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DAZN、F1日本グランプリに向けた東海道新幹線の特別列車「新幹線ダゾーン号!」 解説陣や現役ドライバーらが乗車

2025年4月3日 実施
DAZN モータースポーツファミリーとライツアウト!!! 新幹線ダゾーン号! が運行

 スポーツチャンネル「DAZN」は4月3日、目前に迫ったF1日本グランプリを観戦するために鈴鹿サーキットへ向かうファン向けに、東海道新幹線を貸し切った特別列車「DAZN モータースポーツファミリーとライツアウト!!! 新幹線ダゾーン号!」を運行した。

 このF1ファン向けの特別列車は2024年に初めて運行。2回目となる今回はDAZNが主催となり企画されたもの。チケットはJR東海MARKETで販売され、旅行代金は1万5800円。車内にはモータースポーツコンテンツ「WEDNESDAY F1 TIME」でおなじみのサッシャ氏、中野信治氏、田中健一氏、元ホンダ・レーシングF1技術開発総責任者 浅木泰昭氏のほか、レーシングドライバーの大湯都史樹選手、佐藤蓮選手、福住仁嶺選手、牧野任祐選手らが同乗。車内放送を使ったライブトークやF1パドッククラブのチケットが当たるクイズ大会などが実施された。

 貸し切り列車は東京駅を19時12分に出発し名古屋駅に20時48分に到着する臨時列車「のぞみ457号」のスジを利用したもの。2024年と同じく「団体539号」として運行されN700a X57編成が充当された。

団体専用列車として運行
ヘッドレストカバーは冠スポンサーを務めるレノボによる特別仕様。持ち帰りもOKだった
広告もレノボ
グリーン車は赤い絨毯が敷かれた特別仕様

 東京駅を出発するとすぐにサッシャ氏が「今日も新幹線をご利用くださいましてありがとうございます。この列車は新幹線ダゾーン号名古屋行きです」からはじまるオープニングアナウンスを実施。英語でも同様の内容を行ないつつ「やってみました車内アナウンス。ちょっと最後噛んでしまいましたが」と同じマイクを使う仕事ながら、普段とは環境も異なるためか少し戸惑った様子をみせた。

 続いて行なわれたサッシャ氏、中野信治氏、田中健一氏、浅木泰昭氏によるライブトークでは、この鈴鹿からオラクル・レッドブル・レーシングへと移籍した角田裕毅選手に注目。「いつかは来ると思っていましたけど、このタイミングで来るとはちょっとびっくりしました」(浅木氏)、「いつか表彰台(の一番上)に乗ってくれるかもしれないと考えるとちょっとわくわくする」(田中氏)、そして「裕毅が実力でトップチーム、チャンピオンチームのシートを勝ち取ったというのは素直にうれしいですし、鈴鹿での走りが本当に楽しみ」(中野氏)と自身がプリンシパルを務める「鈴鹿レーシングスクール(SRS)」の卒業生の活躍を喜んだ。

 2セッション目はスーパーフォーミュラでリポーターを務めるエミリ氏をMCに、同乗した4名のドライバーがライブトークを実施。冒頭MCが「新幹線のイベントとか参加したことないですよね?」と話題を振ると、間髪を入れず牧野選手が「あるわけがない」とツッコミを入れるなど和気あいあいとした雰囲気で進行。ここでは書けないような話題も飛び出し、15分ほどのセッションはあっという間に終了した。

 最後に行なわれたのが、2025年の日本グランプリのタイトルスポンサーを務めるレノボによる「Lenovo QUIZ RACE」。スマホを使って全24問の早押し4択クイズに挑戦して正解数を競うもので、上位3名にプレゼントされるのはなんと「F1 パドッククラブ」のチケット。少しざわついていた車内もこのときばかりは沈黙、参加者はみな真剣にクイズに取り組んでいた。

 ここで紹介したイベントのほかにもゲスト陣が車内を回ったり、レッドブルのサンプリングが行なわれたりと分刻みのスケジュール。気づくと名古屋駅に到着直前となっていた。

東京駅出発後に応援用のフラッグとともにサッシャお面を配布。使いどころが難しそうだ
レッドブルのサンプリングも
シュガーフリー缶は角田選手がデザインされた限定デザイン
佐藤蓮選手
大湯都史樹選手
福住仁嶺選手
牧野任祐選手
元ホンダ・レーシングF1技術開発総責任者 浅木泰昭氏
F1 パドッククラブのチケットが当たるLenovo QUIZ RACEを実施
参加者にはモバイルバッテリやクッション、タオルなど観戦にうれしいグッズ類がプレゼントされた

 車内での囲み取材に登場した中野氏は、今回の貸切列車について「なかなかファンの方たちと近くで接する機会が減ってきている……というか少ないので、DAZNでF1の魅力、モータースポーツの魅力を伝えている側としてはこういう機会が持てるというのは本当にありがたいですし、どんどん増えてくれるといいなと心から思いますね」と歓迎。

 角田選手については「裕毅的にはノープレッシャーだと思うんですよ。トップ10に入れれば本当に素晴らしいし、仮に入れなかったとしてもマックスとの差が少なければパフォーマンスの高さが証明できるので。平常心で走れる環境は整っているのかなと思いますね」と、シーズン途中ながらもトップチームへの移籍には肯定的な様子。また、「私的には開幕からではなくこのタイミングで乗れたのはむしろ裕毅にとっては追い風なのかなと。しかも彼がよく知っている鈴鹿サーキットですし、レッドブルは高速コーナーには強いクルマだと思うんですよ、開幕2戦のデータを見ると。(鈴鹿サーキットは)中高速コーナーが多くて(そこでの速さが)重要なサーキットなので、そこではレッドブルは悪くないと思うんですよね」と、ポジティブな要素が多いことにも注目。その一方で、順位にこだわるよりも「チームとの信頼関係を築いていくことが大事」だと、監督業も務める中野氏ならではの視点からのエールを送った。

貸切列車での旅を楽しんでいた中野信治氏