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写真で見る マツダ「CX-8」(2022年11月改良)

CX-8

 マツダ「CX-8」は2-2-2または2-3-2のシートレイアウトにより、最大7名の乗車を可能としたクロスオーバーSUV。「CX-5」「CX-3」に続くSUVとして2017年にデビューし、同社のラインアップでは最大乗車人数を実現するモデルだ。すでにおなじみとなっているが、同社では随時新規機能を採り入れる方針をとっており、これまでに2018年11月、2019年10月、2020年12月と3回の商品改良により商品力の向上が図られている。そして4回目となる今回は、内外装の変更にとどまらずダイナミクス性能の向上、ラインアップの整理と大幅な改良を受けることになった。

 外観は先行して商品改良を行なったCX-5の流れをくむもの。特に大きく変わったのはフロントまわりで、グリルはこれまでの横桟タイプから立体的なブロックメッシュパターンに。バンパー下部はシンプルな造形としながら安定感のあるデザインとなった。ヘッドライトおよびリアコンビランプはCX-5と同様の楕円をモチーフとした形状にチェンジ。デビューから6年あまりが経過しているモデルだが、最新のデザイン表現を採り入れることで高級感と洗練度を高めた印象だ。

 パワートレーンは2.5リッターガソリンエンジンには自然吸気(NA)車とターボ車の2タイプが設定されるほか、2.2リッターディーゼルターボエンジンも設定。トランスミッションは6速ATのみとなり、駆動方式は2WD(FF)と4WDが用意される。と、このあたりは従来と変わらないものの、「MAZDA3」から採用された「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE」の考え方を同車にも投入。サスペンション特性をよりマイルドな方向へと見直すことで、操縦性はもちろん乗り心地も向上しているという。本革シート車のフロントシートは、新世代商品(CX-60)からのフィードバックにより座面形状を見直し、より安定した着座姿勢を可能としている。また、2.5リッターガソリンエンジン(SKYACTIV-G 2.5)車は、アクセルペダル操作力を最適化するとともにAT変速タイミング、ロックアップ制御の見直しも行なわれている。

 安全性能の面でもアダプティブ・LED・ヘッドライトを進化。ハイビーム時のグレアフリーLED制御をこれまでの12分割から20分割へとアップすることで視認性を高めた。そのほか、高速道路や自動車専用道走行時に便利な「クルージング&トラフィック・サポート」を新採用。車線や先行車の走行軌跡に沿ってハンドル操作をアシストすることで、ドライバーの疲労軽減や安心感のアップにつながるとしている。

 グレードは大別するとNAエンジン車が「25S」、ターボエンジン車が「25T」(ベースモデルの設定なし)、ディーゼルエンジン車が「XD」の3タイプ。25SとXDにはベースモデルのほか「Smart Edition」と、新設定となる「Sport Appearance」、そして特別仕様車となる「Grand Journey」を用意。そのほか25S、25T、XDに「Black Tone Edition」「Exclusive Mode」が用意される。25SとXDは2列目がベンチタイプとなる7人乗りのみ、25T系は2列目がキャプテンシートとなる6人乗りのみ、そのほかのモデルはどちらも選択可能となる。価格は299万4200円~505万8900円。ボディカラーは「匠塗TAKUMINURI」による「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」など全8色。シートは表皮、カラーの違いで7タイプ設定される。

Grand Journey

撮影車両のボディカラーはプラチナクォーツメタリック。前後バンパー下部のシルバー加飾、グロスブラックのドアミラーなどが専用アイテム。ルーフレールも標準となる

 25S/XDのSmart Editionをベースに専用アイテムを追加することでアウトドアテイスト盛り込んだ特別仕様車。2021年に商品改良を行なったCX-5に追加された「Field Journey」と同様の方向性を持つモデルで、Mi-DRIVEに「オフロードモード」が追加されているのがポイント。必然的に2WDの設定がなく4WDのみとなっている。今のところ期間限定や台数限定ではなくカタログモデルと同様に注文が可能となっている。

フロントグリルには高級感のあるブロックメッシュパターンを採用。カラーはガンメタリック
ブラックメタリック塗装の19インチアルミホイールが標準。タイヤサイズは225/55R19
液晶タイプのスピードメーターが標準。オフロードモードが備わる
シフト横に運転モードを切り換えるMi-DRIVEのスイッチがある
内装はハニカム柄のパネルとサテンメッキのアクセントによるコーディネート
7人乗りのシート。表皮はファブリックと合成皮革のコンビネーションで色はグレージュになる。運転席&助手席はもちろん2列目の左右席にもシートヒーターが備わる
ワイヤレス充電(Qi)が標準で装備される
USB端子が数多く用意される。これはセンターコンソール内
2列目のアームレスト内。このほか3列目の側面にも用意されている

Exclusive Mode

 最上級に位置づけられるグレード。多くのSUVでは無塗装樹脂が使われるバンパーロワ、ホイールアーチ、クラッディング/ボディロアガーニッシュをボディ同色で統一。さらにガンメタリックのフロントグリル、シルバーのバンパーガーニッシュなどにより一段上の質感を実現している。

撮影車両のボディカラーはロジウムホワイトプレミアムメタリック
フロントグリルはブロックメッシュパターンで変わらないがガンメタリックカラーになる
楕円をモチーフとした前後ライト
高輝度ダーク塗装の19インチアルミホイールを装着。タイヤサイズは225/55R19
ブラックの内装色。このほかピュアホワイトも設定されている
6人乗りのみの設定となるため2列目はキャプテンシート。シート表皮の一部にナッパレザーが採用されている

Sport Appearance

 上質さとスポーティさを兼ね備えたモデル。フロントグリルやドアミラー、クラッディングパネルパネルなどはExclusive Modeと異なり、光沢のあるブラック塗装を採用。メッキ類もそれに合わせてブラッククロームでコーディネート。ホイールも19インチのブラックメタリック塗装となる。

撮影車両のボディカラーはマシーングレープレミアムメタリック
専用となるブラックメタリック塗装の19インチアルミホイールを装着。タイヤサイズは他モデルと同じく225/55R19
メッキ類はブラッククロームでまとめられている