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ホンダ、2021年四輪モータースポーツ参戦体制発表 佐藤琢磨選手やF1参戦の角田裕毅選手が決意表明

ホンダレーシング各チームの監督とドライバーが抱負と意気込みをコメント

2021年1月15日 発表

2021年四輪モータースポーツ参戦体制発表(36分51秒)

2021年シーズンも各カテゴリー全力で挑戦を表明

MCのピエール北川氏

 本田技研工業は1月15日、「ホンダのYouTube公式チャンネル」にて、2021年の四輪モータースポーツ参戦体制発表を行なった。

 発表会ではピエール北川氏をMCに迎え、まずは最終戦で劇的な逆転優勝を遂げたSUPER GT、山本尚貴選手がチャンピオンに返り咲いたスーパーフォーミュラ、佐藤琢磨選手が歴史的な2勝目を挙げたインディ500など、2020年シーズンを振り返った。

 続いて、ホンダのモータースポーツを統括しているブランド・コミュニケーション本部 本部長の渡辺康治氏が登場し、まず例年は東京オートサロンで行なっているモータースポーツ参戦体制発表が、新型コロナの影響でオンラインとなったことを説明。

ブランド・コミュニケーション本部 本部長 渡辺康治氏

 続いて2020年シーズンを振り返り、開催レース自体の減少、無観客など、サーキットでの観戦ができない状況が続いた中でも、F1ではホンダのパワーユニットを搭載したマシンが3勝できたことを報告。併せて2021年シーズンは最後の挑戦となる年になってしまうが、チーム一丸となって最後までチャンレジすることを明言。

 また、インディ500で佐藤琢磨選手が2勝目という偉業を達成したことや、チーム国光がSUPER GTでチャンピオンを獲得し、ニューマシン(NSX-GT)のデビューイヤーに華を添えてくれたと感謝を述べ、牧野任祐選手の史上最年少でのチャンピオン獲得も合わせて紹介した。

2020年シーズンチャンピオンの100号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組、BS)。画像は2020年シーズンのもの

 そして牧野選手とタッグを組んでいた山本尚貴選手が、史上初となる2度目のスーパーフォーミュラとSUPER GTとのダブルチャンピオンを達成したことと、2021年は角田裕毅選手が日本人として7年ぶりにF1に参戦することも語られた。

 最後に、モータースポーツに挑戦することで技術者もより多くのことを学び、鍛え上げられ、やがては人々の暮らしを豊かにする技術を確立させていくこと、これこそホンダがモータースポーツに参戦し続ける理由の1つであると締めくくった。

ホンダの2021年 SUPER GT参戦チーム体制

 2021年のSUPER GT参戦チームは、2020年シーズンでチャンピオンとなったチーム国光、ARTA、チームレッドブル無限、Astemo REAL RACING、Modulo Nakajima Racingの5チーム、ドライバーはチームレッドブル無限に新たに大湯都史樹選手が起用された以外は続投となっている。

 チーム国光の高橋国光監督、山本尚貴選手、ARTAの鈴木亜久里監督、野尻智紀選手、福住仁嶺選手、チームレッドブル無限の田中洋克監督、笹原右京選手、大湯都史樹選手、Astemo REAL RACINGの金石勝智監督、塚越広大選手、ベルトラン・バゲット選手、Modulo Nakajima Racingの中島悟監督、伊沢拓也選手、大津弘樹選手らが、2020年シーズンの課題や日頃の応援の感謝、2021年シーズンの抱負や意気込みを熱く語った。

ARTAのNSX-GT。画像は2020年シーズンのもの
チーム国光の高橋国光監督
山本尚貴選手
牧野任祐選手(療養中のためコメントはなし)
ARTAの鈴木亜久里監督
野尻智紀選手
福住仁嶺選手
チームレッドブル無限の田中洋克監督
笹原右京選手
大湯都史樹選手
Astemo REAL RACINGの金石勝智監督
塚越広大選手
ベルトラン・バゲット選手
Modulo Nakajima Racingの中島悟監督
伊沢拓也選手
大津弘樹選手
チームレッドブル無限のNSX-GT。画像は2020年シーズンのもの
Astemo REAL RACINGのNSX-GT。画像は2020年シーズンのもの
Modulo Nakajima RacingのNSX-GT。画像は2020年シーズンのもの

スーパーフォーミュラ 参戦チーム体制

 スーパーフォーミュラも2020年と同じく、TCS NAKAJIMA RACING、DOCOMO TEAM DANDELION RACING、TEAM MUGENの3チーム体制での参戦が発表された。ドライバーはベテランから若手まで全員SUPER GTにも参戦する顔ぶれが揃う。

 山本選手は2020年シーズンに続き、3度目となるSUPER GTとのダブルチャンピオンを狙うとコメント。

TCS NAKAJIMA RACING 山本尚貴選手
TCS NAKAJIMA RACING 大湯都史樹選手
DOCOMO TEAM DANDELION RACING 福住仁嶺選手
DOCOMO TEAM DANDELION RACING 牧野任祐選手(療養中のためコメントはなし)
TEAM MUGEN 野尻智紀選手

2020年に佐藤琢磨選手が偉業を達成したインディレース

佐藤琢磨選手 画像は2020年シーズンのもの

 海外レースでは、インディレース参戦11年目を迎える佐藤琢磨選手が「3か月遅れで開幕した2020年シーズンは、とてもタフなシーズンだったが、チーム一丸となって2勝目を挙げることができた」と報告。そして2021年も同じくRahal Letterman Lanigan Racingから参戦し、インディ500での連覇を目指すと決意を語った。

 また、同じく2020年にChip Ganassi Racingからインディレースに参戦し、デビューイヤーで表彰台に上るなど2021年の活躍も期待されるアレックス・パロウ選手も抱負を語った。

Rahal Letterman Lanigan Racing 佐藤琢磨選手
Chip Ganassi Racing アレックス・パロウ選手

最後の挑戦となるF1はピエール・ガスリー選手と角田選手が参戦

Scuderia AlphaTauri Honda ピエール・ガスリー選手

 ピエール・ガスリー選手は「2017年にスーパーフォーミュラで日本にきて、すばらしい時間を過ごせている。2020年は特別な年だったが、走ることができてとても嬉しく思っている。モンツァでは初優勝もでき、ホンダと組んで50戦目のレースで優勝できたのは感無量だ」とコメント。また、2021年はホンダが最後のF1の年なので満足のいく1年にしたいと抱負を語り、最後に鈴鹿で会えることを楽しみにしていると締めくくった。

Scuderia AlphaTauri Honda 角田裕毅選手

 また、日本人として7年ぶりにF1に参戦する角田選手は、2020年にFIA F2で無事に3位になりスーパーライセンスを獲得。「2021年は日本人としてF1に参戦できることを誇りに思っている」とコメントした。他にもレッドブルレーシングのマックス・フェルスタッペン選手が抱負を語っている。

レッドブルレーシングのマックス・フェルスタッペン選手
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