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SUPER GTの松田次生選手と伊藤大輔選手が鈴鹿警察署を表敬訪問

第5戦 鈴鹿の決勝は三重県警の車両がパレード

2015年8月28日実施

鈴鹿警察署の前での記念撮影。飲んだら、乗らない、乗らせるなをきちんと守りたいものだ

 真夏の長距離耐久レースとして過去43回に渡り開催されてきた「インターナショナルSUZUKA 1000kmレース」が、今年もSUPER GTの第5戦として、明日8月29日、明後日8月30日の2日間に渡り、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで開催される。インターナショナルSUZUKA 1000kmレースは、SUPER GTの1戦として開催される以前は、JSPC(全日本スポーツプロトタイプカー選手権)などの耐久レースシリーズの1戦として開催されるなど、夏に鈴鹿サーキットで行われるレースとして今回で44回目となる伝統のレースだ。

 前日となる8月28日には各チームによる搬入が行われたほか、決勝レースでパレードラップを三重県警の警察車両が先導することに敬意を表して、日本を代表するトップドライバーの松田次生選手、伊藤大輔選手が、地元鈴鹿市の鈴鹿警察署を表敬訪問し、SUPER GTオリジナルリフレクターを100個贈呈するセレモニーが行われた。

SUPER GTの交通安全啓発活動の一環として、鈴鹿警察署をドライバー2人が表敬訪問

 冒頭で挨拶に立ったSUPER GTを主催するGTアソシエイション(GTA)執行役員 内田真司氏は「GTAでは昨年より、自動車を使って行うレースを主催する会社としての社会責任として、交通安全啓蒙活動を行っている。その一環として、モータースポーツ都市宣言をしている鈴鹿警察署にSUPER GTオリジナルリフレクターを贈呈させて頂きたい」と述べ、今回のセレモニーが、GTAが昨年から積極的に取り組んでいる交通安全啓蒙活動の一環であると説明した。

 GTAは、レース前のパレードラップを、通常はセーフティカーで先導されるところを、サーキットがある自治体の警察の警察車両による先導に変えるなど、様々な形で交通安全の啓蒙活動を行っている。レースというとどうしても暴走行為と勘違いされてしまいがちであるので、レースを運営する主催者自らがそうした行為を追放すべく、健全なレース、健全なモータースポーツを作るために努力するということで、多くの関係者に高く評価されている。今回のレースでも、決勝レースのパレードラップに鈴鹿警察署のパトカーを含む三重県警のパトカー2台、白バイ6台が参加し、パレードラップとして1周したあと、1コーナーの手前で外周路に入るという手順になっている(つまり、1コーナー手前のストレートにいる人を除けば撮影のチャンスは1回になる)。

 今回のセレモニーもそうした活動の一環で、地元三重県と縁が深い、松田次生選手(1号車 MOTUL AUTECH GT-R)、伊藤大輔選手(36号車 PETRONAS TOM'S RC F)の2選手が、SUPER GTのドライバーを代表して鈴鹿サーキットの地元警察署となる鈴鹿警察署を表敬訪問したのだ。署内に設けられた特設会場で、松田選手が公道での安全運転を誓う"交通安全の誓い"を読み上げ、伊藤選手が鈴鹿警察署の髙島秀紀署長に、SUPER GT特製の「SUPER GTオリジナルリフレクター」を100個進呈した。

 また、セレモニーには、インターナショナルSUZUKA 1000kmレースが開催される鈴鹿サーキットを代表して、鈴鹿サーキットクイーンの中川早織(彼女の写真日記はこちら[http://car.watch.impress.co.jp/docs/series/nakagawa/])さん、辻井珠美さんも同席し、髙島署長、両選手と共に記念撮影に参加した。

GTアソシエイション 執行役員 内田真司氏
交通安全の誓いを読み上げる松田次生選手
伊藤大輔選手(右)から鈴鹿警察署 髙島秀紀署長(左)にSUPER GTオリジナルリフレクター100個が進呈される
鈴鹿警察署に進呈されたSUPER GTオリジナルリフレクター。自発光式反射材で、カバンなどに取り付けて、自動車などから歩行者などを発見しやすくするもの
鈴鹿サーキットのサーキットクィーンのお2人(中川早織さん=左端、辻井珠美さん=右端)も含めて記念撮影

伝統の一戦、インターナショナルSUZUKA 100kmレースはイベント盛りだくさん

 インターナショナルSUZUKA 1000kmレースは、その名の通り1000kmという長丁場で行われる。通常のSUPER GTのレースは300kmレースなので、3倍超の距離を走ることになる。このため、12時30分のスタートから、ゴールする頃には19時過ぎという6時間を超える長丁場となる。

 そのため、今回のレースでは鈴鹿サーキットが各種のイベントを用意しており、レースだけでなく、そちらも見所が沢山ある。予選日となる土曜日の夜(18時~19時)には、前夜祭(http://www.suzukacircuit.jp/supergt_s/event/course.html#eve)が予定されており、元F1ドライバーの中嶋悟氏、鈴木亜久里氏、片山右京氏、高木虎之介氏などが登壇するトークショーや、今季はスーパーフォーミュラに参戦中の小林可夢偉選手と元フェラーリエンジニア 浜島裕英氏によるトークショー、さらには1990年のF1カーとなるティレル019や2013年のSUPER GTカーとなるPETRONAS TOM'S SC430が実際にコースを走る企画なども予定されている。

 また、前夜祭連動企画として、SUPER GTのファッションコンテストが行われる。これは来場するファンのSUPER GT応援ファッションのコンテストで、GPスクエアのキッズレーシングゾーン特設ブースで写真撮影。それを鈴鹿サーキットのFacebookページに掲載し、いいねが一番多かったファンが前夜祭で表彰されるという企画だ。表彰はGT500のメーカー毎に行われる予定で、レクサス、日産、ホンダそれぞれのファンが1組ずつ表彰される。我こそはと思うファッションに自信があるファンは要応募だ。

 このほか、本誌の連載でもお馴染み、小倉茂徳氏がSUPER GTの魅力を余すことなく説明してくれる、マニアなら誰もが参加したいツアー(http://www.suzukacircuit.jp/supergt_s/event/krpit.html#beginner)が、女性限定で開催される。土日それぞれ2回、女性限定で各回10組まで先着順で受け付けている。受付は朝7時30分から行われる予定になっており、小倉氏の説明でSUPER GTの裏側を覗いてみたい女性なら要チェックだ。

 ほかにも紹介しきれないぐらい多数のイベントが予定されている。もちろん、遊園地やプールなども営業中なので、家族連れで観戦というのも夏休み最後の思い出作りによいかもしれない。イベントや遊園地、プールなどの営業時間に関しては、鈴鹿サーキットのWebサイト(http://www.suzukacircuit.jp/supergt_s/event/)で確認して頂きたい。

 また、本誌主催のミシュランSUPER GTフォトコンテストもこのインターナショナルSUZUKA 1000kmレースを舞台に開催される。詳しくは、こちら(http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20150819_716771.html)の応募要項などをご覧の上、ふるってご参加頂きたい。

長丁場となる鈴鹿の1000kmレース。鍵は例年どおりタイヤが握るか……

 レース前日となった8月28日には、各チームによる搬入作業などが行われた。前戦優勝の24号車 D'station ADVAN GT-R、ポイントリーダーの12号車 カルソニック IMPUL GT-R、ランキング2位の1号車 MOTUL AUTECH GT-Rが、車両の整備やピットストップの練習をする様子などが見て取れた。なお、本日の鈴鹿サーキットは雨が降ったり、逆に晴れてきたりという不安定な天気だが、明日は晴れという天気予報だ。

 例年、長丁場となる鈴鹿の1000kmレースは、ドライバーにも車両にも、そしてタイヤにも厳しいレースとして知られており、タイヤバーストなどのタイヤに関するトラブルが少なくないレースとしても知られている。その意味で、決勝レースでは各チーム、タイヤメーカーが持ち込むタイヤが、そうした環境に適合しているかどうかが勝負の鍵になりそうだ。

ピットでは明日の練習走行、予選に向けてピットの設営などが行われていた
前戦優勝の24号車 D'station ADVAN GT-R
ポイントリーダーの12号車 カルソニック IMPUL GT-Rはフロントカウルを開けてなにやら整備中
ランキング2位の1号車 MOTUL AUTECH GT-Rはピットの停止位置の調整中?

(笠原一輝)