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トヨタ、S耐岡山に大幅刷新した「GRヤリス風Mコンセプト」投入 さらなる低重心化とクーペスタイルで空力性能を向上
2026年10月23日 15:57
- 2026年10月23日
リアエンジン搭載車の「スピンモード」を克服するための低重心化&空力向上
トヨタ自動車は岡山国際サーキットで10月23日~25日の3日間にわたって開催される「ENEOS スーパー耐久シリーズ 2026 Empowered by BRIDGESTONE 第6戦 スーパー耐久レース in 岡山」に、S耐第4戦のSUGO(菅生)まで走らせていた「GRヤリスMコンセプト」を大幅に刷新した新型マシン「GRヤリス風Mコンセプト」を投入している。
GRヤリスMコンセプトは、モータースポーツの現場で実験的開発を進めているミッドシップ・リアエンジン車両。アンダーステアの解消を目指し、エンジン搭載位置の変更などいろいろな開発を進めてきたが、今回のアップデートでは、これまでの実戦やテスト(岡山、もてぎ、富士、SUGOなど)で得られたデータを基に、ボディ構造からシャシージオメトリー、エアロダイナミクスにいたるまで手を入れた大改造(再設計ともいえる)が施された。
ベースのGRヤリスから大幅に変わったスタイルに進化したが、ライト類はGRヤリスの純正パーツのままなので、テールのエンブレムの隣に手書きで「風」と書かれている。もちろん正式エントリー名は「GRヤリスMコンセプト」のまま。
元々フロントにあったエンジンを、リアのミッドシップ位置(後輪車軸より内側)に搭載しているが、開発チームが直面したのは、昔のミッドシップスポーツカー「MR2」などが、コーナリングで片側のリアタイヤに横荷重がかかり、グリップを失ってしまうと一気にスピンしてしまったように、リアに重量物があるがゆえのオーバーステア、いわゆるスピンモードにつながりやすい挙動という。
これまでサスペンションジオメトリーの見直しで対処を図ってきたものの、重心が高い状態ではコーナリング時に外側タイヤへの荷重移動が急激に発生し、リアのブレイクを誘発しやすい課題が判明。従来の車両でもボディとサスペンションメンバーの接合部を切削・加工して車高を下げるなどの工夫を重ねてきたが、いよいよそれらの加工にも限界がきたため、今回はボディ自体を作り直して大幅な重心低下を実現したという。
クーペ風ボディへの変貌で空気抵抗低減と強烈なリアダウンフォースを両立
今回の改変で最も目を引くのが、ハッチバック形状からクーペ風フォルムへの外観変更だろう。開発担当者によると、ハッチバック形状は空気抵抗(Cd値)が大きく、どれほど大型のGTウイングを装着してもリアを押さえつけるダウンフォースに限界が生じてしまっていた。そこで高速コーナーでの走行安定性を確保するため、全高・前面投影面積を抑えつつ、リアエンドへ流れる空気を滑らかに整流するクーペ風ボディを採用。これにより空気抵抗の低減と十分なリアダウンフォースの獲得を同時に達成したという。
車両の全幅やトレッド幅は従来のスペックをベースに微調整にとどめているものの、この日の練習走行では、「狙った部分が大きく改善し、フィーリングが格段によくなった」と語っていた。
また、この日の練習走行1回目では1分38秒003、2回目では1分37秒231と、2025年のS耐岡山でST-Qクラスで優勝した「CIVIC TYPE R HRC Concept」のベストラップ1分38秒698を上まわっていた。















