米テスラモーターズの電気自動車(EV)「モデルS」がいよいよ日本に上陸し、ナンバーを取得した。
2シーターのオープンスポーツだった「ロードスター」に続く同社の製品は、5ドアファストバックスタイルのスポーツサルーン。一見、ロングノーズ/ショートデッキのフロントエンジン車に見えるが、モーターはリアアクスル上に、リチウムイオンバッテリーは床下に搭載されており、ボンネットの下は同社が「フランク」と呼ぶラゲッジスペースになっている。モーターとバッテリーを低い位置に置いたため、重心を低くしてドライバビリティを向上させることができたとしている。
モデルSには当初、バッテリー容量が40kWh~85kWhまで4種類のモデルが用意される予定だったが、40kWhは注文が少なかったために生産されないことになり、60kWh、85kWhと85kWhのバッテリーに高出力モーターを組み合わせた「パフォーマンス」モデルの3モデルがラインアップされている。
撮影した車両は85kWhのバッテリーに416HPの高出力モーターを組み合わせたパフォーマンスモデル「P85」だ。
日本での価格や納車時期はまだ発表されていないが、予約は受け付けている。4年または8万kmの新車保証と、8年または16万kmのバッテリー保証が付く。
ロングノーズにファストバックテールを組み合わせた5ドアのアルミ製ボディー。床下にバッテリーを搭載している、つまりバッテリーユニットの上にキャビンが乗っているのだが、背の高い感じは受けない。モーターをリアアクスルに搭載しているため、前後重量配分は48:52とややリヤヘビー ヘッドライトユニットにはLEDのドライビングランプが装備される リアウインドー上部全幅にわたるハイマウントストップランプ テスラモーターズのエンブレムが入ったサイドターンシグナルランプ 前後ともにベンチレーテッドディスクブレーキを採用する ドアハンドルは通常は格納されており、リモコンキーでアンロックするか、格納されたハンドルの表面をスワイプするとせり出してくる センタートンネルがないため、床はフラット。前席中央は物入れになっている シフトレバー、燈火類とワイパーの操作が一体になったレバー、パワーウインドーやミラーのスイッチ類は、メルセデス・ベンツ車と操作方法も部材も同じ センターアームレストは2分割で別々に前後にスライドする インストゥルメントパネル中央の縦型17インチタッチスクリーンはエアコンや車両設定、インフォテインメントなどの操作に使う ダイアログボックスやメニューが開いたり、画面が2分割されたりと、ルック&フィールはPCやスマートフォンと同じ タップ、スワイプなど、操作もスマートフォンライク。写真はスライディングルーフを操作しているところで、スワイプにより任意の開度を設定できる 2分割した画面は上下入れ替えることもできる。写真は電費グラフと音楽再生画面を表示し、上下入れ替えたところ エアサスの車高調整、ステアリングモード、回生ブレーキの強さ、クリープの有無などを設定できる ドライバー正面のメーターパネルも液晶ディスプレイ。メーター左右の表示は自由にカスタマイズ可能で、左右を入れ替えることもできる リアのラゲッジスペースには、オプションで後ろ向きの子供用2座シートを取付け、7人乗りにすることもできる 後席は6:4の分割可倒式。容量は744.7L~1645.2L