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フォルクスワーゲン、SUV3兄弟の末っ子「T-Cross」発表会

“T-Roc”の2020年導入を予告

2019年11月27日 受注開始

T-Cross TSI 1st:299万9000円

T-Cross TSI 1st Plus:335万9000円

新虎The Core Kitchen(東京港区新橋)で開催された新型コンパクトSUV「T-Cross」発表会でのフォトセッション。フォルクスワーゲン グループ ジャパン 株式会社 代表取締役社長 ティル・シェア氏

 フォルクスワーゲン グループ ジャパンは11月27日、フォルクスワーゲンのSUVシリーズの中で最も小さなコンパクトSUV「T-Cross」を発表した。

 日本導入を記念した導入特別仕様「T-Cross TSI 1st(ファースト)」と、さらに装備を充実させた「T-Cross TSI 1st Plus(ファーストプラス)」の2モデルを11月27日から受注開始。価格は、T-Cross TSI 1stが299万9000円、T-Cross TSI 1st Plusが335万9000円となっている。

“T-Cross”はフォルクスワーゲンSUV3兄弟で最も小さい末っ子

フォルクスワーゲン グループ ジャパン 代表取締役社長 ティル・シェア氏

 新虎The Core Kitchen(東京港区新橋)で開催された発表会では、フォルクスワーゲン グループ ジャパン 代表取締役社長 ティル・シェア氏が「T-Cross」が販売されるフォルクスワーゲンのモデルラインアップについて触れ、「フォルクスワーゲンは、自らを“ピープルズ カー”ブランドと考えています。できるだけ多くの人々の様々なニーズに豊富なバリエーションのモデルラインアップを通じて応えるというミッションを担っているということです。近年、こうしたモデルラインアップの更なる拡充は、アクティブなライフスタイルを大切にする方々に重点が置かれてきました。家族や友人との生活を楽しみたい方向け、さらにあらゆるシーンにフィットする車を望まれる方々のために私たちはミニバンの選択肢を増やして参りました。さらに、パサートにクロスオーバーモデルを導入しました。“パサート オールトラック 4モーション”です」と、これまでの同社の取り組みを紹介。

 続いて、フォルクスワーゲンが進めるSUV攻勢について語り、シェア氏は「そしてフォルクスワーゲン グループ ジャパンは、よりアクティブなライフスタイルを追求するお客様に今後さらに御満足いただくためにSUV攻勢を続けていくことにいたしました。その戦略のキーとなるモデルは“ティグアン”です。2017年の初めには新しいフォルクスワーゲンのプラットフォームMQBをはじめて採用したSUVである2代目“ティグアン”を導入しました。このMQBのおかげや、スタイリッシュなデザイン、広々とした室内空間、さらに豊富な接続機能を備えた繋がるSUVとして“ティグアン”は高い評価を獲得しました。加えて、多くの革新的な安全機能が装備されていることも第2世代の“ティグアン”が売れている理由です。“ティグアン”の人気は、昨年の夏クリーンディーゼルエンジンと4WDを合わせたモデルを追加したことにより、さらに高まりました」と話した。

 今回導入するT-Crossについて、シェア氏は「皆さんは私たちが1台のSUVしかラインアップしていない中、SUV攻勢を宣言することを不思議に思われているかもしれません。本日発表された“T-Cross”により“ティグアン”は弟を持つことになります。そして、実はこの2台のSUVにはまもなくもう1人の兄弟を迎えます。来年半ばに“T-Roc”という兄弟が真ん中に加わる予定です。私たちはこれら3兄弟のSUVで日本の幅広いSUVのお客様のニーズを満たすことができると確信しています。“T-Cross”はフォルクスワーゲンのSUV3兄弟の中で最も小さい末っ子です。しかしそのキャラクター、性能、機能はサイズでは語りつくせません」と、2020年導入予定の“T-Roc”についても触れた。

T-Crossのキャッチコピーは「T さい SUV」

11月27日に発表となったコンパクトSUV「T-Cross」のキャッチコピーは「T さい SUV」。フォルクスワーゲンのSUVシリーズの中で最も小さなコンパクトSUVとなる

 T-Crossは、サイズは小さくても全てに余裕があることを表現した「T さい SUV」をキャッチコピーにコミュニケーションを展開してく。新虎The Core Kitchenに展示された車両は、フロントフェイスにはワイドに広げたラジエーターグリルと一体感のあるヘッドライトを配し、ショルダー部は力強く強調させ、ボディサイドには水平に走らせた特長的なキャラクターラインを採用。左右のテールランプの間にはブラックトリムパネルの横幅いっぱいに備えたリフレクターバンドが設置され、視覚的にワイド感を演出している。

ボディサイズは4115×1760×1580mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2550mm。車両重量は1270kg。(※T-Cross TSI 1st Plus)
側面まで回りこんだデザインのヘッドライトとテールランプにはLEDを採用。ドアミラーはボディーカラーに合わせてカスタマイズ
タイヤサイズは、7.0J×18インチのアルミホイールに前後共215/45R18タイヤを装着。(※T-Cross TSI 1st Plus)
ドアミラー・アルミホイール・シートなどの装備はデザインパッケージで(ブラック)(オレンジ)(グリーン)の3色から選択可能

 フロントシートは着座位置も高く、前方の視認性の良いドライビングポジション。ホイールベースは2550mmと最大5人の乗員がリラックスできる室内空間を確保した。最大14cmの前後スライドを備えたリアシートの背面は60:40で分割して倒すことができるので、荷物の大きさや量に合わせてアレンジが可能。ラゲッジスペースはクラストップレベルの455リットル、さらにリアシートの背面を倒すことで最大1281リットルの広大な空間を確保できる。

スッキリした水平基調のデザインに纏められたインパネ。メーター画面とインフォテーメント画面が横1列に配置され視認性と操作性が高く運転しやすいレイアウト
トランスミッションは7速DSG。ステアリングにパドルシフトを備えている
フロントシートの着座位置は高めなので前方の視認性が良い。リアシートは最大14cmの前後スライドを備え、背面は60:40で分割して倒すことができる
クラストップレベルの455Lの広さを持つラゲッジスペース。リアシートの背面を倒せば最大1281Lの空間が確保される

 フォルクスワーゲングループの生産モジュール「MQB」(ドイツ語の頭文字からMQB=Modularer Querbaukasten)により、上級モデルに採用される先進安全快適装備を多く採用。欧州の自動車安全アセスメント「ユーロNCAP」で最高評価となる5つ星を獲得し、すでに欧州ではすでに高い評価を得ている。また、今回導入される記念特別仕様車「T-Cross TSI 1st」と「T-Cross TSI 1st Plus」には、先行車を完全停止状態まで自動追従して走行できるアダプティブクルーズコントロール“ACC”(全車速追従機能付)、プリクラッシュブレーキシステム“Front Assist”(歩行者検知対応シティエマージェンシーブレーキ機能付)、駐車支援システム“Park Assist”、車両後方の死角を監視しドライバーに警告を発するブラインドスポットディテクション(後方死角検知機能)などが標準装備されることとなり、高い安全性と快適性を実現した。

搭載されるエンジンは、最高出力85kW(116PS)、最大トルク200Nm(20.4kgfmを発生する直列3気筒DOHC 1.0リッターターボに、7速DSGのトランスミッションを組み合わせる
エクステリアカラーは全8色。さらにデザインパッケージを組み合わせることで「TSI 1st」「TSI 1st Plus」で全21のバリエーションが選択可能。車庫入れに便利な駐車支援システムも備えている

 また、コネクテッドカーとしての機能を有するVolkswagen純正インフォテイメントシステム“Discover Pro”、スマートエントリー&スタートシステム“Keyless Access”、ケーブル接続なしでスマートフォンの充電が可能なスマートフォンワイヤレスチャージングなども特別に標準装備される。

別会場の新虎ヴィレッジには、ボディーカラーがピュアホワイトの「T-Cross」を展示。ドアミラーのカバーやホイール、シートにもデザインパッケージでオレンジを採用していた
新虎The Core Kitchenのエントランスにはエナジェティックオレンジメタリックのボディーカラーの「T-Cross」をディスプレイ
新虎ヴィレッジアートボード前にディスプレイされた「T-Cross」は、フラッシュレッドのボディーカラー

ラジオパーソナリティーのジョージ・カックル氏とモデルの三浦理志氏によるトークショー

ラジオパーソナリティーのジョージ・カックル氏とモデルの三浦理志氏によるトークショー

 発表会会場では、鎌倉出身のラジオパーソナリティーのジョージ・カックル氏と、ゲストとして登場したモデルの三浦理志氏によるトークショーが行なわれ、サーフィンや菜園での野菜作り、キャンプ料理の話題と、2人のライフスタイルにおける「T-Cross」の活用の仕方などが車両を使って紹介された。