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BMW、Xシリーズ初のM専用モデル新型「XM」 Mシリーズ初のプラグインハイブリッド

2023年1月18日 発売

2130万円

BMWの「X」初のM専用モデル新型「XM」が発売された

 ビー・エム・ダブリューは1月18日、BMW M専用モデルとなる「XM(エックスエム)」を発売した。右ハンドルのAT仕様で価格は2130万円。納車は4月からの予定。

 BMW Mが開発する高性能マシンMモデルには、サーキット走行を可能とした「Mハイパフォーマンスモデル」と、サーキットで培われた技術を余すことなく取り入れ走行性能を高めた「Mパフォーマンスモデル」の2つのカテゴリーがあり、XMは前者の「Mハイパフォーマンスモデル」に位置付けられるモデル。

ボディサイズは5110×2005×1755mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3105mm、車両重量2710kg、車両総重量3300kg(数値はすべて欧州仕様値)

 XMは革新的な駆動システムテクノロジー、独自の車両コンセプト、個性的なデザインを有し、オンロード走行性能を高めたSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)として、サーキットでの本格的な走行も可能とした。なお、3月4日~4月4日の期間、東京の原宿にXMのポップアップ・ストアを限定オープンし、XMを日本初公開するとしている。

XMデザインスケッチ
クレーモデルの制作模様

威風堂々たるたたずまいとスポーティさを強調したエクステリア

 エクステリアデザインは、BMWのラグジュアリーモデルに相応しい圧倒的な存在感、ダイナミズム、威風堂々たるたたずまいに加え、Mモデルらしいスポーティさを強調。

 フロントデザインの象徴の1つであるヘッドライトは、BMWのラグジュアリーモデルで採用する上下2分割の「ツインサーキュラー&ダブルライト」とし、上部にはターンインジケーターを含むLEDデイタイムランニングライト、下部にはアダプティブマトリックス機能を採用し、コーナリングライト機能も併せ持つLEDヘッドライトを配置した。

 BMWの象徴であるキドニーグリルは、外側のエッジに向かって細くし、八角形のアウトラインでダイナミックなキャラクターを強調しつつ、クロームで縁取ることで斬新かつ高級感を表現。さらに、暗闇で光を放ち存在感を増す「アイコニック・グロー・キドニーグリル」とすることで、夜間における存在感を増している。

 サイドは、ロングホイールベースと23インチホイールにより、力強いシルエットを強調したほか、サイドウィンドまわりに施したアクセントバンドが、ウィンドウ全体を大きく囲み、力強くダイナミックな印象を付与。

 リアは、横方向にスリムかつ大胆に伸びたL字型LEDコンビネーションライトによって、力強さを表現。また、リアバンパー内に収められている縦に配置された六角形デザインの「Mデュアル・エギゾースト・テールパイプ」が、情熱的なMサウンドを奏でるだけでなく、近未来的なデザインに仕上げている。

前席はスポーティに、後席はラウンジのように仕上げたインテリア

 室内は、12.3インチのメーターパネルと、14.9インチのコントロールディスプレイを一体化させ、運転席側に湾曲させた最新の「カーブドディスプレイ」の採用により、優れた視認性と高い操作性を両立。

 iDriveコントローラーまわりをすっきりさせることで、コクピットの空間を広くしつつ、専用のMレザーステアリングホイール、赤色のエンジンスタート/ストップボタンを採用するなど、随所にMモデルであることを表現。

 後席は、スポーティ、ラグジュアリー、そして、ゆったりとくつろげる独自の「Mラウンジコンセプト」を採用。立体感のある彫刻的なデザインがルーフライニング表面に施され、美しいイルミネーションと相まって上質な空間を演出した。また、レザーとアルカンターラの大型クッションを組み合わせたシートは、ラウンジソファーのようにサイドまで包まれる感覚と座り心地を提供するとしている。

内燃機関モデルではBMW史上最強のパワーユニットを搭載

 パワートレーンは、最高出力360kW(489PS)/5400rpm、最大トルク650Nm/1600-5000rpmを発生する高効率なV型8気筒4.4リッターBMWツインパワーターボガソリンエンジンに、第5世代のBMW eDriveテクノロジーを採用し、電池容量29.5kWh、197PS(145kW)を発揮する電気モーターも搭載。そこに8速Mステップトロニックトランスミッションを組み合わせ、システムトータルの最高出力は653PS(480kW)、最大トルクは800Nmを発生。ICEではBMW史上最強のパワーユニットを搭載するモデルの1つとなる。なお、電気のみでは約90kmまで走行可能としている(数値はすべて欧州仕様値)。

 走行面では、電子制御ダンパーとアクティブロールスタビライザーを備えた「アダプティブMサスペンションプロフェッショナル」が採用され、長距離走行において優れた快適性を実現するComfort(コンフォート)モード、スポーツ走行に適合するボディ剛性を高めるSport(スポーツ)、さらに、ダイナミックな走行を可能にする、Sport Plus(スポーツ・プラス)モードと、3種類のモードをMセットアップメニューから選択可能。

 さらに、回頭性と俊敏なレーンチェンジを可能とするMモデル初となるインテグラルアクティブステアリング、Mスポーツブレーキ、優れたトラクション性能を実現するMモデル専用4輪駆動システム「M xDrive(エム・エックスドライブ)」などを採用し、あらゆる状況において、Mモデルに相応しい優れた駆けぬける歓びを実現するとしている。

充実した標準装備とワンプライス

 日本仕様では、独自に高性能、高品質、高機能を標準装備とし、ボディカラーや内装の選択を問わずワンプライス設定。また、サーキット走行を想定し最高速度を270km/hに高める「Mドライバーズパッケージ」を標準装備としたほか、品質を高めるため、ビンテージレザーを内装に配した「BMW Individualフルレザーメリノシート」や最高の音響空間を提供する「Bowers&Wilkinsダイヤモンドサラウンドサウンドシステム」も標準装備。

 さらに、機能を高める「アクティブシートベンチレーション(前席)」や「マッサージシート(前席)」「4ゾーンエアコンディショニング」を標準装備し、スポーティなMモデルながらも、ラグジュアリーモデルに相応しい快適性を両立している。

ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能も搭載

 日本においては、BMWが初めて国土交通省からの認可を取得した、一定の条件下において、ステアリングから手を離しての走行が可能なドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する運転支援システム「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」の搭載など、最先端の運転支援システムに加え、最新世代のコネクティビティも有し、「OK、BMW」と話しかけることで、車両の操作、目的地の設定なども可能。

 また、Apple CarPlayへの対応、スマートフォンで事前に検索した目的地を車両に送信するなど、利便性が大幅に高められている。さらに、BMWデジタルキープラスを標準装備したことにより、車両のキーを持たず、対応のスマホやスマートウォッチを携行していれば、車両に近づくだけでロック解除が可能となり、車室内にロック解除に使用したデバイスがあれな、エンジンの始動も可能となっている。