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JAL、ボーイング787で新設計エコノミー・ビジネスクラス採用の「SKY SUITE 787」を12月1日運航開始
エコノミークラスは、全席にUSB/AC電源を装備した新・間隔エコノミー第2弾「SKY WIDER II」
(2014/12/1 08:55)
- 2014年12月1日就航
JAL(日本航空)は、9月5日に導入を発表したボーイング787(B787)の国際線新仕様機材「SKY SUITE 787」(スカイスイート787、以下SS8)を12月1日より就航させる。その就航に先駆け、内部を報道関係者に公開した。また、12月1日からは「空の上のレストラン」をコンセプトにした機内食も冬メニューへ移行する。
JALは国際線で「ひとクラス上の最高品質」をテーマに、2013年1月にボーイング777-300ERによる「SKY SUITE 777」(SS7)を、2013年12月にボーイング767-300ERによる「SKY SUITE 767」(SS6)と呼ばれる居住性を高めた機材を就航。SS8はこのコンセプトを引き継ぎ、B787へ展開するものとなる。
初号機となるのは、登録記号「JA837J」のB787-8機で、12月1日の成田発ドイツ・フランクフルト行きJL407便に就航。2015年1月1日からは成田発ニューヨーク行きJL004便と復路のJL003便にも運航するほか、2015年度より導入が予定されているB787-9についても同仕様を採用する予定になっている。
JALの国際線で現在導入されるB787-8は、ビジネスクラス42席、エコノミークラス144席の計186席仕様となっているが、SS8ではビジネスクラス38席、プレミアムエコノミー35席、エコノミークラス88席の計161席となる。予約画面などでは「SS8」と記載されるほか、この記載がない場合でも、プレミアムエコノミーの有無がSS8と従来仕様機を判別する1つの基準になる。
エコノミークラスは、SS8のために新開発された「SKY WIDER II」(スカイワイダーII)と呼ばれる新シートを採用。国際線で導入を進める新・間隔エコノミーの第2弾に位置付けられる。
シート配列は2-4-2の8アブレストと従来仕様と同様ながら、シート幅を約48cmと従来仕様に比べて約1cm拡大。後述のプレミアムエコノミーの約49cmと比べても遜色がない幅となったほか、他航空会社も含めたB787で主流となっている9アブレスト(3-3-3)のシート幅は約43cmに比べて約5cm広いことをアピールする。
シート間隔は約84cmと、従来仕様(約79cm)より約5cm拡大した。既存のSKY SUITE 767/777で導入されている「SKY WIDER」の約86cmよりは狭いものの、シート幅の広さもあって居住空間の広がりを感じられる仕様となった。
機内エンターテイメント用のディスプレイはタッチパネル式の10.6インチ液晶。全席にUSBポートと、ユニバーサルAC電源を装備する。また、従来仕様ではビジネスクラスのみに導入されていたウォシュレット付きトイレがエコノミークラス側にも配置される。
プレミアムエコノミーのシートは、SS7にも導入されている「SKY PREMIUM」(スカイプレミアム)を導入。シート配列は2-3-2の7アブレストで、シート幅は約49cm、シート間隔は約107cm。フットレストとレッグレストを備えるほか、リクライニングしても背もたれが後方へ倒れない「FIXED BACK」構造になっている。
機内エンターテイメントシステム用のディスプレイは、タッチパネル式の12.1インチ液晶。全席にUSBポートとユニバーサルAC電源を採用するほか、隣席との間に設けられたディバイダー(仕切り)や、ノートPCを置いてもさらに余裕がある大型テーブルの搭載などで居心地の良さを高めている。
ビジネスクラスのシートもSS7で導入されたものと同じく「SKY SUITE」を採用する。シート配列は2-2-2の6アブレスト。周囲にパーティションを備え、シートは幅約65cm、長さ約188cmのフルフラットシートを採用し、USBポートとユニバーサルAC電源もパーティションの内側に備える個室風の空間が用意される。
機内エンターテイメント用のディスプレイは23インチで、従来仕様のビジネスクラスに採用されている15.6型よりかなり大型化した。操作は手元にスマートフォン風のタッチパネル式コントローラにより行なう。23インチディスプレイではなく、コントローラ側のディスプレイに情報を映すことも可能だ。
このほか、欧米/オーストラリア/東南アジア線で提供されている機内食も冬メニューへ移行。ビジネスクラス/ファーストクラスでは、「空の上のレストラン」をコンセプトに有名シェフがプロデュースする「スカイオーベルジュ by JAL」の新メニューを用意。
エコノミークラスでは、スープ専門店の「スープストックトーキョー」とコラボレーションした「AIRスープストックトーキョー」を羽田/成田発の欧米路線で提供する。