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【SUPER GT 第7戦 SUGO】雨の中、気迫の走りで2位にジャンプアップした64号車 Modulo EPSON NSX-GTの話を聞いた

「できることは全部できたかな」と牧野選手

2019年9月21日~22日 開催

決勝レース直後に話を伺った。左から牧野任祐選手、中嶋悟チーム総監督、ナレイン・カーティケヤン選手

 9月21日~9月22日の2日間に渡り、SUPER GT第7戦「2019 AUTOBACS SUPER GT Round 7 SUGO GT 300km RACE」が宮城県村田町のスポーツランドSUGOで行なわれた。決勝直前に降り出した雨でタイヤの選択に苦労させられたチームが多かった中で、劇的な追い上げを見せ、予選6位から見事2位までジャンプアップし、今シーズンの最高位を獲得した64号車 Modulo EPSON NSX-GT。決勝レースを終えたばかりの牧野任祐選手とナレイン・カーティケヤン選手、そしてチーム総監督の中嶋悟氏に話を伺えたのでその模様をお伝えする。

──中嶋監督から見て今日のレースを振り返っていかがでしたか?

中嶋監督:昨日の予選から2人とも頑張っていいポジションを取ることができた。決勝スタート前には雨が降り始めてきて、ひょっとして乾くかも分からないのでハードのレインタイヤでスタートした。後で話を聞くとナレインもちょっと後ろが止まらないとか、ずいぶんつらい思いをしたみたいだけど、ちゃんとポジションをキープして戻ってきてくれた。そこからは雨も強くなってきたのでちゃんとソフトのレインタイヤにして、途中でセーフティカーが入って近づけたというのもあるけど、どちらにしてもいい走りをしてくれて、2人で頑張って取った2位かなと思う。

中嶋悟チーム総監督

──ナレイン選手は今日のレースはいかがでしたか?

ナレイン選手:そんなに厳しい状況と自分では思ってなくて、途中WAKO'Sと接触してスピンしたんだけど、いい具合に止まってくれて(編集部注:ナレイン選手は途中でスピンしたもののコース上にとどまりすぐにレース復帰できた)、そこからスタートした。クルマ自体すごくよくてそんなに厳しいコンディションだったとは思っていない。クルマもとてもよく仕上がっている。なので次のもてぎも期待してもらえれば。

ナレイン・カーティケヤン選手

──牧野選手のパートになってから急に順位を上げていったと思いますが

牧野選手:結構早い段階でドライバー交代もピットも済ませたので、最初のうちは路面が乾いているところもあって、(タイヤが)オーバーヒート気味だったんですけど、セーフティカーが入ってくれてそこでタイヤを冷ますこともできたし、その後は雨量も多くなって、僕らは雨量が多い方がいいというのがあったので、そういった意味ではいい方向に天候が味方してくれたというのがある。ただ最後3号車を追いかけているときは、ちょっと行ける感じがしなかったので、僕もその前から(マシンを)コントロールをするのが大変だったので、できることは全部できたかなと思う。

牧野任祐選手

──ホームストレートで2台の後ろに付いたときはかなり水しぶきが上がって前が見にくかったのでは?

結構見えない。300クラスのマシンも絡んでくるとそれも(水しぶきが)多い。でもそれはみんな一緒なので。

──SUPER GTの表彰台は前回は未成年だったので、シャンパンファイトは初めて?

中嶋監督:日本では初めて。

牧野選手:日本では初めてです。あ、いや、僕、鈴鹿10Hで、SUPER GTクラスとアジアクラスで2回表彰台に(笑)

中嶋監督:すみません(笑)

実は鈴鹿10Hでシャンパンファイトを経験していたという牧野選手に驚く中嶋監督

──シャンパンファイトをできた感想は?

牧野選手:まぁ、今年はけっこう難しい状況が多かった中で、完全なドライのコンディションというわけではなかったですけど、ウェットで1つ結果として2位にはなれたので、本当にそれは素直にいいことだと思うし、引き続き最終戦もあるのでしっかり頑張っていきたい。

雨の中、会心の走りを見せた64号車 Modulo Epson NSX-GT