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TOYOTA GAZOO Racing、ニュル24時間参戦見送り 2021年のモータースポーツ活動計画発表
2021年2月12日 19:35
- 2021年2月12日 発表
TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ自動車)は2月12日、2021年のモータースポーツ活動計画を発表。同発表において、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響を考慮した結果、6月3日~6日に開催予定の「ニュルブルクリンク24時間レース」への参戦見送りが決定したことが明らかとなった。
今回発表されたモータースポーツ活動計画では、すでに発表済みのWEC、WRC、全日本ラリー選手権、SUPER GT、全日本スーパーフォーミュラ選手権に加え、今回新たにカスタマーモータースポーツ、ドライバー育成、ROOKIE Racingに関する情報が公開された。
カスタマーモータースポーツでは、GT4マシン「GRスープラGT4」を導入して販売・サポートを実施。GT3マシン「LEXUS RC F GT3」もサポートを継続していく。
また、2020年に引き続き2021年も「ROOKIE Racing」がGR車両でスーパー耐久シリーズに参戦。加えて2021年はSUPER GT、全日本スーパーフォーミュラ選手権にも参戦。モータースポーツを起点にした「もっといいクルマづくり」をブレない軸として、プライベーターチームから寄せられる課題を受け止め、車両開発にフィードバックしていくとしている。
ドライバー育成では、国内外で活躍できる日本人ドライバーを育成するため、引き続き若手の発掘・支援を行なうと同時に、幅広くモータースポーツ活動ができる環境づくりを展開していくとしている。
レース専用車「GRスープラGT4」の採用が拡大
カスタマーモータースポーツとして展開しているGRスープラGT4は、市販のGRスープラをベースに開発されたレース専用車。2020年3月から欧州で販売を開始し、8月から北米、10月から日本・アジアと順次発売地域を拡大。これまでの累計販売台数は合計20台を超え、2020年には、欧州の3チーム計5台のGRスープラGT4がさまざまなGT4カテゴリーのレースに参戦している。
2021年は新たに2台が追加され、合計7台のGRスープラGT4が参戦する欧州に加えて、日本では7台、北米でも5台以上のGRスープラGT4がさまざまなレースへ参戦する。
2021年GRスープラGT4参戦予定レース
欧州:GT4 European Series、GT4 France、Nurburgring Endurance Series、DTM Trophy、British GT Championshipなど
日本:スーパー耐久シリーズなど
北米:IMSA Michelin Pilot Challenge、Pirelli GT4 Americaなど
LEXUS RC F GT3
LEXUS GAZOO Racingでは、GT3マシン「LEXUS RC F GT3」のカスタマーサポートを通して、世界中のユーザーにGT3レース参戦の機会を提供。また、レースを通じて得られた技術を市販車へフィードバックすることで商品力強化に生かしていく。
LEXUS RC F GT3参戦予定レース
米国:IMSA WeatherTech SportsCar Championship GTDクラス
日本:SUPER GT GT300、スーパー耐久シリーズ ST-Xクラス
アジア:Thailand Super Series GT3クラス
モータースポーツでクルマを鍛える「ROOKIE Racing」
モータースポーツでクルマを鍛えるという「ROOKIE Racing」は、プロドライバー、ジェントルマンドライバ、メーカーの評価ドライバーといった多様な乗り手がレースに参戦するチーム。毎回のレースで課題が見つかり、改善に結びついたという。また、2020年シーズンはGRスープラ、GRヤリスともにシリーズチャンピオンを獲得した。
2021年、ROOKIE Racingはチーム名を新たに「ORC ROOKIE Racing」としてスーパー耐久シリーズに参戦。TGRは引き続きROOKIE Racingと共にGRスープラ、GRヤリスを鍛え、もっといいクルマづくりを推進していくとしている。
ORC ROOKIE Racing参戦ドライバーについては、モリゾウ選手、小倉康宏選手、佐々木雅弘選手、松井孝允選手、豊田大輔選手、井口卓人選手、蒲生尚弥選手、山下健太選手などの参戦を予定。
TGR WRCチャレンジプログラム
TOYOTA GAZOO Racingでは、2020年から国内外のレースやラリーで活躍できる日本人ドライバーを育成するためのプログラムをTGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC:TGR Driver Challenge program)に統合し、若手レースならびにラリードライバーの育成を進めている。
TGR WRCチャレンジプログラムでは、すでに発表した通り勝田貴元選手がWRC全戦にヤリスWRCで参戦。
TGR WECチャレンジプログラム
TGR WECチャレンジプログラムでは、2021年は新型コロナウイルスの影響を考慮して、同プログラムは一旦休止とし、2020年WECのLMP2クラスに参戦していた山下健太選手は国内レースに専念する。
TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)
TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)では、国内外のトップカテゴリーで活躍できるレーシングドライバー、ラリードライバーの育成を目的としたプログラムとして、才能ある人材を発掘し、実力に応じて、TGR WRC/WECチャレンジプログラムを含めたさらなる活躍の場へステップアップできる仕組みを展開している。
2021年は宮田莉朋選手が全日本スーパーフォーミュラ選手権に、平良響選手が全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権にそれぞれステップアップする。
2021年TGR-DC育成ドライバー
宮田莉朋選手:SUPER GT GT500クラス(TGRチーム ウェッズスポーツ バンドウ、全日本スーパーフォーミュラ選手権(バンテリン チーム トムス)
小高一斗選手:全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権(トムス)
平良響選手:全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権(トムス)
TGR-DCレーシングスクール(TGR-DC Racing School)
TGR-DCレーシングスクール(TGR-DC Racing School)では、国内外のトップカテゴリーにおいて活躍できるレーシングドライバー、ラリードライバーの発掘・育成と正しいドライビング教育によるモータースポーツ底辺の健全な拡大を目的に実施。同コース受講者の中から、優秀で将来性の見込めるドライバーに対し次年度以降のレース参戦の支援を行なっていく予定。2021年のTGR-DCレーシングスクールの実施日程、内容は決定次第発表される。
国内FIA-F4選手権
国内FIA-F4選手権では、エントリークラス フォーミュラ・カテゴリーとして開催される国内FIA-F4選手権シリーズに参戦する若手ドライバーを支援する。
e-MotorsportsでGR独自のワンメイクレースを開催予定
e-Motorsportsでは、2021年も「FIA GTチャンピオンシップ」のオフィシャルパートナーを継続して、世界中のe-Motorsportsプレイヤーが楽しめるGR独自のワンメイクレースを開催予定。詳細については3月中旬ごろ発表予定。