出光と東工大、高分子分野や次世代モビリティ・高速通信などの領域における「協働研究拠点」を発足

出光興産次世代材料創成協働研究拠点の体制のイメージ図

　出光興産と東京工業大学は、次世代材料の創成を目的とした「出光興産次世代材料創成協働研究拠点」を、4月1日に東工大すずかけ台キャンパス内に開設すると発表した。

　出光と東工大は、2000年代初頭より高分子材料分野を中心に幅広い領域で共同研究に取り組み、新規繊維・フィルム材料開発をはじめとして優れた成果を上げてきた。今回新設する出光興産次世代材料創成協働研究拠点は、これまでの個別共同研究の枠を超え、「組織」対「組織」の連携により大型で総合的な研究開発を推進し、新たな価値創造を目指した次世代材料の創成と人材育成に取り組む。

　出光興産次世代材料創成協働研究拠点は「東京工業大学オープンイノベーション機構」の支援のもと、高分子分野の基盤技術の強化・拡充と、次世代モビリティ・高速通信などの領域で社会変革を実現する革新的な技術開発に関する研究活動を行なう。また、高分子以外の幅広い分野を含むテーマ探索も推進させる。

　なお、高分子関連分野では、高分子構造・物性、成形加工を専門とする東工大物質理工学院の鞠谷雄士教授と、出光の代表共同研究員である末次義幸上席主任研究員が共同で組織を運営する。

　出光と東工大は、幅広い分野で高機能材料事業（潤滑油・機能化学品・電子材料・アグリバイオなど）を展開する出光の強みと、物質・材料をはじめとする広い領域にわたり、高度な学術的知見と最先端の科学・工学技術を保有する東工大の強みを融合し、新たな価値創造に挑戦し続けるとしている。

出光興産次世代材料創成協働研究拠点の概要

名称：国立大学法人東京工業大学 オープンイノベーション機構協働研究拠点
出光興産次世代材料創成協働研究拠点
場所：神奈川県横浜市緑区長津田町4259
東京工業大学すずかけ台キャンパス
設置時期：2020年4月1日
研究題目：次世代材料の創出と基盤技術の強化・拡充
拠点長：扇澤敏明（東京工業大学 物質理工学院 教授）
副拠点長：後藤浩樹（出光興産株式会社 次世代技術研究所 所長）
研究責任者：鞠谷雄士（東京工業大学 物質理工学院 教授）
代表共同研究員：末次義幸（出光興産株式会社 次世代技術研究所 上席主任研究員）