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鈴鹿8耐、決勝後会見 表彰台獲得3チーム各選手のコメント

2023年8月4日〜6日 開催

表彰台を獲得した3チーム

 ホンダのワークスチーム、33号車Team HRC with Japan Post(長島哲太/高橋巧/チャビ・ビエルゲ)の2連覇で幕を閉じた鈴鹿8耐「2023 FIM世界耐久選手権 "コカ·コーラ" 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第44回大会」。

 優勝の33号車に続いて、2位の104号車TOHO Racing(清成龍一/國峰啄磨/榎戸育寛)、3位の73号車SDG Honda Racing(浦本修充/名越哲平/埜口遥希)が表彰台を獲得した。ここでは、決勝レース後の会見で表彰台を獲得した3チーム各選手のコメントを紹介する。

優勝:33号車Team HRC with Japan Post

長島哲太選手

レースを振り返る33号車Team HRC with Japan Postの長島哲太選手

 ほっとしたという気持ちが一番でかいです。正直、(ケガのため)走れるか走れないかわからなくて。自分的にはケガの状態がどうであれ走りたいと思っていましたし、走らせてもらえればタイムを出す自信はありました。逆にタイムを出せなかったらすごくダサいなと思っていました(笑)。最終的に表彰台のてっぺんに戻ってこられたので、本当にHRCの皆さんには感謝しています。

(昨年優勝したときと比べてどうかと問われ)昨年は初めて尽くしで、何も考える必要がなくて、(高橋)巧君に引っ張ってもらいました。チームにも引っ張ってもらって、とにかく自分の仕事をやるだけだったんですけど、今年はケガがあったので、まず(なんとかレースに)出るところから始まって、出るからには結果を出さないといけない。

 ただ今日の最後のスティントは、たぶん去年の状態だったらもっと攻め込んで転んでいたかもしれない。そういう意味では昨年勝ったからこそ、この(大きなタイム)ギャップだし(スピードを)抑えてもいいやと(思えた)。しっかり自分を抑えられたのは成長だと思います。

高橋巧選手

 ほっとしています。僕の最後のスティントで雨が降ってきて、イジメなのかなと思うくらい(笑)。あの場で転ぶわけにもいかないし、最低限のリスクで走って無事バトンを渡せたので、そこがまず一番ほっとしました。哲(長島哲太選手)もそうだし、チャビもいいペースで走ってくれて、それが結果につながったのはすごくありがたいし、チームのみんなにも感謝しています。

チャビ・ビエルゲ選手

 今回初めて参戦でき、しかも勝つことができて最高です。チームには本当に感謝しています。週末は2人のチームメイトからたくさんのことを学び、それを取り入れて今日はベストを尽くしたいと思っていました。簡単ではありませんでしたが。

 特に僕のスティントではセーフティーカーが入って、その後はオーバーテイクするのも危険で難しくて、でもここで失敗してはならないと思っていました。最後の1時間、雨が降ったりもしましたが、それを乗り越えて勝つことができ、楽しかったし、とても幸せです。

(来年も鈴鹿8耐に参戦したいか、という問いに)もちろん来年も出場できればと思っています。10年連続でも出たいですね。ここに来られるのはうれしいですし、環境も素晴らしく、僕にとってはすごく楽しみなレースです。

2位:104号車TOHO Racing

榎戸育寛選手

 本当にすごく辛い、長いレースだったなと。(2位は)1人じゃ成し遂げられないことですし、清成選手、國峰選手の素晴らしい走りのおかげでこの結果があって、もちろんTOHO Racingの作戦やサポートがあってこその結果でもあります。本当に関係してくださった皆様には感謝しかないです。表彰台の時に全部(力を)使い切っちゃって頭が回らなくて、皆さんの期待に沿えるコメントは(できない)。本当にありがとうございます。

國峰啄磨選手

 今週はずっと調子が悪かったので、清成選手と榎戸選手には感謝しかありません。チームとスポンサーの皆様も現地に来ていただき、その中で結果を出せたことが何よりもうれしいですし、感謝しかないのと、僕の中では夢の8耐で表彰台にまず1回登れたのがすごくうれしいです。

清成龍一選手

 僕みたいなおじさんをチームが使ってくれたことには本当に感謝してます。8耐ウィークだけでなく、8耐のテストからずっとバイク作りだったり人を増やしたり物を買ったり、大変だったと思うんですけど、チームのみんなのおかげでスタートラインに立てました。

 テストも順調にでき、榎戸選手が入ってくれたおかげで、面白い(人柄)って言ったら失礼ですけど(笑)、新しい風というかチームにとっての力が加わって、今年は自信をもって挑めました。ライダー2人には感謝してます。スポンサーの方々、チームの方々には寝ずにやってくれて、(2位表彰台は)そのおかげです。40歳のおじさんが足を引っ張っちゃったんですけど、ここに連れてきてくれて本当に感謝してます。

3位:73号車SDG Honda Racing

名越哲平選手

 金曜日のテストで転んでしまって、そこから体があまりいい状態ではなく、チームと話し合って予選等を少し休息させていただきました。浦本選手と埜口選手に頑張ってもらって、いいスタート位置からスタートできて、僕1人が迷惑をかけてしまったんですけど、そこをチーム力でカバーして、目標だった表彰台をまず成し遂げられたことをうれしく思います。大役にもかかわらず急遽マシンに乗ってくれた(埜口)遥希と僕の代わりにチームを引っ張ってくれた浦本選手に感謝したいです。

浦本修充選手

 まずはチームと、チームメイトの2人にありがとうと言いたいですね。僕自身(鈴鹿8耐は)初めての表彰台になるんですけど、今日のレース中の走り、僕の中ではあまり納得がいってなかった。一番年上ですし、チームを引っ張っていかなきゃならなかったんですけど、あまりうまく乗れていませんでした。そこがちょっと悔しいなという部分がありますが、2人のチームメイトに恵まれて、表彰台に乗れたので、うれしい気持ちでいっぱいです。

 チームも日頃から僕のことを支えてくれました。家族であったりスポンサーであったり、支えてくださる方々のおかげで一生懸命レースができているので、改めてそこに感謝したい。8耐をこういう形で終われたので、(参戦中のスペイン・スーパーバイク選手権)後半戦のスプリントレースに向けても、集中して頑張っていきたいと思います。

埜口遥希選手

 今週から合流することになったんですけど、僕を引っ張ってくれたチームメイトの浦本選手と名越選手に感謝したいです。3スティント担当することになったんですけど、教えてもらったりしてなんとかこなすことができ、最後雨のときには順位を上げることができて、表彰台にも乗れたので、すごく良い経験をさせてもらったな、というのが正直なところです。

 とにかく、チームの皆さんとチームメイトに感謝したいなと思っています。来週はアジア・ロードレース選手権があるので、これを弾みに良い結果を残せるよう頑張ってきたいと思います。

【8月8日 正式結果情報追加】レース後車両検査の結果が反映された正式結果が発表され、暫定結果で2位の#104 TOHO Racingについて、2023年FIM世界耐久選手権規則の第2.6.6.10条に違反する燃料タンクの過容量が記録されたため失格が決定されました。