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トヨタ、SUPER GT 2020年シーズンを振り返りGRカンパニープレジデント佐藤氏がコメント「来シーズンは、もっと速くて、もっと強いGRスープラを届けます」
2020年12月5日 09:00
- 2020年12月4日 発表
TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ自動車)は12月4日、SUPER GT 2020シーズンが終了したことを受け、GAZOO Racing Company(President)の佐藤恒治氏によるコメントを発表した。
2020年シーズンはGRスープラのデビューイヤーとなり、7月18日~19日に開催されたシーズン開幕戦となる「2020 AUTOBACS SUPER GT Round1 たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE」では、GT500クラスもGT300クラスもGRスープラが勝利を収めるという、劇的なスタートを見せた。
その後、順調にレースを重ね、シーズン最終戦となる11月28日~29日に開催された「2020 AUTOBACS SUPER GT Round8 たかのこのホテル FUJI GT300km RACE」の予選では、GT500クラス/GT300クラスともに、GRスープラがポールポジションを獲得。
決勝レースではGT500クラスのポールポジションからスタートした37号車 KeePer TOM'S GR Supraがトップでレースをリードしたものの、最終ラップのゴール目前でスローダウンし、レース、年間ランキングともに2位でシーズンを終えた。
また、GT300クラスでは52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTがポールトゥウインを決めるも、わずかなポイント差で年間チャンピオンを逃し2位でシーズンを終えるという、デビューしたばかりのGRスープラにとって厳しい結果となった。
その激動となったGRスープラデビューイヤーとなる2020年シーズンを終え、佐藤氏によるコメント全文を下記に紹介する。
トヨタ自動車GAZOO Racing Companyプレジデントの佐藤です。
先週末SUPER GTの2020シーズンが終了したことを受け、TOYOTA GAZOO Racingの責任者として、関係する皆さまに感謝やお礼を伝えたい、そのような想いから、今回のメッセージを発信させていただきます。
今年はSUPER GTが開催できないかもしれない。春先は本当にそう感じていました。
この状況下で全8戦を戦わせていただけたこと、そして、最終の富士戦では、グランドスタンドやコースサイドから多くのファンの声援を受けてレースをさせていただけたこと、主催者、チームをはじめとする全ての関係者、そしてファンの皆さまの努力と我慢に、心から感謝したいと思います。
2020シーズンは、GRスープラのデビューイヤーでもありました。
デビューレースで勝利を飾ってくれたトムス37号車が、チャンピオン獲得に大きな可能性を持って迎えた最終戦。37号車がトップでファイナルラップに入り、最後のストレートに差しかかってチャンピオンを確信したとき、突如スローダウン。そして、ホンダNSXが抜き去りそのままチェッカー、GRスープラのデビューイヤーチャンピオンは無くなりました。
原因はガス欠でした。計算上は最後まで走り切れる予定でしたが、最後の最後で止まってしまいました。抜き去っていったNSXはゴールラインを超えてからガス欠になっていたそうです。GRスープラは、速いクルマではあったかもしれませんが、“強いクルマ”として何かが足りなかった、ということだと思っています。
最後のタスキを受け取って走っていた平川選手、そしてチャンピオンに向けてタスキを繋いできたキャシディ選手、山下選手には、悔しい思いをさせて本当に申し訳なく思います。
GRスープラに“SUPER GTデビューイヤーチャンピオン”というストーリーを添えられなかったこと、やはり悔しいです。われわれにできることは、この悔しさを力に変えて、GRスープラをもっと強いクルマにしていくことしかありません。
来シーズンは、TOYOTA GAZOO Racingの6チーム12名のドライバーに、もっと速くて、もっと強いGRスープラを届けます。絶対に勝ちましょう。ファンの皆さまも、ご期待いただければと思います。
2021年のシーズンは、サーキットで、また“あの爆音”と“あの匂い”を感じながら笑顔でレースを楽しめるよう、我慢すべきところは我慢をするシーズンオフを、みんなで送れればと思います。関係者の皆さま、ファンの皆さま、よろしくお願いいたします。
今シーズン、本当にありがとうございました。
トヨタ自動車株式会社 GAZOO Racing Company
President 佐藤 恒治