラルモーターズ 上級副社長 グローバル製品開発・購買・サプライチェーン担当のマーク・ロイス氏は「今回新たに、ホンダと複数年におよぶ提携に至ったことは、GMが利益の出る電動化ラインアップを展開する能力を有していることの証明だと思います。GMが過去何十年にもわたって蓄積してきた電動化領域での経験や、EVへの戦略的投資に、ホンダのモビリティ進化に向けたコミットメントが加わることで、お客様へのよりよいソリューション提供や、ゼロエミッション社会の構築を目指します」とコメント。

 本田技研工業 常務執行役員 四輪事業本部長の関口孝氏は「従来の燃料電池の共同開発・生産に加え、今回のバッテリーコンポーネント分野における協業を通じて、環境負荷ゼロ社会の実現に向けた新たな一歩を踏み出していきます」とコメントした。

 GMとホンダは、電動化の分野においてすでに協業実績があり、2020年ごろを目途に水素燃料電池システムの生産を行なう合弁会社を、自動車業界で初めて設立。両社による共同開発チームは、より手に入れやすい燃料電池や水素貯蔵システムの提供に向けた開発を進めているとしている。

GMとホンダは2017年1月に、業界初の燃料電池システムの合弁生産子会社を米国ミシガン州に設立すると発表