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写真で見る レクサス「RX」(4代目)

 レクサス(トヨタ自動車)は、新型プレミアムクロスオーバー「RX」をフルモデルチェンジして10月22日に発売した。

 新型RXでは「RXでありながらRXを超える」をテーマに掲げ、「力強さと大人の色気を放つエクステリア」「上質感と先進性が融合したインテリア」「素直な応答性で心地よい操縦安定性」「高い燃費性能と滑らかな加速フィーリングのパワートレーン」「最新テクノロジーを搭載した安全装備」の5点を長所として掲げている。

 まずエクステリアでは、ボディーサイズが4890×1895×1710mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースが2790mmと、先代モデルからひとまわり拡大。デザインはより存在感が高められたスピンドルグリルをはじめ、リアクォーター部をブラックアウトさせた“ヒドゥンピラー”、サイドからの立体の流れをリアコンビネーションランプ内側で切り返し、力強いスタンスを表現したリアビューなど、従来モデルからスタイリングを大きく変更している。

 インテリアではインストルメントパネルの水平基調を高め、ワイド感と開放感を表現するとともに、レクサス車として初めてインストルメントパネル上部にツートーン成型を採用。また、先代モデルではカーナビなどのモニターに8インチディスプレイを採用していたが、新型RXでは地図などがフルスクリーン表示できる12.3インチワイドディスプレイを全車に標準装備するとともに、新たに「BACK」ボタンとパームレストの両サイドに「ENTER」ボタンを加えた「リモートタッチ」を採用するなど、より利便性が高められている。加えてバックドアなどの開口部にレーザースクリューウェルディングや構造用接着剤を使用し、ボディーの微振動を低減させるとともに、フロア下の大部分に塗布型制振材や吸音材を採用して静粛性の向上も図られている。

 一方、シャシーまわりでは操舵に対する応答性のよさを追求し、エンジンマウントの配置をエンジンの重心に対してより近い位置でボディーに懸架することで、エンジンの動きを抑制して高い操舵応答性を実現。また、フロントサスペンションではスタビライザー径を拡大してフラットな車両姿勢を実現するとともに、フロントスプリングを従来より柔らかくして前後バランスを再セッティングし、疲れにくい乗り心地に仕上げることができたという。

 グレードは大きく2種類。1つはV型6気筒DOHC 3.5リッター「2GR-FXS」エンジンにモーターを組み合わせる「RX450h」、もう1つは直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボ「8AR-FTS」エンジンを搭載する「RX200t」。

 RX450hでは、吸排気のバルブ開閉タイミングを最適に制御するDual VVT-iWや、筒内直噴と吸気ポート噴射の2つのインジェクターを持ち、高い燃焼効率を可能にするD-4Sを採用。「2GR-FXS」エンジンの最高出力は193kW(262PS)/6000rpm、最大トルクは335Nm(34.2kgm)/4600rpm。これにフロントモーターとして123kW(167PS)/335Nm(34.2kgm)を発生する「6JM」を組み合わせ、さらに4WD車ではリアモーターとして最高出力50kW(68PS)、139Nm(14.2kgm)を発生する「2FM」を採用。力強い走りを実現しつつ、JC08モード燃費は18.2km/L~18.8km/Lを実現している。

 一方のRX200tでは、スポーツドライビングの楽しさと優れた環境性能を両立する直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボ「8AR-FTS」エンジンを搭載。ツインスクロールターボチャージャーと吸排気のバルブ開閉タイミングを最適に制御するDual VVT-iWを組み合わせるとともに、D-4Sのターボ用の直噴技術「D-4ST」を採用。最高出力175kW(238PS)/4800-5600rpm、最大トルク350Nm(35.7kgm)/1650-4000rpmを発生させ、JC08モード燃費は11.2km/L~11.8km/Lとなっている。

 RX450h、RX200tともにベースグレードに加えて“F SPORT”と“version L”を設定。価格はRX450hが602万5000円~742万5000円、RX200tは495万円~621万円。

RX450h“version L”

新型RXのボディーサイズは全車共通で4890×1895×1710mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2790mm。先代モデル(RX450h)と比べ120mm長く、10mm広く、20mm高いサイズ。ホイールベースも50mm延長されている。写真はRX450h“version L”(4WD)でボディーカラーはスリークエクリュメタリック。価格は728万5000円
鋭さと力強さを表現したスピンドルグリルを採用するとともに、“F SPORT”と“version L”では3眼フルLEDヘッドライト(ロー・ハイビーム)&LEDシーケンシャルターンシグナルランプ(フロント・リア)を標準装備。ウインカーを点灯させると18灯のLEDランプが車両内側から外側に流れるように光る
3眼フルLEDヘッドライト(ロー・ハイビーム)の点灯イメージ
“version L”のオート電動格納式ドアミラー(広角・自動防眩・リバース連動チルトダウン・メモリー・ヒーター付き)。先代モデルと比べ、ミラーの鏡面曲率をSR1400からSR1300へと小さくすることで、後方視認性を確保しつつミラーの小型化を図った。鏡面サイズは上下方向に-9.4mmの134.2mm、左右方向に+4.9mmの189.6mmとなっている
撮影車は全グレードにオプション設定されるセレクタブルカラートリムアルミホイール(ソニックチタニウム)を装備。タイヤサイズは235/55 R20。ホイールカラーはブラック、ソニッククォーツ、アンバークリスタルシャインからも選択可能
リアクォーター部をブラックアウトさせた“ヒドゥンピラー”は新型RXの特徴的なデザインの1つ
リアビューではサイドからの立体の流れをリアコンビネーションランプ内側で切り返し、力強いスタンスを表現。リアコンビネーションランプもLEDを採用する
RX450hではV型6気筒DOHC 3.5リッター「2GR-FXS」エンジンを搭載し、最高出力は193kW(262PS)/6000rpm、最大トルクは335Nm(34.2kgm)/4600rpmを発生。これに123kW(167PS)/335Nm(34.2kgm)を発生するフロントモーター「6JM」を組み合わせ、4WD車ではリアモーターとして最高出力50kW(68PS)、139Nm(14.2kgm)を発生する「2FM」を採用
RX450h“version L”のインテリア。カラーはノーブルブラウンで、オーナメントパネルはレーザーカット本杢
センターコンソール内の大型オーナメントパネルは、ドアトリムともに同色の加飾となる
上質なセミアニリン本革シートを装備。撮影車は“version L”にのみオプション設定される「リヤシートエンターテインメントシステム」を装着し、同オプションを選択すると11.6インチの高精細ディスプレイがフロントシートの背面に2台設置される
「リモートタッチ」には新たに「BACK」ボタンと「ENTER」ボタンが追加された
走行モードの切り替えができる
12.3インチワイドディスプレイを新たに採用。地図などをフルスクリーンで表示できる
後席のアームレスト。カップホルダーと収納ボックスが備わる
後席シートヒーターは“version L”に標準装備。その他のグレードにオプション設定
リアドアサンシェードは“version L”と“F SPORT”に標準装備
フロントドア(写真左)とリアドア(写真右)のトリム
4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイの表示例
フックなどの形状見直しにより、9.5インチのゴルフバッグを横置きできるスペースを確保。ラゲッジスペースの幅は1129~1410mm、奥行きは992mm
ラゲッジのサイドに後席シートバックを電動で畳めるスイッチが設けられている
後席シートバックを電動で操作しているようす
後席は4:2:4分割可倒式

RX450h“F SPORT”

撮影車はRX450h“F SPORT”(4WD)。ボディーカラーはグラファイトブラックガラスフレーク。価格は742万5000円
“F SPORT”では専用のスピンドルグリル(メッシュタイプ)や20インチアルミホイール(ダークプレミアムメタリック塗装)をはじめ、ブラック塗装のドアミラーやリアロアバンパーモールなどにより、アグレッシブでスポーティなイメージを強調
インテリアカラーはダークローズで、“F SPORT”専用の表皮一体発泡工法により高いホールド性を実現した本革スポーツシートを装着。オーナメントパネルはレーザーカット本杢
“F SPORT”専用ディンプル本革シフトノブ
“F SPORT”専用アルミ製スポーツペダル&フットレスト
スカッフプレートには専用のブラックロゴが与えられる。“F SPORT”および標準グレードは運転席・助手席8Way調整式パワーシート(運転席・助手席電動ランバーサポート付)となる
“F SPORT”にのみパドルシフトが与えられる
“F SPORT”専用メーター。左側のマルチインフォメーションディスプレイにGモニター、油温計、油圧計を表示させることが可能になっている

RX200t“version L”

RX200t“version L”(2WD)。ボディーカラーはディープブルーマイカ。価格は595万円
20インチのセレクタブルカラートリムアルミホイール(ソニックチタニウム)を装着
撮影車のインテリアカラーはブラック、オーナメントパネルはウォルナット
ガソリン車のメーターまわり。左側にタコメーターがレイアウトされる
“version L”のセミアニリン本革シートはシートヒーターに加え、前席にベンチレーション機能が付く
前席の独立温度調整オートエアコンとコンフォータブルエアシートの作動条件を判断し、連携制御を自動的に行うことで乗員全員が心地よさを感じられる「レクサス クライメイト コンシェルジュ」を標準装備
RX200tに搭載する直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボ「8AR-FTS」エンジン。最高出力は175kW(238PS)/4800-5600rpm、最大トルクは350Nm(35.7kgm)/1650-4000rpmを発生。RX200t“version L”(2WD)のJC08モード燃費は11.8km/L

RX200t“F SPORT”

RX200t“F SPORT”(4WD)。ボディーカラーはホワイトノーヴァガラスフレーク。価格は605万円
撮影車は中空構造によって走行中のタイヤノイズを低減する、“F SPORT”専用となるノイズリダクションタイプの20インチアルミホイールを装着。タイヤサイズは235/55 R20
インテリアカラーは“F SPORT”専用のブラック。オーナメントパネルは本アルミ/ミディアムシルバー
“F SPORT”専用の本革スポーツシート
フロントドア(写真左)とリアドア(写真右)のトリム
47Lのデッキアンダースペースを含めたラゲッジ容量は553L。先代から43.3L拡大されている。バッテリーがない分、ハイブリッド車と比べデッキアンダースペースが広い

(編集部:小林 隆/Photo:原田 淳)