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三菱ふそう、新型コロナウイルス支援で自社製消毒液200Lを川崎地区の病院と市役所へ寄付

支援の輪を繋げる世界の物流をトラックで支える

2020年5月18日 発表

自社製消毒液を川崎地区の病院と市役所に寄付

 三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は5月18日、川崎地区の病院と市役所に計200Lの消毒液を寄付することを決定した。

 この消毒液は、工場敷地内で品質マネージメント本部が管理する、2017年12月に開設した施設内のマテリアルラボを利用して生産。制御された環境下のマテリアルラボは、通常は自動車部品に用いる材料の特性を研究している。マテリアルラボには、最高水準の測定精度を可能にする最先端の機材が揃っており、このラボを利用して安全にエタノール、グリセリンと精製水を結合させ消毒液を生産することが可能だという。

施設内のマテリアルラボには最高水準の測定精度を可能にする最先端の機材が揃っており、安全にエタノール、グリセリンと精製水を結合させ消毒液を生産することが可能

 MFTBCの子会社である三菱ふそうトラック・ヨーロッパ(MFTE)も、フェイスプロテクターの生産と寄付を通してポルトガル・トラマガルの医療従事者を支援。フェイスプロテクターはヘッドバンドに接続された交換可能なポリエチレン製のシールドでできており、MFTE内の3Dプリンター装置を利用して生産。パンデミックの最前線で働いているポルトガルの医療チームは、フェイスプロテクターを有効と認め、これまでに数百個をトラマガル地区の医療機関に提供するとともに、医療用マスクやガウンを近隣の病院に寄付している。

ポルトガルでは3Dプリンター装置を利用して生産されたフェイスプロテクターを提供

 これらのほかにも、ダイムラー・トラック・アジアとして協業するダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークルズは、インド国内の政府行政機関や慈善団体に医療機器を提供する一方、救援資金の提供を計画。オラガダム工場では、チェンナイに1日当たり約1000食の食事を提供している。

 また、ふそう製品のケニアでの総代理店を務めるシンバ・コーポレーションは社会貢献のための投資部門であるシンバ財団を通じて、200家族に食料やせっけんを配布。MFTBCの合弁会社でふそう製品の販売会社であるダイムラー・トラック・アジア台湾は、台湾全土の養護施設に再利用可能なマスクカバーを寄付している。

ケニアでは200家族に食料やせっけんを配布。台湾では養護施設に再利用可能なマスクカバーを寄付している

 同社が属するダイムラー・トラックが掲げる「世界を動かし続ける人びとのために」という目標指針の元、新型コロナウイルスの感染拡大に対応する世界中のコミュニティーを支援。

 こうした物資の配布も含め、世界中でふそうブランドのトラックとバスは物流、衛生や医療サービスに携わる人々と共に動き続けている。MFTBCは4月にふそうのユーザーとサービスを支援するために世界中で自動車保証の期間を2か月延長すると発表。MFTBCは現地の要件に沿って、従業員、顧客とビジネスパートナーの健康を最優先しながら、可能な限りグローバルなサービス網の維持を目指している。

 三菱ふそうトラック・バス 代表取締役社長兼ダイムラー・トラック・アジア代表、ハートムット・シック氏は、「新型コロナウイルスの世界的感染拡大と戦う人々と、多大な影響を受けているコミュニティーをサポートするために、当社の従業員とビジネスパートナーの能力を活かした支援を具体化することができました。今は誰にとっても試練の時ですが、われわれは新型コロナウイルスの社会的影響を抑えるために引き続き自分たちの役割を果たしていきたいと思います」とコメントしている。