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KDDIとJR東日本、自動運転バスの実証開始 高輪ゲートウェイシティ周辺から第一京浜を自動走行して竹芝まで
事前予約で一般人も無料で乗れる
2026年3月26日 17:38
- 2026年3月25日 開催
KDDIとJR東日本(東日本旅客鉄道)は、3月28日にグランドオープンを迎える「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)」にて自動運転バスの走行実証を開始する。
乗車ルートは「TAKANAWA GATEWAY CITY周回ルート」とウォーターズ竹芝を結ぶ「竹芝方面ルート」の2ルートで、実施期間は3月28日~5月10日まで。予約すれば無料で誰でも乗れる。3月25日に報道公開され、TAKANAWA GATEWAY CITY周回ルートの試乗が行なわれた。
BYD J6ベースのティアフォー「Minibus 2.0」が高輪エリアを自動運転
今回の実証は、TAKANAWA GATEWAY CITYが掲げる「100年先の心豊かなくらしのための実験場」にもとづき、未来の移動体験を先取りする取り組みの一環として行なわれるもの。この実証を通じて都市部における自動運転率や自動運転の社会受容性などを検証し、2027年度には都市部エリアにおけるレベル4自動運転の認可取得を目指すとしている。
この実証で使用される車両は、自動運転レベル4の基準に準拠した、ティアフォー製の自動運転小型EVバス「Minibus 2.0」。コミュニティバスなどでよく使われる全長約7mの小型バスでBYDのJ6がベース。定員は28名で自動運転時は16名。
センサー類として、LiDAR、カメラ、RADAR、GNSS・IMUを搭載しており、自動運転ソフトウエアにはオープンソースの「Autoware」が採用されている。自動運転時の最高速度は35km/hで約2時間の充電で運用が可能だ。
今回の実証では、特定条件下でシステムが運転を支援する「レベル2」での運行となるが、ハードウェア自体はレベル4に対応しており、電子制御ユニットや車両制御ユニットによる高度なサポートが行なわれる。自動運転だが人間のドライバーも乗車しており、必要に応じてドライバーによる操作に切り替わる。
また、遠隔監視も行なわれており、KDDIのLTE回線を通じて走行状態や車内外の映像を受信している。
走行は3月28日~5月10日までで、ルートは以下の2種類が用意されている。
・TAKANAWA GATEWAY CITY周回ルート(施設内の交通広場を起点に約5分で周回する。1日12便)
・TAKANAWA GATEWAY CITYとウォーターズ竹芝を結ぶ所要時間約65分の広域ルート(1日4便)
いずれのルートも料金は無料で、事前に「TAKANAWA GATEWAY CITYアプリ」から予約ができるほか、当日空席がある場合は先着順での乗車も可能となっている。竹芝のルートについては片道の乗車も可能だ。
片側3車線の第一京浜を自動運転で走行
自動運転の実証走行は2つのルートともに、交通量の多い片側3車線の第一京浜(国道15号)を通る。タクシーの乗降や路上駐車もあり、車線変更をして障害物を避けながら走行する。さらに、第一京浜の出入りの2が所では左折で横断歩道を横切るコースとなっており、横断歩道をわたろうとする歩行者を優先させながら通っていく。
内覧日の25日は周回ルートのみだったが、時間帯によっては途中の横断歩道でかなりの歩行者が横断し、歩行者にはベビーカーを押した保護者もいるほか、駆け足で信号が青から変わる直前の横断歩道に入ってくる人もいる。
実際の走行でも、横断者が途切れて走り始めようとしたときに横断歩道に駆け込んでくる人がいたが、すぐにブレーキがかかり、周囲をすべてを認識して走行していることがうかがえた。
横断歩道の認識については、センサー類で物体を認識し、動く方向や速度から歩行者として認識する。一度に人間よりも広い範囲を確認でき、その中から横断歩道を渡ろうとする歩行者を判別するという。横断歩道を通る際も、補助的に乗ったドライバーは全く手を貸さずに自動で判断して左折していることが確認できた。
第一京浜に出るとスムーズに加速、最高速の35km/hを出して周囲のクルマと比べても特に遅いと感じることはなく、通常の路線バスのような速度で走っている印象を受けた。
そして、コース上の第一京浜の信号機は、青信号が直進と左折の矢印で表示される。この信号を読み取る場合には青い細い矢印がどちらを向いているのかまで判別しなければならず、自動運転車は苦手としていた時期もあったが、この車両では問題なく読み取れるという。
また、高輪ゲートウェイを一周するコースでは、工事で道幅が狭くなっているところがあった。自動運転のままで走行はできなくはないが、処理や安全のために通過速度が非常に遅くなってしまうとのこと。ほかの通行車両もあるため、交通の障害になる場合は適宜手動運転に切り替えて走行しているという。
今回の試乗はTAKANAWA GATEWAY CITYを一周する短いものだったが、加速やブレーキはスムーズで違和感も感じなかった。第一京浜に出たあとの加速や速度もほかの交通の邪魔になることもなかった。
なお、今回、走行していない竹芝までのルートも合わせ、3月28日からは誰でも予約すれば乗車できる。竹芝までのコースでは第一京浜はもちろん、芝の増上寺の前を通り、人やクルマの通行量の多い場所を抜けて自動で運転する様子を長時間体験できる。
MoN TAKANAWAでは「ぐるぐる展」開催や、新エリアでは至高の牛丼の提供も
今回のグランドオープンで開業する施設としては一般財団法人JR東日本文化創造財団が運営するミュージアムの「MoN Takanawa:The Museum of Narratives」がある。その考え方をビジュアライズしたスパイラル状のロゴが特徴で、開館記念特別展「ぐるぐる展 進化しつづける人類の物語」を9月23日まで開催される。
ぐるぐる展は古今東西の「ぐるぐる」の物語をコレクションするというもので、モビリティ関連では、アート作品として東弘一郎氏の『自連車 Eight Wheels』や、ガソリン自動車の第1号として知られる「ベンツ パテント モトールヴァーゲン」などが展示される。MoN自体は無料で入れるスペースと有料スペースがあるが、ぐるぐる展の入場料は一般2500円ほか。
また、グランドオープンで開業する商業エリア「ニュウマン高輪 MIMURE」は、飲食を中心とした22店舗がオープンするビル「THE LINKPILLAR 2」の2階と3階に位置する。なかでも3階中央に大理石を用いた全周50mmのバーカウンターで味わえる「牛丼 㐂㐂屋(キキヤ)」の至高の牛丼が目を引く。また、玉寿司による「鮨 上ル」は調理法や部位による食べ比べをコンセプトとして鮪(マグロ)の食べ比べのメニューなどが用意される。
そのほか、2階は「OGAWA COFFEE LABORATORY 高輪」としてフードコートのように、各店舗で購入したものを中央の好きな席で楽しめるようになっているほか、2階の別棟に完全に光を遮断した暗闇でコーヒーを味わう「Dialog in the Dark 5-1=∞ Lab.」がオープンする。
さまざまなモビリティに触れられるTAKANAWA GATEWAY CITY
グランドオープンしたTAKANAWA GATEWAY CITYでは、施設内では人が歩くだけでなく、さまざまなモビリティも走行している。来場者に体験してもらいたいのが、広い施設内の移動を手助けする自動走行モビリティ「iino」だ。誰でも乗れて、歩く代わりに施設内を走行してくれる。
最大3人が立ち乗りで移動できるもので、施設内を動いているので乗り込んでしまえば、これに乗って移動できる。なかには1人分のスペースをスマートフォンの休憩スペースとして、置くとワイヤレス充電され音楽が再生されるiinoも混じっている。
また、TAKANAWA GATEWAY CITYでは、ほかにも警備ロボットや、最近導入されたという移動ごみ箱のモビリティもあり、自動運転バス以外にもさまざまなモビリティが巡回していて、その動きを楽しめる。




































