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アルプスアルパインが「MBD推進センター」へ参画

2022年3月17日 発表

アルプスアルパインがモデルベース開発を全国の自動車産業に普及するための組織「MBD推進センター」にパートナー会員として参画

設計開発のコスト削減と開発スピード向上、設計最適化を図る

 アルプスアルパインは3月17日、MBD(Model-Based Development:モデルベース開発)を全国の自動車産業に普及するための組織「MBD推進センター」にパートナー会員として2月に参画したと発表した。

 CASEの技術革新を背景に、自動車業界ではソフトウェアの開発比重が高まるとともに、開発コストもかつてないほどに増加しており、企業の枠を越えて他社ともモデルベースで設計活動を行なうことによる、製品開発のさらなる効率化が求められている。

 アルプスアルパインではこれまでも、一部製品群の開発において、社内に限定してMBDを取り入れた設計開発を実施してたが、2月14日にパートナー会員として自動車メーカーおよびそのサプライヤーが運営するMBD推進センターに参画。これにより、社内にとどまらず同センターに参画する自動車業界の取引先各社ともモデルベースで試作品のすりあわせができるようになり、設計開発のさらなるコスト削減、開発スピード向上、加えて提供品のオーバースペック回避といった設計最適化が期待できるとしている。

MBDとは

 MBD推進センターは、全体最適で高度なものづくりを手戻りなく高効率で行なえる、モビリティ社会の最先端の開発コミュニティの実現を目的として発足した組織で、2015年度より経済産業省主導のもとで「自動車産業におけるモデル利用のあり方に関する研究会」として活動。そこでとりまとめていた、エンジニアリングチェーン全体で企業間および産学間のすりあわせ開発の高度化をMBDによって進める構想「SURIAWASE2.0の深化 ~自動車産業におけるMBDの産学官共同戦略的プロジェクトの方針~」を民間主体のMBD推進センターで継承した。

 アルプスアルパインは、MBD推進センターに参画する各社と連携して、日本自動車業界のグローバル市場での競争力向上への貢献を目指しつつ、同センターにおける活動を通じて最先端のMBDに関する情報をいち早く社内へ取り込むことで、社内人材の育成や開発力向上も図るとしている。さらに将来的には、自動車以外の事業領域へのMBDの活用も目指していく。