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ブライトリング、室屋義秀、佐藤琢磨、中上貴晶がチームとなる「ジャパン・レーサーズ・スクワッド」結成を発表

新作発表会で室屋義秀選手と佐藤琢磨選手のトークショー開催

2018年10月30日 開催

写真は左から、佐藤琢磨選手、ブライトリング CEOのジョージ・カーン氏、室屋義秀選手

 ブライトリングは10月30日、秋から販売開始する新作「PREMIER(プレミエ)」の記者発表会を開催。同会場でレッドブル・エアレースに参戦する室屋義秀選手、インディカー・シリーズに参戦する佐藤琢磨選手、MotoGPに参戦する中上貴晶選手がチームとなる「ジャパン・レーサーズ・スクワッド」の結成が発表された。

 ブライトリング CEOのジョージ・カーン氏が来日した新製品発表会では、ブライトリングは「AIR」「SEA」「LAND」「PROFESSIONAL」といった領域で製品をラインアップしていることを強調。カーン氏は「空、海、陸といった領域で、われわれは新しいセグメントに入っていく。プレミエシリーズはその1つ」と新製品の位置付けが語られた。

新製品発表会に来日したブライトリング CEOのジョージ・カーン氏

 プレゼンテーションでは、AIRでは、パイロットウォッチの「NAVITIMER 8」「NAVITIMER 1」「AVENGER」、SEAでは、ダイバーズウォッチの「SUPEROCEAN」「SUPEROCEAN HERITAGE」、LANDでは新作の「PREMIER」のほか「CHRONOMAT」といった製品をラインアップしていることを紹介。

製品ラインアップ

 新作の「PREMIER」については、1940年代に製造されたプレミエシリーズにインスピレーションを受けた時計といい、カーン氏は「パイロットウォッチを愛する人たち、高級な時計を愛する人たちを1つにするもの。プレミエシリーズは深い歴史を持つわれわれだからできること」と、新たなブランドの方向性を示した。

1940年代に製造されたプレミエシリーズにインスピレーションを受けた新作「PREMIER」
航空、探検、スポーツ、シネマといった、さまざまな分野のプロがスクワッド(チーム)を組むプロモーションを展開している

 こうした新しいブランドの方向性と合わせて、現在ブライトリングでは、航空、探検、スポーツ、シネマといった、さまざまな分野のプロがスクワッド(チーム)を組み、情熱や目標、ミッションを分かち合い一体となった活動をサポートするといったことを展開している。

 今回、日本独自の展開として、航空、4輪、2輪の世界的な大会に挑戦する、室屋義秀選手、佐藤琢磨選手、中上貴晶選手、日本のモータースポーツ界を代表するアスリートによる「ジャパン・レーサーズ・スクワッド」の立ち上げが発表された。

レッドブル・エアレースに参戦する室屋義秀選手
インディカー・シリーズに参戦する佐藤琢磨選手
MotoGPに参戦する中上貴晶選手

 同会場で開催されたトークステージには、室屋義秀選手と佐藤琢磨選手が登壇して今シーズンの振り返りや来シーズンへの意気込みなどが語られた。なお、スケジュールにより参加できなかった中上貴晶選手からはビデオメッセージが会場に届けられた。

 トークショーに登壇した室屋選手と佐藤選手は今シーズンの振り返って、佐藤選手は「昨年はインディ500を制して、ディフェンディングチャンピオンとして5月のインディ500を迎える特別なシーズンでしたが、前半戦は苦労しました。いろんなアクシデントや不運も重なって、なかなか思うようなリザルトが残らなかったのですが、終盤に向けて常に右肩上がりで追いかける、最後にはアワードももらって表彰されたり、非常にチーム一丸となってポートランドでの優勝を含めて来年につなげるためのいい1年になりました」と話した。

 室屋選手は「今シーズンはアップダウンのあるシーズンで、第3戦の千葉戦で新部品を投入して一気に勝ち上がろうとしたのですが、若干裏目に出て失敗もありました。全体としては機体のスピードは上がってきて、今もトラックにおけるタイムではほぼトップを維持しているので、来年に向けてチーム戦略とか、来年に向けていい勉強になったシーズン」と振り返った。

 2人の出会いについては、室屋選手がワールドチャンピオンを獲得し、佐藤選手がインディ500で優勝した2017年に初めて出会ったことを紹介。その後、室屋選手と佐藤選手の2人は、互いのフィールドを知ってもらおうと、佐藤選手がドライブするマシンに室屋選手を乗せてサーキット走行を体験、室屋選手の操縦で佐藤選手がフライト体験したことなどが語られた。

 また、レース以外の活動として、佐藤選手からは東日本大震災で被災した人たちの長期的な支援を目指した「With you Japan プロジェクト」やカートの楽しさを子供たちに伝える「TAKUMA KIDS KART CHALLENGE」への取り組み、室屋選手からは、地元のふくしまスカイパークに2019年から開講する航空教室「空ラボ」への取り組みといった、将来の社会を支える子供たちに向けた活動が報告された。

佐藤選手が取り組む、東日本大震災で被災した人たちの長期的な支援を目指した「With you Japan プロジェクト」やカートの楽しさを子供たちに伝える「TAKUMA KIDS KART CHALLENGE」を紹介するスライド
室屋選手が取り組む、地元のふくしまスカイパークに2019年から開講する航空教室「空ラボ」を紹介するスライド

 トークショーの締めくくりには来シーズンへの意気込みについて語られ、佐藤選手は「僕自身は来季、北米挑戦10年目になりますが、インディカーシリーズでストリートコース、ロードコースを勝って、スーパースピードウェイも勝って、残りはショートオーバルの優勝とシリーズチャンピオン。義さんのワールドチャンピオンになる姿をこの目で見させていただいたので、来季はレイホールというチームで2年目の挑戦になりますが、"タイトルを戦う”それくらいの気持ちで頑張っていきたい」との目標が語られた。

 室屋選手は「11月18日に最終戦テキサス ダラス戦があるので、この1戦でまずは優勝を取りにいきたいと思っています。そのまま2019年に突入していくカタチになりますが、2019年はチーム体制を少し落ち着けて、本当に安定して勝っていける戦いを続けていきたい」との意気込みをコメントした。