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ソニー、高速走行するミニ四駆を高速ビジョンセンサー「IMX382」でリアルタイムマッピング
「High Speed Colors-ソニーとつくる、新感覚サーキット-」2月13日~4月下旬開催
2020年2月13日 20:55
- 2020年2月13日~4月下旬 開催
ソニーは、同社の高速ビジョンセンサー「IMX382」を活用したミニ四駆のレースアクティビティ「High Speed Colors-ソニーとつくる、新感覚サーキット-」を、渋谷モディ1階(東京都渋谷区神南)の「ソニースクエア渋谷プロジェクト」で、2月13日~4月下旬の期間に開催する。
2月13日に公開されたデモンストレーションでは、サーキットを走行するミニ四駆のボディにプロジェクションマッピングによってカラーリングが再現されるとともに、ミニ四駆の走行と合わせてコース全体もプロジェクションマッピングによる演出が施されていた。
また、イベント参加者はミニ四駆のボディとボディにマッピングするメインカラー、サブカラー、サーキットの演出を選ぶことができ、選択したデザインと演出によって映し出される色や映像が変わるなど、参加者自身が演出を作り上げることができる仕組みとなっている。
イベントに使用される高速ビジョンセンサーIMX382は、1/1000秒という速さで物体の認識、追跡ができ、サーキットを高速で走行するミニ四駆をリアルタイムにトラッキング。予測アルゴリズムによって遅延を感じさせない自然なプロジェクションマッピングを体感できるという。
イベント内覧会に登壇したソニーセミコンダクタソリューションズ システムソリューション事業部 大山田光夫氏は、IMX382について高速性、センシング機能、小型といった3つの特徴をもつイメージセンサーであることを紹介。
高速性については「IMX382は1000fps、つまり1秒間に1000枚の絵を撮像することが可能になっております。1秒間に1000枚ということは1枚あたり1ミリ秒でこの瞬間を撮影することができるということになりますので、今回このサーキットを駆け回るミニ四駆を1ミリ秒で追跡することで正確な位置を把握することができるということが1つ目の大きな特徴になっております」と説明。
センシング機能については「IMX382は事象を捉えるための画素の面と、そこで撮影したデータをリアルタイムで処理する部分があり、この処理部分では取得した画像データをリアルタイムで処理をして、その結果だけを情報として出すことが可能になっております。今回のこのイベントでの使われ方を説明しますと、サーキットを駆け回るミニ四駆の位置情報を情報としてイメージセンサーから出すことができます」と話した。
3つ目の小型という特徴は、会場に実物が展示されており、IMX382は1cm角のチップであることが確認できる。IMX382は工場の生産ラインや産業用ロボットなど産業用に向けて開発されたイメージセンサーで、ソニーではデジタルカメラなどで培ってきたイメージング技術と、さまざまな情報を取得・活用するセンシング技術を融合させることで、イメージセンサーの新たな用途と市場を開拓していきたいと考えている。
今回のイベントの演出は、ソニーとクリエイティブ集団「PERIMETRON(ペリメトロン)」による共創とのことで、内覧会会場にはPERIMETRON プロデューサーの西岡将太郎氏、ディレクター・デザイナーのMargt ARATA氏とMargt ISSA氏、CGデザイナーの神戸雄平氏。そして音楽を担当した音楽プロデューサー Dr.Pay氏が登壇。プロデューサーの西岡氏から「見どころとしては映像が3段階くらいありまして、PERIMETRONにもいろいろな映像の質感があってそこをごちゃまぜにできたのが面白いかなと思います。今回は高速センシングということで、車体のデザインから背景のデザインまで全て携わりましたので、いろいろな要素があるのでぜひ見てほしいです」などと見どころが話された。
同イベントが開催されるソニースクエア渋谷プロジェクトは2017年にオープンした施設。ソニー ブランド戦略部 ロケーションブランディンク課 統括課長 梶尾桂三氏は「ソニーのテクノロジーやエンターテインメントを融合させたユニークな体験ができるイベントスペースで、プレイステーションVRやAIBOなどいつでも触れ合い楽しむことができるラウンジスペースを併設しております。また、学生や若手クリエイターを対象としたワークショップを定期的に開催しておりまして、彼らのクリエイティビティを育む場を目指しております」と、ソニーの情報発信拠点としての役割を持つことが説明された。