ベントレー、英国 クルー工場の稼働を4週間にわたり停止

英国 クルーにあるベントレーの本社工場

　ベントレーモーターズは3月20日（現地時間）、英国 クルーにある本社工場での生産を同日から4週間にわたって一時停止すると発表した。

　この決定は、新型コロナウイルスの感染者数の増加とこれに伴う各種規制、サプライチェーンでの障害、一部市場での需要低下が予見されることに加え、最も重要な理由として「ベントレーの社員や家族、コミュニティの健康を守る」ことを挙げている。

　ベントレーではこれまでにも、食堂や店舗のオペレーションの変更、安全行動基準の導入、社内ジムの閉鎖など、従業員を守り、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためさまざまな措置を実施。原則としてすべてのミーティングをスカイプやビデオなどを使って行ない、主要なイベントを延期、または中止としている。

　また、心臓や肺に既往症があり、特に健康リスクが高い従業員や免疫システムが弱い従業員には特別な保護を適用しているという。

　工場の停止期間中もリモートワークなどを活用し、主要な経営機能を継続。生産の再開は4月20日以降になる予定。

　発表の中で、ベントレーモーターズ 会長兼CEOのエイドリアン・ホールマーク氏は、「従業員の健康は私たちの最優先事項です。確かに今回の決断は難しいものでしたが、私たちの戦略を変更するものではなく、この先例のないような時期においてできる限り従業員の安全を確保するためには必要な措置であると考えています」。

「カスタマーへの供給には必然的に影響を与えることになり、ご不便をおかけし大変申し訳ございませんが、この混乱を最小限に収めるよう鋭意努力してまいります。多くの方々にとって非常に悲しく困難な状況において、被害に遭われたすべての方々に想いを馳せ続けます」とコメントしている。