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【SUPER GT 第5戦 富士】SCがキーとなった劇的レース。GT500優勝は6号車 WAKO'S 4CR LC500(大嶋/山下組)

GT300は“奇襲ピット作戦”を敢行した87号車 T-DASH ランボルギーニ GT3(高橋/クート/藤波組)

2019年8月3日 予選

2019年8月4日 決勝

GT500クラスで優勝した6号車 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太組、BS:ブリヂストン)

 SUPER GT 第5戦 「2019 AUTOBACS SUPER GT Round 5 FUJI GT 500mile RACE」が、静岡県小山町の富士スピードウェイで8月3日~8月4日の2日間に渡って開催されれ、8月4日には決勝レースが行なわれた。

 GT500クラスで優勝したのは6号車 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太組、BS:ブリヂストン)で、セーフティカーが入る直前にピットインしたことが2位に大きな差をつけての優勝につながった。6号車は前戦タイに次ぐ2連勝で、シリーズタイトルに向けて大きな前進を見せることになった。2位は1号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組、BS)、3位はポールからスタートした23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI:ミシュラン)。

 GT300クラスで優勝したのは87号車 T-DASH ランボルギーニ GT3(高橋翼/アンドレ・クート/藤波清斗、YH:横浜ゴム)。2回目のピットストップから1周後に3回目のピットストップを行なうという奇襲ピットストップ作戦がセーフティカーが出たタイミングとドンピシャではまり、見事に優勝を獲得した。2位はポールからスタートした52号車 埼玉トヨペットGB マークX MC(脇阪薫一/吉田広樹、BS)。3位は2位の52号車を最後約2秒まで追い上げてレースを盛り上げた34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/大津弘樹、YH)が獲得した。

レース序盤はGT-R+ミシュランの2台が1-2フォーメーションでレースをリード

GT500のスタート

 13時47分にストレートに戻ってきた隊列にグリーンライトが点灯され、レースはスタートしていった。ローリングスタートということもあり、順位通りに1コーナーに入っていった。このため、ポールからスタートした23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)、2位からスタートした3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ組、MI)が順当に1-2フォーメーションを形成し、徐々に3位以下を離していくという展開になった。

 3位以下は、当初は4位からスタートした38号車 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組、BS)が3位からスタートした19号車 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資/坪井翔組、YH)を抜いて3位に上がる。ところが、その38号車と19号車がストレートで3位争いをサイド・バイ・サイドでしている時、後ろからものすごい勢いで追い上げてきた64号車 Modulo Epson NSX-GT(ナレイン・カーティケヤン/牧野任祐組、DL:ダンロップ)がインから2台を一気に料理して2台抜きで3位に上がった。また、19号車も38号車をオーバテイクして4位を維持した。その後、ランキング3位でハンデウェイトで重い38号車は徐々に遅れていき、64号車も徐々にタイムを下げ、19号車に抜かれて4位に下がった。

 その後レースは淡々と進むが、26周目に19号車、30周目に64号車、32周目に38号車と徐々に上位陣のピットインが始まる。今回のレースでは4回のピットストップが義務づけられており、各車最低でも5スティントをこなす必要がある。このため、ピットストップのタイミングは177周の均等割で約35周となるが、各チームともやや早めのピットストップになった。その中でも、トップのGT-R+ミシュランの2台は快調に走り続け、34周目にトップの23号車がピットに入り、その数周後に2位の3号車が入り、各車続々とピットインした。

 全車のピットインが終わり、その時点でトップに立っていたのは19号車 WedsSport ADVAN LC500だ。早めにピットインした19号車はピットインするとそこからスパートし、全車がピットインを終えると23号車を抜いてトップに立っていたのだ。しかし、そこから23号車のチャージが始まり、19号車のテールを激しくつつく走りで、2台のマッチレースが始まった。このバトルは49周目まで続いたが、49周目のストレートで周回遅れに詰まった19号車を23号車がストレートで抜き、ふたたびトップに立った。その後、19号車は55周目にピットに入り、他車よりも短い間隔で2回目のピットストップを行なうことになった。

 なお、同じくヨコハマ勢となっている16号車 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐組、YH)も18周目、50周目とピットインしており、どうやら19号車と16号車のヨコハマタイヤを履いた2台は、他よりも1回多いピットストップで臨む作戦を立てている、この段階でそう予想されるようになった。

 そして3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rは、トップを走行していた23号車が周回遅れに引っかかったことを利用してトップに立つ。そしてそのまま23号車を徐々に引き離していく。

2度目のセーフティカー導入直前にピットインした6号車 WAKO'S 4CR LC500が大きなリードを獲得

6号車 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太組、BS)

 そうした中、70周目に38号車 ZENT CERUMO LC500が100Rの外側にクラッシュするというアクシデントが発生した。場内のモニターで再生されたスロー映像では、クラッシュの直前に円柱状のもの(最終的には右ホイールのナットだった)がクルマから飛んでいき、その後38号車がコントロールを失ってアウト側にクラッシュするという様子が映し出された。これにより、セーフティカーが出ることを読んだトップの3号車を含む各車はやや早めにピットインする(セーフティカーが出るとピットに入れなくなるため、燃料がなくなるとペナルティを覚悟で入るしかなくなり、勝負権が消滅する)。

 ところが、37号車 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ組、BS)と前日のクラッシュの影響でQ2のタイヤが使えないためペナルティを受けるためにピットスタートになった17号車 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット組、BS)の2台はまだピットに入る前に、セーフティカーが出てしまう。これにより、両車は予定されていたピットのタイミングでピットインできなかっただけでなく、後ろのクルマとの差が詰まった後でピットストップするためタイム的には大きな損となってしまうことになる。これにより37号車と17号車はほぼ勝負権を失うことになった。

 レースは80周目に再開したが、ダンロップコーナーで4位を走っていた3号車と3位を走っていた19号車が接触して、3号車がスピン。ここまで築いてきたGT-R+ミシュランの1-2フォーメーションが崩れることになった。さらに、39号車 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/中山雄一組、BS)も19号車と接触してタイヤにフロントカウルが触れてしまい、ピットインを強いられ、リタイヤになってしまった。

 これらの混乱が終わった段階でトップに立っていたのは23号車 MOTUL AUTECH GT-R。2位は36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組、BS)、そして3位は6号車 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太組、BS)、4位は1号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組、BS)、5位は24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/ヤン・マーデンボロー組、YH)、6位は12号車 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター組、BS)となった。

 102周目、2位のポジションで3位の6号車と争っていた36号車 au TOM'S LC500はダンロップコーナーでGT300マシンと接触し、フロントカウルと左フロントをサスペンションなどを含めて壊れてしまい、ガレージに入って修復を試みることになった。これでポイントリーダーの6号車 WAKO'S 4CR LC500がハンデウェイト70kgという重い状況でありながら2位に上がることになった、この時点の3位は1号車 RAYBRIG NSX-GTで、4位の24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R、5位の3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが追い上げてきていたが、105周目の終わりに24号車のエンジンルームから火がでてストレート上にストップしてしまう。その消火のために今回のレース2度目のセーフティカーが導入された。

 そのセーフティカーが宣言された瞬間、6号車 WAKO'S 4CR LC500はセーフティカーが出た瞬間にピットに入り、ルーティン作業を終えてピットを出る。その後、ピットインがセーフティカーのボード掲示前に入ったのか、掲示後に入ったのかの検証が行なわれたが、掲示前にピットに入ったと判断。この時点でGT500のトップと同一周回で走っていたのは6号車を含めて6台(7位以下は周回遅れ)だったが、その6台のうち6号車だけが3回目のピットストップを終えており、セーフティカーラン後に1分近くのピットストップをしなければいけないことを考えると、この時点で6号車だけが他の車両よりも1分近く前を走っているという状況になった。これにより、6号車の優勝がほぼ決まったような状況となった。

大量リードを得た6号車 WAKO'S 4CR LC500がそのまま逃げ切って優勝

1号車 RAYBRIG NSX-GT

 113周目にセーフティカーランが解除されると、上位勢はピットの混雑を嫌った1号車 RAYBRIG NSX-GT以外はピットに入る選択をする。ピット作業を終えると、1号車 RAYBRIG NSX-GT 、19号車 WedsSport ADVAN LC500、23号車 MOTUL AUTECH GT-R以外は全車周回遅れになっていた。

 レースが再開してすぐ、今日のレースで上位を走り続けていた3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rがエンジンまわりにトラブルを抱えたのか、ガレージに入れられてフロントカウルを開けて修復作業に入る。今回ニッサンは、24号車、3号車の両方にエンジントラブルと見られるトラブルが発生するというレースになってしまった(3号車は終盤にレースに復帰)。これでレースは6号車 WAKO'S 4CR LC500がほぼ1周のリードをつけてレースをリードし、2位は1分20秒近い差をつけられた1号車 RAYBRIG NSX-GT、3位は19号車 WedsSport ADVAN LC500、4位は23号車 MOTUL AUTECH GT-R。ここまでがトップの6号車と同一周回だが、もう一度セーフティカーでも出ない限り縮まらない絶望的な差と言ってよい。

 残り34周でトップの6号車がピットに入ると、続いて3位の23号車、2位の1号車が次々とピットに入り、これで順位はほぼ確定になった。ピット作業が終わると、トップを走っていたのはもちろん6号車。2位は1号車、3位は23号車、4位は37号車 KeePer TOM'S LC500となっており、ここまでが同一周回で、5位以下は周回遅れとなっていた。ピット作業を終えた後のレースを盛り上げたのは、2位を走る1号車の山本尚貴選手と、3位を走る23号車のロニー・クインタレッリ選手のバトル。しかし、最終的には山本選手がクインタレッリ選手を引き離して2位を確実にした。

23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)

 結局レースはそのまま6号車 WAKO'S 4CR LC500が最初にチェッカーを受け、優勝した。前戦タイに続き2連勝を実現し、今回の長いレースでは通常のレースよりも多い25点が加算されるため、60点と大量のポイントをもってポイントリーダーの座を維持し、次のレースに臨むことになる。2位は1号車 RAYBRIG NSX-GT。3位は23号車 MOTUL AUTECH GT-Rとなり、ポイントランキングで3位に上がることになった。4位は37号車 KeePer TOM'S LC500、5位は12号車 カルソニック IMPUL GT-R、6位は16号車 MOTUL MUGEN NSX-GTとなった。

GT500の結果(暫定)
順位カーナンバーマシンドライバータイヤウェイトハンデ周回ベストラップタイム/1位とのタイム差
16WAKO'S 4CR LC500大嶋 和也/山下 健太BS701751分31秒6774時間52分55秒248
21RAYBRIG NSX-GT山本 尚貴/ジェンソン・バトンBS221751分31秒67231秒214
323MOTUL AUTECH GT-R松田 次生/ロニー・クインタレッリMI491751分30秒98436秒658
437KeePer TOM'S LC500平川 亮/ニック・キャシディBS681751分31秒87355秒881
512カルソニック IMPUL GT-R佐々木 大樹/ジェームス・ロシターBS191751分31秒9441分00秒276
616MOTUL MUGEN NSX-GT武藤 英紀/中嶋 大祐YH41751分32秒0051分18秒436
78ARTA NSX-GT野尻 智紀/伊沢 拓也BS401751分32秒1961分30秒137
817KEIHIN NSX-GT塚越 広大/ベルトラン・バゲットBS121741分31秒1211 Lap
919WedsSport ADVAN LC500国本 雄資/坪井 翔YH351741分31秒5801 Lap
1064Modulo Epson NSX-GTナレイン・カーティケヤン/牧野 任祐DL51721分31秒3523 Laps
113CRAFTSPORTS MOTUL GT-R平手 晃平/フレデリック・マコヴィッキMI321381分30秒85237 Laps
R24リアライズコーポレーション ADVAN GT-R高星 明誠/ヤン・マーデンボローYH281041分31秒94671 Laps
R36au TOM'S LC500中嶋 一貴/関口 雄飛BS481021分31秒76373 Laps
R39DENSO KOBELCO SARD LC500ヘイキ・コバライネン/中山 雄一BS40821分32秒19393 Laps
R38ZENT CERUMO LC500立川 祐路/石浦 宏明BS61691分32秒199106 Laps
GT500のポイントランキング
順位カーナンバードライバーRd1Rd2Rd3Rd4Rd5合計WH
16大嶋 和也/山下 健太311212560100
237平川 亮/ニック・キャシディ41515104488
323松田 次生/ロニー・クインタレッリ8.5161438.577
438立川 祐路/石浦 宏明1.5205430.561
51山本 尚貴/ジェンソン・バトン11182958
68野尻 智紀/伊沢 拓也102852550
736中嶋 一貴/関口 雄飛12122448
819国本 雄資/坪井 翔2.5411320.541
939ヘイキ・コバライネン/中山 雄一8662040
1012佐々木 大樹/ジェームス・ロシター5.513817.535
113平手 晃平/フレデリック・マコヴィッキ45251632
1224高星 明誠/ヤン・マーデンボロー3381428
1317塚越 広大/ベルトラン・バゲット641020
1416武藤 英紀/中嶋 大祐26816
1564ナレイン・カーティケヤン/牧野 任祐0.51124.59

52号車 埼玉トヨペットGB マークX MCは序盤に順位を下げるが、またトップへ浮上

GT300のスタート

 GT300のスタートでは、3位からスタートした360号車 RUNUP RIVAUX GT-R(青木孝行/田中篤/柴田優作組、YH)がスタートでトップに立った。2位は予選2位からスタートした25号車 HOPPY 86 MC(松井孝允/佐藤公哉/土屋武士組、YH)、ポールからスタートした52号車 埼玉トヨペットGB マークX MC(脇阪薫一/吉田広樹、BS)は3位に落ちていた。

 だが、52号車は徐々に追い上げ、1回目のピットストップが終わる前にはふたたびトップの座を取り返していた。この時点では52号車 埼玉トヨペットGB マークX MC(脇阪薫一/吉田広樹、BS)がトップ、2位は25号車 HOPPY 86 MC、そして3位には徐々に追い上げてきた65号車 LEON PYRAMID AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥組、BS)となっていた。

 ところが、セーフティカーがピットに入ってレースが再開されてから上位に上がるはずだった65号車 LEON PYRAMID AMGは、車両から煙が出てピットイン。そして消化器により消火されるほどになってしまい、走り出すことはできなかった。

 2回目のピットストップを全車が終えると、1位は52号車 埼玉トヨペットGB マークX MC、2位は7号車 7 D'station Vantage GT3(藤井誠暢/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/ダレン・ターナー組、YH)、3位は4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組、YH)、4位は61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)、5位は360号車 RUNUP RIVAUX GT-Rとなり、序盤からトップを走っていた25号車は14位まで後退していた。

87号車 T-DASH ランボルギーニ GT3がトップに、そして34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3が3位に浮上して2位を追い上げる

87号車 T-DASH ランボルギーニ GT3(高橋翼/アンドレ・クート/藤波清斗、YH)

 全車3回目のピットストップが終わると、トップに立っていたのは87号車 T-DASH ランボルギーニ GT3(高橋翼/アンドレ・クート/藤波清斗、YH)。2回目のピットストップの後、1周後に3回目のピットストップを終えるという変則的なピットストップを採用したことが、セーフティカー2回導入のタイミングにバッチリとはまり、2位の52号車 埼玉トヨペットGB マークX MCに1分近い差をつけてトップを走っていた。この状態で、1位も2位も残り1回のピットストップとなるので、87号車が圧倒的に優位な状況になった。3位は18号車 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/松浦孝亮/山田真之亮組、YH)、4位は88号車 マネパ ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥組、YH)、5位はSUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)、6位は34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/大津弘樹、YH)となり、4位から6位はパックになって激しく順位を争う展開となっている。

 トップを走っていた87号車 T-DASH ランボルギーニ GT3がGT500の残り42周でピットインし、タイヤ交換。給油などを終えてピットアウトする。その数周後、52号車 埼玉トヨペットGB マークX MCがピットに入る。こちらはタイヤ交換はせず、ドライバー交代と給油だけしてピットアウトしていく。これで、52号車は87号車の後ろで合流し、最後の勝負に賭けることになる。フレッシュタイヤだが燃費的にはギリギリの87号車、タイヤはかなり使い古しだが燃費には余裕があるはずの52号車のマッチレースというのが終盤のGT300の展開になった。

52号車 埼玉トヨペットGB マークX MC(脇阪薫一/吉田広樹、BS)

 そしてその後ろでは18号車 UPGARAGE NSX GT3と34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3というNSX GT3+ヨコハマタイヤが3位表彰台を賭けた熱いバトルを繰り広げていた。残り20周、ストレートでスリップストリームにより34号車は前を走る18号車に追いつき、1コーナーではアウト側となるが、2コーナーに向けてクロスラインをとり、コカコーラコーナーでアウトから前に出て3位に躍り出た。その後も大津選手がドライブする34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3は、2位を走る52号車 埼玉トヨペットGB マークX MCとの差を1周1秒ペースで縮め始める。残り20分の段階で11秒差。計算上でも、52号車のタイヤが厳しいことを考慮に入れても、18時40分のゴールまでに追いつきそうな勢いだ。

34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/大津弘樹、YH)

 その後も大津選手がドライブする34号車はタイヤが厳しくなった52号車を追い上げ続け、最終的には約2秒まで追い詰めたが時間切れ。優勝は見事なピットストップ作戦を実らせた87号車 T-DASH ランボルギーニ GT3、2位はポールからスタートして最後まで34号車の追い上げをしのぎ切った52号車 埼玉トヨペットGB マークX MC、3位は34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3、4位は18号車 UPGARAGE NSX GT3、5位は88号車 マネパ ランボルギーニ GT3、6位は4号車 グッドスマイル 初音ミク AMGとなった。

GT300結果(暫定)
順位カーナンバーマシンドライバータイヤウェイトハンデ周回ベストラップタイム/1位とのタイム差
187T-DASH ランボルギーニ GT3高橋 翼/アンドレ・クート/藤波 清斗YH81631分40秒2884時間54分37秒976
252埼玉トヨペットGB マークX MC脇阪 薫一/吉田 広樹BS111621分39秒7731 Lap
334Modulo KENWOOD NSX GT3道上 龍/大津 弘樹YH121621分39秒6681 Lap
418UPGARAGE NSX GT3小林 崇志/松浦 孝亮/山田 真之亮YH-1621分40秒2301 Lap
588マネパ ランボルギーニ GT3小暮 卓史/元嶋 佑弥YH351621分40秒1071 Lap
655ARTA NSX GT3高木 真一/福住 仁嶺BS611621分39秒8801 Lap
756リアライズ 日産自動車大学校 GT-R平峰 一貴/サッシャ・フェネストラズYH541621分40秒0251 Lap
84グッドスマイル 初音ミク AMG谷口 信輝/片岡 龍也YH291621分39秒8881 Lap
911GAINER TANAX GT-R平中 克幸/安田 裕信DL501621分39秒9671 Lap
1061SUBARU BRZ R&D SPORT井口 卓人/山内 英輝DL301621分40秒1371 Lap
117D'station Vantage GT3藤井 誠暢/J.P.デ・オリベイラ/ダレン・ターナーYH-1621分40秒0031 Lap
122シンティアム・アップル・ロータス高橋 一穂/加藤 寛規/濱口 弘YH-1611分40秒0172 Laps
1321Hitotsuyama Audi R8 LMSリチャード・ライアン/富田 竜一郎/アレッシオ・ピカリエロYH121611分40秒5852 Laps
1410GAINER TANAX triple a GT-R星野 一樹/石川 京侍YH421611分39秒5242 Laps
1596K-tunes RC F GT3新田 守男/阪口 晴南BS601611分40秒4882 Laps
1633エヴァRT初号機 X Works GT-Rショウン・トン/マーチー・リー/道見 真也YH181611分39秒8472 Laps
175ADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号坂口 夏月/平木 湧也/阪口 良平YH301601分40秒6193 Laps
1831TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT嵯峨 宏紀/中山 友貴BS-1601分40秒3323 Laps
199PACIFIC MIRAI AKARI NAC PORSCHE横溝 直輝/峰尾 恭輔/都筑 晶裕YH-1601分40秒0963 Laps
2035arto RC F GT3ナタポン・ホートンカム/ショーン・ウォーキンショーYH-1601分40秒5633 Laps
2150ARNAGE AMG GT3加納 政樹/山下 亮生/手塚 祐弥YH-1601分40秒9383 Laps
2260SYNTIUM LMcorsa RC F GT3吉本 大樹/宮田 莉朋DL101601分41秒3193 Laps
2322アールキューズ AMG GT3和田 久/城内 政樹/ビヨン・ビルドハイムYH-1591分40秒3774 Laps
2448植毛GO&FUN GT-R田中 勝輝/飯田 太陽/浜野 彰彦YH-1581分41秒0355 Laps
2530TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT永井 宏明/織戸 学/小高 一斗YH-1431分40秒45420 Laps
2625HOPPY 86 MC松井 孝允/佐藤 公哉/土屋 武士YH321391分39秒08724 Laps
27360RUNUP RIVAUX GT-R青木 孝行/田中 篤/柴田 優作YH-1261分39秒47537 Laps
R65LEON PYRAMID AMG黒澤 治樹/蒲生 尚弥BS39741分39秒79189 Laps
R720McLaren 720S荒 聖治/アレックス・パロウYH-211分40秒086142 Laps
GT300のポイント
順位カーナンバードライバーRd1Rd2Rd3Rd4Rd5合計WH
155高木 真一/福住 仁嶺8.51552636.573
256平峰 一貴/サッシャ・フェネストラズ391553264
396新田 守男/阪口 晴南10203060
487高橋 翼/アンドレ・クート4252958
511平中 克幸/安田 裕信202332856
688小暮 卓史/元嶋 佑弥0.5116825.551
787藤波 清斗252550
852脇阪 薫一/吉田 広樹5.51924.549
910星野 一樹/石川 京侍1202142
1065黒澤 治樹/蒲生 尚弥2.561119.539
1134道上 龍/大津 弘樹141131938
124谷口 信輝/片岡 龍也1.558418.537
1361井口 卓人/山内 英輝41121734
1425松井 孝允/佐藤 公哉791632
155坂口 夏月/平木 湧也151530
1618小林 崇志/松浦 孝亮/山田 真之亮101020
1733ショウン・トン45918
1821リチャード・ライアン/富田 竜一郎33612
1933マーチー・リー5510
2060吉本 大樹221510
2133道見 真也448
2260宮田 莉朋2136
2360ドミニク・ファーンバッハー224