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F1日本グランプリ決勝、フェルスタッペン選手がホンダのホームで今シーズン初優勝、角田選手は12位に

F1日本グランプリを優勝したマックス・フェルスタッペン選手

 2025 FIA F1世界選手権シリーズ レノボ 日本グランプリレースの決勝レースが、三笠宮家長女 彬子女王さまのご臨席をたまわり、鈴鹿サーキットで開催された。

 レースはポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペン選手(1号車 レッドブル・レーシング・ホンダRBPT)がタイヤ交換でピットインしたとき以外はトップを維持し、今シーズン初優勝、F1日本グランプリ4連勝を達成した。

角田裕毅選手は2つ順位を上げ、12位でゴール

 2位、3位はランド・ノリス選手(4号車 マクラーレン・メルセデス)とオスカー・ピアストリ選手(81号車 マクラーレン・メルセデス)のマクラーレン勢。

 レッドブルに昇格したことで注目を集めた角田裕毅選手(22号車 レッドブル・レーシング・ホンダRBPT)は、14番グリッドからスタートし、2つ順位を上げて12位でゴールした。

スタート順位を維持したフェルスタッペン選手、マクラーレンの2台を抑えてレースを支配

F1日本グランプリのスタートシーン

 決勝日の鈴鹿サーキットは、朝から雨が降ったり止んだりという不安定な天候だったが、お昼近くのサポートレース中には雨も上がり、路面はじょじょに乾いていった。

 レーススタート時には、気温15℃、路面温度21℃、湿度75%となり、路面はドライに。レースは通常のドライタイヤ(要複数種類のタイヤ利用)、通常の手順であるスタンディングスタートで行なわれることになった。

 14時を回って行なわれた決勝レースでは、ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペン選手(1号車 レッドブル・レーシング・ホンダRBPT)がリードを維持したまま1コーナーに入っていき、トップで1周目を終えた。

 角田裕毅選手(22号車 レッドブル・レーシング・ホンダRBPT)は、1周目に1つ前のグリッドからスタートしたリアム・ローソン選手(30号車 レーシングブルズ・ホンダRBPT)がスプーンコーナーで大回りになったところを抜き、1つ順位を上げて1周目を終えた。

 そこからは追い抜きも難しい状況で、フェルスタッペン選手とランド・ノリス選手(4号車 マクラーレン・メルセデス)、オスカー・ピアストリ選手(81号車 マクラーレン・メルセデス)の3台を先頭にレースが続いていく。

 チームからドライバーには、タイヤの劣化には問題がなく、作動温度レンジに入れ続けることができるかが問われるレースになるとの無線が飛ぶ。どのタイヤであってもタイヤの劣化には問題がなく、タイヤが動作する温度レンジに入れ続けることが大事だということだ。この時点で多くのチームは1回のタイヤ交換作戦を採ることが想定され、そして実際にレースはそのとおりに展開することになった。

ホンダのホームでフェルスタッペン選手が今シーズン初優勝、日本グランプリ4連勝

 レースが動いたのは20周目、上位で最初にジョージ・ラッセル選手(61号車 メルセデス)がピットイン。翌週にそれをカバーするためにマクラーレンのピアストリ選手も入る。その翌周には、トップを走っていたフェルスタッペン選手とノリス選手も同時にピットインする。

 ピット作業後、ほぼ同じようなタイミングで作業を終えると、ピット出口で並んだ2台だったが、ノリス選手は芝生の上を走らざるをえなくなったため、やや遅れてピット作業を終えた中では2位のままレースに戻ることになった。この件について、スチュワードは2台ともにおとがめなしと判定し、決着はコース上でつけられることになった。

 だが、鈴鹿サーキットは追い抜きが容易ではないサーキットで、かつDRSゾーンはメインストレートのみに設定されており、追い抜きはほとんど見られなかった。雨でも降ってこない限りは順位が大きく変わることは期待できそうにないレースに。だが、結局雨は降りだすことはなかった。

 結局レースはその順位でゴールし、優勝はフェルスタッペン選手で今シーズン初優勝。日本グランプリとしては4年連続の優勝だ。

 開幕戦の覇者ノリス選手が2位、前戦中国グランプリの覇者ピアストリ選手が3位でゴールした。4位はフェラーリのシャルル・ルクレール選手(16号車 フェラーリ)、5位はラッセル選手、6位はキミ・アントネッリ選手(12号車 メルセデス)。

 フェルスタッペン選手以外のホンダ勢は、アイザック・ハジャー選手(6号車 レーシングブルズ・ホンダRBPT)が8位、14位グリッドからスタートした角田裕毅選手は2つ順位を上げて12位、リアム・ローソン選手は17位でゴールした。

2位はマクラーレンのランド・ノリス選手
3位は同じくマクラーレンのオスカー・ピアストリ選手

ゴール後、フェルスタッペン選手のコメント

ゴール後の記者会見で答えるフェルスタッペン選手

 フェルスタッペン選手はゴール後、「タフな週末だった。最後のタイヤではマクラーレンを抑えるのが大変だった。大変な週末だったけど、ポールを取れたことが勝てた理由だ。(日本で4連勝できたことは)、最後のラップでファンの動きを目に焼き付けたよ、ホンダとはよいチームとしてこれまでやることができた」とコメントしている。

 また、記者会見においてチームのパートナーであるホンダとの最後のホームレースであることを聞かれたフェルスタッペン選手は、「昨日は素晴らしい結果を出せたと思うし、今日それに続いて勝てたことは、ただただ素晴らしいことだ。正直に言って、ホンダとの関係は素晴らしかった。彼らと過ごす時間は本当に楽しかったし、彼らの仕事の進め方はプロフェッショナルで献身的なもので、多くのモノを与えてくれた。ホンダと一緒に4回のドライバータイトル、コンストラクタータイトルを2回獲得したことは決して忘れられないことだ。今日ここで勝ったことは、彼らのコースであり、かつホームでもある、それは本当に素晴らしいことだと思った。そしてこれは彼らの努力に対する適切な報酬だと思うし、正直これ以上の週末は望めないと思う」と、ホンダとのコンビネーションの素晴らしさを語った。

F1日本グランプリ 決勝結果

順位号車ドライバーマシン周回数タイム/差ポイント
11マックス・フェルスタッペンレッドブル・レーシング・ホンダ・RBPT531分22分06秒98325
24ランド・ノリスマクラーレン・メルセデス53+2秒129s18
381オスカー・ピアストリマクラーレン・メルセデス53+2秒129s15
416シャルル・ルクレールフェラーリ53+16秒097s12
563ジョージ・ラッセルメルセデス53+17秒362s10
612キミ・アントネッリメルセデス53+18秒671s8
744ルイス・ハミルトンフェラーリ53+29秒182s6
86アイザック・ハジャーレーシング・ブルズ・ホンダ・RBPT53+37秒134s4
923アレクサンダー・アルボンウイリアムズ・メルセデス53+40秒367s2
1087オリバー・ベアマンハース・フェラーリ53+54秒529s1
1114フェルナンド・アロンソアストンマーティン・アラムコ・メルセデス53+57秒333s0
1222角田裕毅レッドブル・レーシング・ホンダ・RBPT5353+58秒401s0
1310ピエール・ガスリーアルピーヌ・ルノー53+62秒122s0
1455カルロス・サインツウイリアムズ・メルセデス53+74秒129s0
157ジャック・ドゥーハンアルピーヌ・ルノー53+81秒314s0
1627ニコ・ヒュルケンベルグキック・ザウバー・フェラーリ5353+81秒957s0
1730リアム・ローソンレーシング・ブルズ・ホンダ・RBPT53+82秒734s0
1831エステバン・オコンハース・フェラーリ53+83秒438s0
195ガブリエル・ボルトレートキック・ザウバー・フェラーリ5353+83秒897s0
2018ランス・ストロールアストンマーティン・アラムコ・メルセデス52+1lap0