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三菱ふそう、中型トラック「ファイター」に荷台を簡単に分離できる「スワップボディコンテナ車仕様」を共同開発

2021年8月2日 発表

中型トラック「ファイター」のスワップボディコンテナ車仕様

積載率の向上と車両台数削減によりCO2排出量削減にも貢献

 三菱ふそうトラック・バスは8月2日、より効率のいいトラック運用や物流業界の労働環境改善を目指し、新たに中型トラック「ファイター」の「スワップボディコンテナ車仕様」を発表した。

 トラックの車体と荷台を容易に分離できるスワップボディコンテナ車は、トラックの稼働率を効率化し、大型車に続き中型車でも今後ニーズの増大が見込まれることから、今回新たに三菱ふそうトラック・バスと子会社の架装メーカーであるパブコが、物流を手掛けるセンコーの協力も得ながら中型トラックのファイターで開発。すでに初号車1台を2021年2月19日にセンコー茨城支店へと納車している。

 今回開発したのは「エア式スワップボディ」で、昇降操作レバーを後方ボックスに収納し、シャシーフレーム上に装備したエアスプリングにエアを供給することでボディを上昇させ、コンテナの脱着を行なうもの。中型車の場合、大型車と比べて荷台を脱着する際のスペースが少なくて済むため、より少ないスペースでの稼働が可能になり、トラック運行の効率化にも貢献する。また、スワップボディコンテナ車を利用することで、トラック積載率の向上と車両台数を削減できるため、トラック輸送のCO2排出量削減にも貢献し、より環境に配慮した輸送が可能になるほか、荷役作業の効率化を通じて荷待ち時間や車両数の削減を可能にし、物流業界のドライバー不足や労働環境の改善も期待できるとしている。

シャシーフレーム上に装備されているエアスプリング

 国土交通省から、スワップボディコンテナ車に向けた補助金も2020年度に設定されたこともあり、今後は国内でのさらなる拡大が見込まれるため、中型車でのスワップボディコンテナ車仕様は、センコーに納車済みの平ボディにくわえて、バンおよびウイングへの展開も対応していく予定という。