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リコー、デンソーと「車載用ステレオカメラ」を共同開発。デンスステレオマッチング技術採用で路面状態を検出可能

2017年9月の量産開始から累計約2万台出荷

2018年7月23日 発表

車載用ステレオカメラ

 リコーインダストリアルソリューションズは7月23日、デンスステレオマッチング技術(高密度視差演算技術)を採用した車載用ステレオカメラをデンソーと共同開発したと発表した。

 両社が共同開発した車載用ステレオカメラは、3次元画像処理技術にリコー独自のデンスステレオマッチング技術を採用することで、歩行者や車両、ガードレールなどの障害物の検出に加え、路面の状態まで認識することが可能。これにより車両が走行可能な路面(フリースペース)の検出が可能となり、ハンドル制御による障害物回避の実現に貢献するという。

 エッジ検出を用いた視差演算を行なう従来型のステレオカメラに対して、デンスステレオマッチング技術は車両周辺を高密度に3次元で検知でき、路面の細かい凹凸まで検出が可能という特徴を持つが、膨大なデータを処理するため、自動車用安全装置に求められるリアルタイム性に課題があった。

 今回、データ処理の高速化を行なうことにより同技術を採用した車載用ステレオカメラの量産に成功。

 同社生産センターでは、同車載用ステレオカメラを2017年9月に量産開始。生産開始から累計約2万台出荷しているという。今後、リコーインダストリアルソリューションズでは、ニーズが拡大・高度化する自動運転・ADAS(先進運転支援システム)分野でのさらなる事業拡大を図るため、リコーグループ各社と連携して研究開発を加速していく考え。