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ヴァレオ、「CES 2022」で第3世代LiDAR「SCALA 3」など5つのイノベーションを披露

2022年1月5日~8日(現地時間) 開催

ヴァレオ第3世代スキャニングLiDAR

 ヴァレオは、2022年1月5日~8日(現地時間)に米ラスベガスで開催される「CES 2022」に出展。ヴァレオの第3世代スキャニングLiDAR「SCALA 3」など、5つのイノベーションを発表することを明らかにした。

「eAxle」を搭載するメルセデスベンツ「EQS」

 今回、ヴァレオブースには、メルセデスベンツ「EQS」が展示される。EQSには、ヴァレオ・シーメンスeオートモーティブの電動パワートレーン「eAxle」が採用され、リアに300kW、フロントに170kW出力のモーターを搭載し、インバーターと減速機(ギアボックスに相当)で構成される。

フル電動の48Vモーターサイクルを発表

 ヴァレオはCES 2022で、48Vシステムを採用するフル電動の48Vモーターサイクルを発表する。同システムは、費用対効果の高い方法で車両に電力を供給し、特に都市向けの小型車両など新しい形態のモビリティを提案する。

第3世代スキャニングLiDAR「SCALA 3」

 運転支援システム(ADAS)の分野では、第3世代スキャニングLiDAR「SCALA 3」を初公開する。このSCALA 3は2024年に市場投入予定で、人間の目やカメラ、レーダーでは見えない200m先の物体をレーザービームにより検出。この知覚・分析機能により、ドライバーは高速道路での走行中に運転を車両に委ねることができるという。

 この長距離用センサーSCALA 3に加えて、ヴァレオは車両近くを検知するヴァレオNFL(ニアフィールド LiDAR)をラインナップに加える。この新技術はCES 2022で初公開される。

 このイノベーションにより、車両はバブル状の安全に包まれ、車両が始動するとすぐに、360°全周のビジョンを表示。高度に自動化されたクルマに周辺のビジョンを提供し、死角をなくすという。

ヴァレオVoyageXRパノラマ

 ヴァレオは、ドローンなしでドローンのような視点を提供する「VoyageXRパノラマ」を開発。道路を走行中のクルマのスクリーンにドローンで撮影されたかのような3Dの360°ビューを表示する。このイノベーションにより、遠隔操作中の自動運転車の安全性を高め新しい体験を生み出すとしている。

 また、インテリジェント・インテリアとして「ヴァレオ・セーフインサイト」を開発、いくつかのテクノロジーを組み合わせることで、(1)ドライバーを特定し、注意力が散漫になったり、眠気を感じたりしている場合にドライバーに警告。(2)乗客が乗車したことを認識し、シートベルトを締めるように促す。(3)停車中に誰かが車中にいるかを検知し、子供が置き去りにされた場合に警告する。

2分以内にウイルス感染を検出する端末

 そのほかにも、ヴァレオは患者と接触することなく2分以内にウイルス感染を検出する端末を開発。同端末には、アレルゲンの96%とウイルスの99.4%を除去する高効率キャビンエアフィルター、95%以上のウイルスを除去するバス用UV空気清浄機など、ヴァレオのノウハウが活かされた。