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ランボルギーニ、世界に4台の「ミウラ SVJ」をレトロモービルで展示

希少な1台をレストア部門のポロストリコが忠実に復元

2020年2月5日(現地時間)発表

レトロモービル2020に出展したランボルギーニ・ポロストリコのブースの様子

 ランボルギーニのレストア部門であるランボルギーニ・ポロストリコは、フランス・パリで2月4日~2月9日(現地時間)の期間で開催されていたクラシックカーの祭典「レトロモービル」にて「ミウラ SVJ」を展示した。

 ミウラ SVJ(シャシーナンバー4860)は、当時のテストドライバーであったボブ・ウォレス氏が、FIA付則J項のツーリングカー/GTカーのカテゴリーで、ミウラをレースに参戦させるために製作したワンオフモデルの「ミウラ・イオタ」にインスピレーションを受けたクルマで、ランボルギーニがわずか4台しか製作していない中の希少な1台。

 今回パリで出展されたミウラ SVJは、元レーシングドライバーでランボルギーニの輸入を手掛けていたドイツのフーベルト・ハーネ氏の依頼により1973年に製作された1台。当初はブラックの塗装にホワイト ブラックのレザーのインテリアだったが、1977年にハーネ氏がブラックのインテリアはそのままに塗装をシルバーに変更し、以来その姿を保っているという。2000年代初期まではドイツ国内で所有されていたが、その後日本のコレクターの手に渡り、以後一般に展示されることはなかったという。

 ランボルギーニ・ポロストリコは、このミウラ SVJのレストアを実施するにあたり、完璧にオリジナルの状態に復元させるため、製作当時の資料や証言を求めてアーカイブに保管された文書を徹底的に調査するところから開始したという。また、レトロモービルの会場ではミウラ SVJとともに、ボディ、エンジン、サスペンションなどスペアパーツを製作し、オリジナルの形を忠実に再現された「ミウラ P400S」も展示。ランボルギーニでは、真正性を保証すると同時にコレクターが心から安心して運転できるクラシック・ランボルギーニの種類を拡大すべく、シリンダーヘッドやボディワークなどの純正スペアパーツを常時追加しているという。

ランボルギーニ・ポロストリコとは

 2015年にオープンしたランボルギーニ・ポロストリコは、サンタアガタ・ボロネーゼに本社を置くランボルギーニの伝統を守る専門部門で、2001年までに生産されたすべてのランボルギーニのレストアと認定を担当するほか、クラシック・ランボルギーニ用のスペアパーツの復元にも携わる。2019年だけでも200点以上の品目がカタログに新しく追加されたという。また、クラシック・ランボルギーニの保存支援を目的としたアーカイブ資料の保護と管理も行なっている。

 9月10日~13日(現地時間)には、全クラシック・ランボルギーニ車を対象とし、イタリアのブルーニコからトレンティーノ(アルト・アディジェ州)のドロミテ渓谷の絶景の中、約350kmに渡るルートをドライブするというポロストリコ主催のツーリングも企画されている。さらに「ハラマ」と「ウラッコ」の50周年と「ディアブロ」の30周年の祝賀イベントも同時開催予定という。