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トヨタ、豊田章男会長が水素エンジンレーシングカーをル・マンで世界初公開 「水素は軽く、BoPもない」と紹介

ル・マン24時間で水素レーシングカーを初公開する豊田章男会長

トヨタ、ル・マン24時間で水素レーシングカーを世界初公開

 6月9日(現地時間)、100周年を迎えるル・マン24時間レースで行なわれたACO(Automobile Club de l'Ouest、フランス西部自動車クラブ)のプレスカンファレンスにおいて豊田章男氏が登壇。ル・マン24時間レース100周年の祝辞と、レースを通じてクルマを鍛えさせてもらったことへの感謝を述べた。

 その壇上、豊田章男氏は水素エンジンレーシングカーを世界初公開した。

GR H2 Racing Concept - World Premiere at Le Mans 24 Hours
世界初公開されたトヨタの水素レーシングカー

 これは、富士24時間レースにおいて、ル・マン24時間レースを主催するACO ピエール・フィヨン会長が水素カテゴリーへ燃料電池車両に加え水素エンジン車両の参戦を認める発表を行なったことを受けての発表となったようだ。

 豊田章男会長は、この水素レーシングカーについて、「私たちはゼロエミッションでやっています。もちろん、水素燃料やガス燃料の大きな利点の1つは、それがとても軽いことにあります」と水素燃料のメリットを紹介。一呼吸ついたあとに、「Less BoP(BoPもない)」と強調。水素の軽さにかけて、ル・マン24時間のBoP問題に一言言及した。

 トヨタは2021年の富士24時間レースに、H2ICE(Hydrogen Internal Combustion Engine、水素内燃機関)である水素燃焼エンジンを搭載するカローラで参戦。世界で初めてレーシングスピードで走るH2ICE搭載車両での24時間レース挑戦を成功させた。

 その後、この水素カローラは水素GRカローラへと進化。H2ICEの出力をガソリンエンジン並みに引き上げるなど、カーボンニュートラルに対する取り組みを、バッテリEV、カーボンニュートラル燃料車両、そしてFCEVやH2ICEと、未来への選択肢を狭めないマルチパスウェイで行なっている。

 今回世界初公開された水素レーシングカーは、ル・マン24時間レースに用意された水素関連展示エリア「H2ビレッジ」で一般公開されていく。