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アストンマーティン、707PS/900Nmの高性能SUV「DBX707」日本初公開 「DBX707は最速、最強、最良」

2022年4月15日 公開

3119万円

新型SUV「DBX707」を公開

「DBX」のスポーツキャラクターをさらに発展進化

 アストンマーティン・ジャパンは4月15日、THE PLAYHOUSE(東京都港区南青山)において新型SUV「DBX707」を公開した。DBX707の製造は2022年第1四半期に開始し、納車は2022年第2四半期初頭から開始する予定。また、正規ディーラーのアストンマーティン東京は4月16日~17日にTHE PLAYHOUSEで、4月18日~20日までアストンマーティン東京 ショールームでDBX707を展示する。同モデルの価格は3119万円。

 今回公開されたDBX707は、ブランド初のSUVとなる「DBX」のスポーツキャラクターをさらに発展進化させたモデル。車名の707は最高出力を意味しており、DBXが搭載する最高出力405kW(550PS)/6500rpm、最大トルク700Nm(71.4kgfm)/2000-5000rpmのV型8気筒DOHC 4.0リッターツインターボエンジンをベースに、新たにボールベアリング・ターボチャージャーを採用するとともに、専用のキャリブレーションを施してより多くのパワーとトルクを引き出すことに成功した。この変更により、従来のDBXを157PS/200Nm上まわる520kW(707PS)/4500rpmの最高出力と900Nm/2600-4500rpmの最大トルクを発生する。

DBX707が搭載するV型8気筒DOHC 4.0リッターツインターボエンジンは最高出力520kW(707PS)/4500rpm、最大トルク900Nm/2600-4500rpmを発生

 変速機としては、従来型のトルクコンバーター・オートマチックよりもトルク伝達容量が大きい9速の湿式クラッチオートマチック・トランスミッションを初搭載。このユニットはトルクコンバーター式トランスミッションよりも迅速にギヤチェンジを行なうことを可能としており、シフトフィールも改善され、高速化とダイレクト感が高まり、コントロール性とレスポンスの向上を実感することができるという。その結果、0-100km/h加速3.3秒(DBXは4.5秒)、最高速310km/hを実現した。

プラズマブルーカラーのDBX707。ボディサイズは5039×2050×1680mm(全長×全幅[ミラー格納時]×全高)、ホイールベースは3060mm。9速の湿式クラッチオートマチック・トランスミッションを介して4輪を駆動する
フロントエンドでは大型フロントグリルと新設計されたDRL、新しいエアインテーク、ブレーキ冷却ダクト、新しいフロント・スプリッターの形状を特徴としたほか、V8と9速トランスミッションの冷却ニーズに合わせて大幅に拡大されたサテン・クロームグリルには、ダブルベーンと6本の水平バーを配してビジュアル・インパクトを高めた。撮影車はオプションの23インチ・アロイホイールを装着

 また、DBX707には新バージョンのエレクトロニック・リミテッドスリップ・リア・ディファレンシャル(e-diff)も採用され、900Nmの最大トルクに耐えられるよう強化するとともに、最終減速比をDBXの3.07から3.27にローギヤード化。これにより、DBX707は9速トランスミッションによるクルージング時の洗練性を維持しながら、低速ギヤからの加速力とギヤ固定時のレスポンスが向上しているという。

 ボディサイズは5039×2050×1680mm(全長×全幅[ミラー格納時]×全高)、ホイールベースは3060mm。フロントエンドでは大型フロントグリルと新設計されたDRL(デイタイムランニングライト)、新しいエアインテーク、ブレーキ冷却ダクト、新しいフロント・スプリッターの形状を特徴としたほか、V8と9速トランスミッションの冷却ニーズに合わせて大幅に拡大されたサテン・クロームグリルにはダブルベーンと6本の水平バーを配してビジュアル・インパクトを高めた。また、ソフトクローズ・ドアを採用することでラグジュアリーSUVのキャラクターをさらに強化している。

DBX707のアンベールのようす

 リアまわりではフォルムと空力機能を同時に引き上げるため、ルーフウイングに新しいリップ・スポイラーを追加して、揚力を抑えて高速安定性を向上。また、ツイン・リア・ディフューザーを大型化して新しい大径4本出しエキゾーストシステムとの外観上のバランスも取っている。新しいエキゾーストシステムはサテンブラック仕上げとし、エキゾーストシステム自体にも精妙なチューニングを施し、ユニークなシグネチャー・サウンドを生み出している。

 インテリアではスポーツシートを標準装備し、全てのシートオプションに16ウェイ電動調整機能を備え、フロント/リア・ヒーターが標準装備される。インテリアは3種類から選択でき、標準仕様の「Accelerate Sport」はレザーとアルカンターラの組み合わせ。また、オプションの「Comfort」「Inspire Sport」はフル・セミアニリン・レザーを採用し、ヘッドレストのアストンマーティン・ウイング刺繍、シート中央より下のコントラスト・ストライプ、シートバック、ベースクッションのパーフォレーション・パターンなどのディテールを組み合わせる。

ハイライトはセンターコンソール

アストンマーティン・ジャパン オペレーションズディレクターの寺嶋正一氏

 発表会ではアストンマーティン・ジャパン オペレーションズディレクターの寺嶋正一氏があいさつするとともに、英アストンマーティン チーフ・クリエイティブ・オフィサーのラレク・ライヒマン氏がビデオレターで車両説明を行なった。

 寺嶋氏は、「DBXは2019年の発表以来、そのデザイン、ダイナミクス、とりわけ日本においては活躍の場を限定しない万能なキャラクター、そしてアストンマーティンの真骨頂たるエレガントなスタイリング、デザインで大成功を収めています。そして日本初上陸を果たしたDBX707は最速、最強、最良という3つのワードで表現することができ、パワーとパフォーマンス、そして運転する喜びをさらに高めています。強力なライバルがひしめくSUVセグメントにおいて、傑出した存在になると思っています。DBX707は世界でもっともパワフルでラグジュアリーなSUVとして、新たなセグメントを切り拓くといっても過言ではありません」とアピール。

英アストンマーティン チーフ・クリエイティブ・オフィサーのラレク・ライヒマン氏

 一方、DBX707のデザインについて語ったライヒマン氏は、DBX707がアストンマーティン最大級のグリル(ツインベーン仕様)を採用するとともに、フロントの開口部を大型化することでより多くのエアを吸収し、ボンネット下に搭載されるエンジンに必要な冷却性能を確保したこと、フロント部のコーナーにグリルの延長線上にDRLを配置したこと、さらなるダウンフォースを与えるためにカーボン製フロントスプリッターを採用したことを紹介。

 また、フロント420mm径、リア390mm径のCCBディスクと6ピストンキャリパーを組み合わせたカーボンセラミック・ブレーキや、22インチホイールを標準装備(オプションで23インチ・アロイホイールも用意)したことを解説するとともに、「視線を下げるとカーボンファイバー製のシル、アップリケ、エアロデバイスがあり、これらがエアをリアホイール周辺に押し付ける役目を果たすと同時に、DBX707の地を這うような風貌にも貢献しています。後部にまわりますと、リアバンパーへ伸びるエクステンションがあり、これが視線の外側に誘導することでクルマの印象が非常に幅広なものになります。クアッドエキゾースト、カーボンファイバーのエレメントに加えセカンダリーウイングレットがディフューザー下に装着されます。これらは全て超高性能を誇るDBX707の性能を実現するためのものです」とアピール。

 加えてインテリアについてはパーソナライゼーション・サービス部門であるQ by アストンマーティンが手掛けたもので、新型シートにはスコットランドのBridge of Weirの天然皮革を採用したこと、カーボンファイバーの加飾パーツでアクセントを与えたことを解説するとともに、「センターコンソールこそ、DBX707のインテリアの中でももっとも目を引く、そしてもっとも大きな変化を感じる個所です。コンソールを中心に配置されたロータリスイッチでスポーツ、スポーツプラス、マニュアルなどレシオの切り替えができ、カーボンファイバー製の美しいセンターコンソールの左側にはドライバーコントロール、反対側にはその他の拡張制御の機能が集約されています」と、その特徴について語った。

インテリアのハイライトはセンターコンソール