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戦前から1980年代のクラシックカー43台が東京 日本橋に集まった「ジャパン・クラシック・オートモービル 2019」
2019年4月8日 14:44
- 2019年4月7日 開催
五街道の起点となる日本橋。国の重要文化財に指定されている現在の橋は御影石でできており、1911年に完成したので2019年で108周年だ。それを記念したクラシックカーイベント「ジャパン・クラシック・オートモービル 2019」が4月7日に開催された。
このイベントは「春の名橋『日本橋』まつり」の一環として、2010年の架橋99周年に初めて開催。翌100周年には大々的に行なわれた、いわば、日本橋の誕生日を祝うイベントと言っていいだろう。
「五街道の起点である日本橋。その約100年の歴史は、自動車文化の歴史と密接な関係があります。この100年で人・物・文化が大きく変貌しました。この歴史的背景を踏まえると、道路の起点である日本橋の誕生と自動車文化とを重ねて祝うことは重要なことです。単にクルマを並べて楽しむということ以上に、日本の道路の歴史を考え、祝うイベントであるということも忘れずに心の中に留めていたいと思います」とコメントするのは、同イベントのプロデューサーである木村英智さんだ。
そんな理由から、展示車両も戦前から1980年代のクラシックカーまで幅広く集められた。特に今回は国産車が多く参加しており、“日本の名橋”を祝うイベントとして、よりその特徴が明確になったと言えよう。
この日のスケジュールは、朝がたに日本銀行本店前の江戸桜通りに集合した参加車両を2時間ほど展示。お昼前にそこから日本橋に移動し、橋の上でも車両展示された。日本橋の上の中心には道路元標が刻まれているが、普段は車道となっているため見ることができない。しかし、この日は通行止めとなっていることから、クラシックカーと合わせて道路元標をカメラに収める観客の姿も多くみられた。
参加車両は43台。そのうち戦前車が7台で、ブガッティ「T13 ブレシア」やアミルカー「CGS s」の他にも、ロールス・ロイス「ファントム」などが日本橋に並んだ。さらに国産車ではトヨタ自動車「2000GT」をはじめ、トヨタ「クラウン(初代)」、日産自動車「フェアレディZ」、いすゞ「117クーペ」などが展示され、大いに観客の目を惹いていた。
こういったクルマを集めるために協力したのは日本クラシックカークラブだ。同クラブは1956年11月に設立された歴史あるクラシックカー愛好家の集まりで、クラシックカーに造詣の深いクラブ員たちが手分けをして、イベントにふさわしいクルマを集めた。これによってオリジナル性が高く、非常に程度のよいクラシックカーが日本橋に展示されることになった。
さて、本来であれば今回が10回目となるはずのこのイベントだが、実は数年前、強風のためイベント自体が中止となってしまった。つまり今回は9回目で、2020年が10回目となる。そこで次回は日本橋とともに、日本銀行本店前庭にも車両を展示し、盛大にお祝いする計画が進められているという。