ニュース
トヨタ、WRC 第4戦 ラリー・エストニアでオジエ選手が総合3位 選手権首位を堅守
オジエ選手とエバンス選手のポイントで、マニュファクチャラー選手権も首位
2020年9月7日 11:47
- 2020年9月4日~6日(現地時間) 開催
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(トヨタ自動車)は、9月4日~6日(現地時間)に開催された2020年WRC(FIA世界ラリー選手権)第4戦ラリー・エストニアで、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリスWRC 17号車)が総合3位でフィニッシュ。オジエ選手はドライバー選手権首位を、チームはマニュファクチャラー選手権首位を守った。
前戦ラリー・メキシコで優勝しているオジエ選手は、競技初日のデイ1で総合2位、競技2日目のデイ2で首位と28.7秒差の総合3位につけた。
競技最終日のデイ3はタルトゥの南側エリアで6本、計84.94kmのSSが行なわれた。最終日は日中のサービスなしで3本のステージを各2回走行するため、大幅なセッティング変更や修理はできず、タイヤに関しても朝のサービスを出る時に装着および搭載したセットのみで走り切る必要があった。
オジエ選手は、SS14でベストタイムをマーク。再走ステージ1本目のSS15 でもベストタイムを刻むなど、好調にステージを重ねた。最終的には総合2位のライバルに4.7秒差まで迫ったが、逆転には至らず総合3位でフィニッシュ。今シーズン3回目の表彰台を獲得して、ドライバー選手権首位の座を守った。
オジエ選手は「われわれにとってはポジティブな結果です。ポディウムを獲得できたのは、チャンピオンシップにとってもよいことです。とはいえ、今週末はさらによい結果を残すことができたはずなのに、それができなかったことに少し悔しさを感じています。優勝は難しかったかもしれませんが、もっとタイム差を縮めることはできたはずですし、少なくとも2位にはなれたはずです。また、パワーステージではより多くのポイントを獲得したかったのですが、ステージはこの週末もっとも荒れていたので、リスクを負わず、表彰台の確保を最優先しました。それでも、この難しい週末に十分なポイントを獲得できたことを、うれしく思います」とコメント。
そのほか、トヨタはエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合4位で、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合5位でフィニッシュ。チームはオジエ選手とエバンス選手が獲得したポイントによって、マニュファクチャラー選手権1位の座を守ることに成功した。
チーム代表のトミ・マキネン氏は「ラリー・エストニアの結果はチーム全体にとって非常によいものとなり、ドライバー選手権、マニュファクチャラー選手権ともに首位を守ることができました。しかし、自分たちのパフォーマンスに完全に満足しているわけではありません。テストの時とは路面コンディションが異なり、セットアップに苦労しました。それでも、今日のような、よりハイスピードなステージでは、われわれの全ドライバーが速いタイムを出すことができました。特に、カッレはまだ若いのに、非常に印象的なスピードを披露しました。今日のパワーステージのように大きなプレッシャーがかかる状況で、彼は最高のパフォーマンスを発揮するようです。昨日のタイヤトラブルさえなければ、きっとよりよいリザルトを残していたに違いありません」とコメントしている。
ラリー・エストニア デイ3の結果
1位:オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヒュンダイ i20クーペ WRC)
2位:クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (ヒュンダイ i20クーペ WRC)
3位:セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC)
4位:エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(トヨタ ヤリス WRC)
5位:カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ ヤリス WRC)
6位:テーム・スニネン/ヤルモ・レーティネン (フォード フィエスタ WRC)
7位:エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (フォード フィエスタ WRC)
8位:ガス・グリーンスミス/エリオット・エドモンドソン (フォード フィエスタ WRC)
9位:オリバー・ソルベルグ/アーロン・ジョンストン (フォルクスワーゲン ポロGTI R5)
10位:マッズ・オストベルグ/トルシュテン・エリクソン(シトロエン C3 R5)
なお、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムの勝田貴元選手は、デイ3オープニングのSS12まで総合5位につけていたが、SS13でコースオフとなり、完走を逃した。
WRC次戦は、第5戦「ラリー・トルコ」が9月18日~20日にかけて開催される。