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アストンマーティン、ダイムラー出身のトビアス・ムアース氏を新CEOに任命

アンディ・パーマー氏は退任

2020年5月26日 (現地時間)発表

トビアス・ムアース氏

 アストンマーティンは5月26日(現地時間)、ダイムラー出身のトビアス・ムアース氏を新たにCEO(最高経営責任者)に任命すると発表した。

 現在の社長兼グループCEO(最高経営責任者)アンディ・パーマー氏は同役職を退任することで取締役会と合意。新たにCEOに任命されたムアース氏が、パーマー氏の役職を引き継ぐ。

 ムアース氏は、ドイツのダイムラーAGで25年以上にわたり上級管理職を務めた人物で、現在はダイムラーAG取締役会会長とメルセデスAMG GmbHの最高経営責任者を務め、最高技術責任者も兼任する。

 ムアース氏の在籍期間中、メルセデスAMGは製品ポートフォリオを2倍以上に拡充してAMG車両の販売台数を4倍にするとともに、業務や製造の効率化を追求して利益率を大幅に引き上げることにも成功。明確なブランド管理戦略によって、力強い財務実績を実現させたことなどが評価された。

 ムアース氏は8月1日付けで、英国ウォリックシャー州ゲイドンの本社で新しい役職に就任。それまでの暫定期間中は、現在、副社長兼最高製造業務責任者を務めているキース・スタントン氏が暫定最高執行責任者に任命され、取締役会会長のローレンス・ストロール氏をサポートする。

 ムアース氏は「会社が成長を遂げているこの時期に、アストンマーティン・ラゴンダの一員に加わることを大変楽しみにしています。私は常にパフォーマンスカーに情熱を傾けており、このアイコン・ブランドと共に働く機会を得ることができて嬉しく思っています。アストンマーティンとパートナーシップを締結した当初、両社は技術面で非常に近い考え方を持っていました。ローレンスが取締役会会長に就任した後、彼が率いるYew Tree Consortiumによる巨額の投資が実施され、増資と調整が完了しました。これによって、弊社のビジネスの強みを活かし、計画どおりに製品ラインナップを拡大し、ブランド・バリューを高める貴重な機会が創出されたと確信しています。ローレンスおよびアストンマーティン・チーム全体と協力して、お客さま、従業員、パートナー、株主のためにより力強い事業を構築することを目指します」とコメント。

2019年に来日したアンディ・パーマー氏

 一方、パーマー氏は「約6年間にわたり、アストンマーティン・ラゴンダを主導できたことは、私にとって大変栄誉なことです。新型DBXを含む数多くの新製品は、従業員の献身的な努力と高い能力を実証するものです。特に、新型コロナウイルス感染症によって引き起こされた困難な時期に、素晴らしい働きとサポートを提供してくれた経営陣とすべてのスタッフに感謝したいと思います。私は、アストンマーティンの全従業員を誇りに感じています。彼らと一緒に仕事をすることができて光栄でした」とコメントしている。