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トヨタ、液体水素のカローラで世界初となる耐久レース参戦へ マイナス253℃の液体水素が燃料

マイナス253℃の液体水素を燃料として走行する液体水素GRカローラ

 2月22日、富士スピードウェイで2023年のスーパー耐久公式テストが開催されている。TOYOTA GAZOO Racingは、2023年シーズンは参戦車両を圧縮した気体水素を燃料に用いたGR Corolla H2 concept(水素GRカローラ)から、マイナス253℃の液体水素を燃料に用いたGR Corolla H2 concept(液体水素GRカローラ)へとスイッチ。カーボンニュートラル燃料である水素のさらなる可能性を追求していく。

 スーパー耐久シリーズは、3月18日~19日に鈴鹿サーキットで開催される第1戦が開幕戦となるが、2月23日の富士ではテストのみ行なわれていた。

液体水素は岩谷産業製

 今回トヨタ自動車が富士へ持ち込んだ液体水素GRカローラは、以前公開された試作車両と異なり、液体水素タンクがコンパクトなものとなっている。充填できる量は、これまでの気体水素の約1.7倍。液体水素は気体水素に比べて約800倍コンパクト(1/800)となるのだが、これまで水素GRカローラで用いられていたのは70MPaの高圧水素のため、約1.7倍となる。つまり、気体水素も相当優れた技術で運用されていたことになる。

 液体水素GRカローラは、充填した液体水素を熱交換器で気化。気体になった後は水素GRカローラで積み上げた技術を活かした水素燃焼エンジンで燃やすという仕組みだ。つまり、クルマの前半部はこれまで同様で、後半部の液体水素燃料タンクのところが大きく変わっていることになる。

液体水素の水素充填の模様
インとアウト、2本のホースを用いる

 液体水素を用いたクルマは、これまでBMWなどが手がけているが、本格的な耐久レースに参戦するのは世界でも初めてのこととなる。そのため液体水素運用に関してのルール作りのためのデータ蓄積などもトヨタは行なっており、FIA(世界自動車連盟)と話をしながら液体水素の運用や、液体水素GRカローラを作り上げていく。

 燃料の液体水素については岩谷産業が協力。ピットには岩谷産業の液体水素搭載タンクローリーが横付けされていた。

液体水素カローラのエンジン。マイナス253℃の液体水素は気化させてエンジンに導かれる。そのためエンジンはこれまでの水素カローラと同様のものを用いる