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メルセデス、EQシリーズ6番目のEV「EQS」を2021年発売 航続距離は最大700km
“ファクトリー56”で「Sクラス」とともに生産
2020年10月7日 14:42
- 2020年10月6日(現地時間)発表
ダイムラーは10月6日(現地時間)、電動モビリティを包括するブランド「EQ」の6番目のモデルとなる「EQS」を2021年に投入すると発表した。
EQSはラグジュアリーおよびエグゼクティブセグメントの新世代のEV(電気自動車)で、新開発のEV用プラットフォームを採用。新しいプラットフォームはモジュラー設計により共通化が図られ、ホイールベースとトラックおよび他のすべてのシステムコンポーネント、バッテリーなどを変更でき、モデルシリーズ全体で使用できる構造となる。
このプラットフォームにより、メルセデス・ベンツのEVをサルーンから大型SUVまで製造することが可能となり、同時に工場の同じ生産ラインで異なるモデルを製造できるように改修が実施されている。EQSはドイツのジンデルフィンゲンにある“ファクトリー56”にて「Sクラス」とともに生産される。
なお、EQSの後は「EQE」のビジネスサルーンタイプと「EQS」のSUV、「EQE」のSUVと新しいプラットフォームを活用したモデルが続き、コンパクトクラスではGLAの兄弟EV車となる「EQA」の生産が2020年後半に開始され、「EQB」は2021年を予定しているという。
EQSは量産に向けた最終テストを実施中
EQSは現在ドイツのインメンディンゲンにあるテストコースおよびテクノロジーセンターで最後テストが行なわれているほか、中国と米国でも試乗が行なわれている。これまでに、スカンジナビアでの厳しい冬のテスト、試験場、公道、ナルドの高速テストトラックでのシャーシとドライブトレーンのテスト、南ヨーロッパと南アフリカの暑さの中での車両全体の統合テストなどが行なわれてきた。
メルセデス・ベンツの電気自動車アーキテクチャ担当副社長でEQ車両の責任者であるクリストフ・スタージンスキー氏は「EQSは、南アフリカの暑さからスウェーデン北部の寒さまで、すでにテスト走行は200万Kmをはるかに超えて積み上げられています。EQSは電気自動車のSクラスになります。そのため、他の自動車と同じ厳しい開発プログラムが実施されています」と述べている。