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マツダ、開発中の「縦置き6気筒/4気筒エンジン」写真公開 2022年以降順次市場投入へ

最終年度を1年遅らせて「中期経営方針を維持」

2020年11月9日 開催

「縦置き6気筒/縦置き4気筒とプラグインハイブリッド」として公開された写真

 マツダは11月9日、同日発表した中期経営計画見直しの中で、ロータリーエンジン技術を活用したマルチ電動化技術、縦置き直列6気筒/縦置き直列4気筒エンジンとプラグインハイブリッドの写真を公開。開発中のラージ商品群やマルチ電動化技術への投資を続け、2022年以降順次市場投入していく考えを示した。

 中期経営計画見直し方針では、ブランド価値向上への投資の部分で「効率化と平準化による継続」を盛り込んで、これまで発表している中期経営計画を継続する考えを示した。そのほか、「固定費/原価低減を加速し損益分岐点台数を低減」のほか、遅れている領域への投資の部分で「新たな領域への投資開始」、協業強化の部分でCASE対応に加えて「新たな仲間作り」が盛り込まれた。

 中期経営計画見直しについて説明した、代表取締役社長兼CEO 丸本明氏は「企業存続には人と共に創るマツダの独自性が必須であり、成長投資を効率化しながら維持するとともに、CASEへの対応、協業の強化、独自価値への投資を進めていくことに変わりはございません。つまり中期経営方針を維持した上でコロナ禍を受け、最終年度の売上高、利益目標を変更せず、最終年度を1年遅らせ2026年3月期に変更します。一方、コロナ禍での学びや反省と経営環境の変化への対応をおりこみ、方針を一部変更して施策の見直しも行ないました」と説明した。

 この先2年の足場固めとして行なわれるブランド価値向上への投資では、ラージ商品群・マルチ電動化技術の開発として、「縦置きアーキテクチャー」「パワートレイン:直列6気筒エンジン(ガソリン/ディーゼル/X)/AWD」「電動化:プラグインハイブリッド/48Vマイルドハイブリッド」「ロータリーエンジン技術を活用したマルチ電動化技術」に取り組むという。

「マルチ電動化技術」として公開された写真

 また、ハードウェアアップデートや制御技術による継続的商品改良を実施。CASE技術進化とハードウェアのアップデートとして、「マツダコネクト2」へ入れ替えを「CX-5」「CX-8」「CX-9」で実施。制御技術によるハードウェアの価値の進化として、SKYACTIV-X、SKYACTIV-Dの制御アップデート、i-ACTIVSENSE(安全制御機能)の制御アップデートを実施するという。

 そして、2022年以降の本格成長に向けて、CASE時代の新しい価値競争への対応として、「ハードウェアの価値向上」「価値を創造する統合制御開発」「エレキプラットフォーム/人財/IT/仲間作り」「次世代EV専用プラットフォーム開発」に取り組んでいくとしている。

 ブランド価値向上への投資について、丸本氏は「この先2年間でラージ商品群への投資を進めます。高出力化と世界各地の低CO2要求を両立させる、プラグインハイブリッドを含めた電動化技術をおりこんだラージ系ハードウェアの骨格開発を進めています。効率的な開発力を強化して、高い競争力を有する骨格を開発しているところです。また、独自技術であるロータリーエンジンを使ったマルチ電動化技術の開発を進めており、2022年以降順次、市場に導入していきます」と話した。

中期経営計画見直し