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JAL、ロサンゼルス線などのエコノミークラス・プレミアムエコノミーで「AIR モスバーガー」の提供を3月1日より開始

モスバーガーの店舗の味に近い暖かいモスバーガーを機内で食べられる

提供期間 2015年3月1日~8月31日

3月1日よりロサンゼルス線など13の国際線のエコノミークラス、プレミアムエコノミーで提供される「AIR モスバーガー★JALスペシャル」

 JAL(日本航空)は、3月1日より8月31日までロサンゼルス線など13の国際線のエコノミークラス、プレミアムエコノミーで「AIR モスバーガー★JALスペシャル」を提供すると発表した。なお、提供されるのは到着前の2食目の食事となる。

 これはモスバーガーブランドで全国にチェーン展開するモスフードサービスとのコラボレーション企画で、2011年から5回目の実施となる。なお、第1回目から「テリヤキバーガー」「ライスバーガー」「テリヤキたまごバーガー」「モス野菜バーガー」と展開しており、モスバーガーの看板メニューである「モスバーガー」の提供は今回が初となる。期間中に提供されるのは約40万食にのぼると想定しており、1回目~4回目までの提供数の累計が約50万食と比べると過去最多の提供数になる見込みだ。また、提供は従来と同様に加温された食材を自分でパンズにはさんでハンバーガーを作って食べる方式となる。

パンズとパティ、具材が分けられた状態で提供される(左)、食べる際には自分で組み立ててハンバーガーの形にする(右)。デザートにはJALが提供する杏仁豆腐が添えられる
日本航空 開発部 客室開発グループ長 田中誠二氏

 最初に日本航空 開発部 客室開発グループ長 田中誠二氏から、企画のコンセプトと経緯が語られ「今までになかったJALらしい機内食を作りたいという思いから『AIRシリーズ』の展開を開始、その際のキーワードに『新しい驚きと楽しさ』というフレーズ定め、お客様にサプライズな演出を提供したいと考えた。そしてファーストクラスとビジネスクラスに提供する機内食と同様の品質でかつ革新性に富んだ機内食の開発を目指した。エコノミークラスはビジネスマンだけではなく、多種多様なプロフィールのお客様にご搭乗いただくため、幅広いお客様から愛される機内食を作らねばならないと考えた。その中で日本で広く愛されて親しまれているものを地上と変わらぬ味で提供したいという想いから、モスバーガーにコラボレーションを申し込んだ。機内で制約が多いため、断られるかと思ったが、櫻田厚社長は即断で『これは我々とJALさんの挑戦だ。なんとか空でおいしいモスバーガーを作ろう』と仰っていただけた。また、櫻田氏は『地上と変わらぬモスバーガーのおいしさを担保するのが必要。そのために一緒に頑張ろう』という暖かいお言葉をいただいた。これが2010年で2011年からご好評をいただいて毎年提供を開始している。そして今年になり、ようやく看板商品のモスバーガーを提供できるようになった。今回も自信を持って3月からご提供していく」と述べた。

モスフードサービス 新規事業部 新規事業開発グループリーダー 森本淳俊氏

 次にモスフードサービス 新規事業部 新規事業開発グループリーダー 森本淳俊氏が「JALからは2011年の最初からモスバーガーを提供したいとご要望を頂いていた。機内で使える調理器具は限定されており、店舗のものとは大きく違うため、最初からモスバーガーは簡単にはできなかった。とはいえ、強いオファーがあったため『いつか実現したい』と思っていた。そこで研究開発を続けた結果、ようやく実現できた。特に苦労したのはミートソースだった。店舗では鍋でコトコトと煮込んでコクや美味しさを出しているが、機内ではそれができない。今の機内に積んである機材でどうやって提供するかを工夫し、苦節5年でようやくモスバーガーが提供できるようになった。もう一つ苦労した点としては、機内でお客様がモスバーガーを組み立てられるか?ということ。作りにくい部分もあるが、限界まで工夫して組み立てやすくした。また、野菜の提供時間が店舗では最大8時間以内のもを提供しているが、機内食では加工から提供までの時間が長くなるため、それに合わせて特別な状態、例えばトマトは店舗で出す際は完熟に近いよい状態にして提供するが、機内食では納品する際にはやや若いものを使用し、店舗で提供する味にできるだけ近くなるようにしている。その結果、店舗と出すものとほとんど遜色ない味となり、店舗で出来たてを食べるのと比べると85点までは達成、自信を持って提供できるものが完成した。アジアのモスから世界のモスになる足がかりにしたい」と語った。

【提供される路線】
成田発シカゴ/ボストン/ニューヨーク/ロサンゼルス/サンディエゴ/フランクフルト/パリ/ヘルシンキ/シドニー/バンクーバー(6月1日より)
羽田発ロンドン/パリ
関西発ロサンゼルス(3月20日より)

AIRモスバーガーを作ってもみた

発表会では、機内のモックアップを使い機内で提供されるのと同じスタイルでAIRモスバーガーの試食が行われた。実際にモスバーガーを組み立てて食べてみたが、森本氏は店舗で提供されるモスバーガーと比べると85点という厳しめの採点だったが、個人的にはほぼ店舗で食べるものと同等の食感や味だった。トマトとミートソースがうまく絡み合い、パティの肉の味を引き立てて「肉を食べている」という満足感を楽しむことができた。そしてデザートのJALが提供する杏仁豆腐が口の中に残った味をうまく打ち消して爽やかにしてくれた。

提供された初期の状態。中央の袋にパンズとパティが入っており、ミートソースの袋も含めほんのりと暖かい状態で出てくる。オニオンとトマトは小分けにされて別の容器の中(上の右側)に納められている。杏仁豆腐(上の左側)も添えられている。左上は飲み物用の容器、左下にあるのはAIRモスバーガーの組み立て方マニュアル
組み立て方のマニュアルを開いたところ。日本語と英語で手順が書かれている
パティとパンズの袋をあけたところ。パティとパンズは布のようなもので仕切られており、パティの油がパンズに染みこまないような構造になっている
組み立ての際は最初に仕切りの布を外す
パティの上にマヨネーズを塗る。パティは外国人の好みも考慮してモスバーガーの店舗で出てくるものよりやや増量されている
マヨネーズの上にスプーンでオニオンを容器からすくって載せる
オニオンの上にミートソースを塗る
ミートソースの上にトマトの輪切りを載せる。トマトはモスバーガーの店舗より提供されるまで時間がかかるため、やや若めのものを特別に使用
最後にパンズを載せて完成。少し潰れたような形になってしまった
AIRモスバーガーは、きれいに出来上がるとこのような形になる
モスバーガーのマスコットキャラクター「モッさん」も登場

(シバタススム)