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独アウディ、Qファミリーの頂点に君臨する新SUVクーペ「RS Q8」公開
V8 4.0リッターターボを搭載するマイルドハイブリッド仕様
2019年11月29日 18:02
- 2019年11月20日(現地時間)発表
独アウディは11月20日(現地時間)、Qファミリーの頂点に君臨する新SUVクーペ「RS Q8」を公開した。ドイツにおけるベースグレード価格は12万7000ユーロとしており、2020年第1四半期にドイツおよびヨーロッパ諸国から発売される予定。日本仕様および価格は未定。
同社のSUVシリーズでフラグシップモデルに位置付けられる「Q8」をベースに、RSモデルならではの力強いパワー、プレミアムクーペのエレガントなスタイル、SUVの多用途性を兼ね備えた。
注目のパワートレーンは、最高出力441kW(600HP)、最大トルク800Nm/2200-4500rpmを発生するV型8気筒4.0リッター直噴ターボエンジンに48Vの主電源システムをベースにしたマイルドハイブリッド(MHEV)ドライブシステムの組み合わせ。これに8速ティプロトニックを組み合わせ、4輪を駆動する。
MHEVドライブシステムは快適性を高めるためにカメラセンサーと接続されており、停止時に前方車両が動き出すとエンジンが始動し、再発進の環境が整ったことを知らせる機能が備わる。また、MHEVテクノロジーにより、22km/h未満でアイドリングストップ機能を作動させることが可能という。
エンジンはシリンダーオンデマンド(COD)機能を有し、高めのギヤを選択しつつエンジンが低~中負荷状態の場合、燃料噴射と点火を停止し、吸気バルブと排気バルブを閉じることで2番、3番、5番、8番シリンダーを休止させ燃費性能を高める。
なお、0-100km/h加速は3.8秒、0-200km/h加速は13.7秒としており、最高速は250km/h(電子リミッター作動)。オプションの「ダイナミックパッケージ」を選択すると、最高速を305km/hに引き上げることも可能になっている。
標準装備の電子制御ダンパー付アダプティブエアサスペンションスポーツは、サーキットやオフロードの走行にも対応するとのことで、RS専用のダンパーチューニングにより、快適性重視とスポーティな走り重視の間で設定を変更することが可能。ライドハイトは、運転状況やドライバーの好みに応じて、最大90mmの間で変化させることができる。
最高速を305km/hに設定するダイナミックパッケージを選択すると、シャシー設定もさらにスポーティなものになり、このパッケージにはエレクトロメカニカル アクティブロールスタビリゼーション、quattroスポーツディファレンシャル、RSセラミックブレーキシステムが含まれる。
エクステリアでは、八角形シングルフレーム、ハイグロスブラックのRS専用ラジエーターグリル、グロスブラックRSハニカムグリルを備えた新しいフロントフェイスを採用したほか、ボディ同色のRS専用トリムストリップは、フロントで10mm、リアで5mm車幅を拡大して、ワイドタイヤ用のスペースを確保。そのほかハイグロスブラックのディフューザークリップを備えたRS専用のリアスカート、楕円テールパイプ、ルーフエッジスポイラーなどが外観上のハイライトになっている。
足下はアウディの量産モデルに初期設定されるホイールとしては過去最大のサイズを採用しており、295/40タイヤを搭載した10スポーク スターデザインの22インチアルミホイールを標準装備。また、内部ベンチレーション機能付コンポジットディスク(フロント420mm、リア370mm)を備えたRSブレーキシステムが装着され、10インチのピストンキャリパーの色はブラックが標準となるが、オプションでレッドを選択することも可能。オプションのRSセラミックブレーキのキャリパーはグレー、レッド、ブルーが用意される。セラミックブレーキの直径はフロントが440mm、リアが370mm。
一方、インテリアではヘッドライニングにブラックのクロスが採用され、オプションでルーナーシルバー クロス、アルカンターラ ルーナーシルバー、アルカンターラ ブラックを選択することも可能。また、スリムなインストルメントパネルと水平基調のラインが広々とした雰囲気を創出し、ダッシュボードの中央には最上位システムのMMIタッチレスポンスディスプレイを設置。
アウディバーチャルコクピットの専用RSディスプレイとMMIディスプレイには、タイヤ空気圧、トルク、出力、温度、ラップタイム、Gフォースなどの情報を表示可能。シフトインジケーターはエンジン回転数がレブリミットに達した場合、ドライバーにシフトアップを促す機能を備えた。オプションのヘッドアップディスプレイには、RS固有の情報も表示できるという。