ニュース

川畑真人選手が“公道ドリフト”、「TOYO TIRES 第2回スペシャルステージ曽爾クラシック」開催

「ラ・フェラーリ アペルタ」なども参加

2017年5月13日~14日 開催

曽爾クラシック・SS1の最終コーナーを駆け抜ける「アルピーヌ A110」

 奈良県宇陀郡の曽爾(そに)村で、ラリーイベント「TOYO TIRES 第2回スペシャルステージ曽爾クラシック」が5月13日~14日に開催された。

 初開催された2016年同様、曽爾村が協力してこのイベントのために村道の一部を封鎖。フェラーリやポルシェ、ランボルギーニ、マクラーレンなどの多彩なスーパーカーに加え、ランチア、ケーターハム、MINIといった往年のラリーシーンで活躍したクラシックカーなどが会場に集まり、今回は第1回大会の37台を上まわる47台のマシンがエントリー。メイン会場となる「曽爾高原ファームガーデン」周辺に設定された4カ所のSS(スペシャルステージ)を舞台に、設定タイムとの誤差の少なさで競うタイムラリーを繰り広げた。

 さらにこのラリーイベントに合わせ、曽爾高原ファームガーデンの駐車場には多数のスーパーカーやクラシックカーが集合。ラリーに参加するクルマと合わせて車両展示が行なわれ、多くの見学者が会場に足を運んだ。

「ラ・フェラーリ」をオープントップにした希少モデル「ラ・フェラーリ アペルタ」(左)なども参加した
スーパーカーやクラシックカーが一堂に展示
ラリーの参加車両だけでなく、近隣から集まったクラシックカーなども展示され、多くのファンが足を運んだ
そのほかの展示車両

 また、トーヨータイヤ(東洋ゴム工業)が特別協賛していることから、「Team TOYO TIRES DRIFT」に所属している2015年のD1GPシリーズ総合チャンピオン 川畑真人選手や、ラリードライバーの新井敏弘選手、レーシングドライバーの井入宏之選手もゲストドライバーとして参加。

 3選手はランボルギーニやフェラーリ、マセラティなどをドライブしてタイムラリーにエントリーしたり、開催初日の夜に行なわれた前夜祭でトークショーなどを行なってイベントを盛り上げたほか、川畑選手は各SSの出走前にコース確認を行なう「0(ゼロ)カー」のドライビングも担当。この0カーには日産自動車「シルビア」のドリフト仕様車が用いられ、SS内の一部では大迫力の「公道ドリフト」を披露。地元警察も協力して村道を封鎖しているからこそ実施できるこの光景を見ようと、ギャラリーコーナーには多くのファンが集まっていた。

第2回曽爾クラシック・D1チャンピオン川畑真人選手による“公道ドリフト”(11秒)
川畑選手の操る「シルビア」は、コーナーの侵入前から横向き状態で駆け抜けていく
コーナーにはくっきりとタイヤ跡が刻み込まれた
0カーとして走行したシルビア
フロントに「プロクセス R1R」(255/40 R17)、リアに「TOYO DRB」(265/35 R18)を装着
前後とも大きなオーバーフェンダーが追加され、前輪はネガティブキャンバーが大きく設定されていた
外観だけでなく、エンジンルーム内も大きく手が加えられている

 タイムラリーでも前回大会で事故などのトラブルなく終えられたことから、2年目は設定タイムを少し短くしてハイスピード化。想定タイムが「60km/h~」の「アベレージ部門」、想定タイムが「75km/h~」の「ハイアベレージ部門」の2部門と、車両別に細かく設定されたクラス別でラリー競技が実施され、峠越えや牧場脇などのワインディングロードをエントリーした各車が爽快に駆け抜けていった。

SSの走行風景
SSでのタイム計測後は、逆方向にコースを走ってパレードラン。全SSの終了後には、曽爾高原ファームガーデンと曽爾村役場を往復する「村内パレード」も実施された

 最後には曽爾高原ファームガーデンの特設ステージで各クラスの上位者と「アベレージ部門」「ハイアベレージ部門」の部門別優勝者が発表され、2日間のラリーイベントは幕を閉じた。

「アベレージ部門」優勝者の表彰シーン
「ハイアベレージ部門」優勝者の表彰シーン
各クラスのランキングでは、ゲスト参加した井入選手なども表彰された
特設ステージで実施された閉会式
東洋ゴム工業株式会社 ブランドコミュニケーション部 部長 森国良征氏。「去年は初めての開催で、我々も運営上で少し緊張していたところもありますが、今回はスタッフも増員して、会場で撮影などもしながら、この曽爾村の風景のなかで新旧の名車たちが走るシーンを、私も楽しみながら見学できました。こういった素晴らしい機会を今後も活動として続けていきたいと思っております」とコメント
大会副会長を務める安威正樹氏。「今回も事故なく終われてよかったと思います。今日のように、日ごろはできないような面白いことができるこのイベントを来年も続けたいと考えています」と次回大会開催に向けた意気込みを語った
「心配されていたと思われるドリフトも無事に終わって、この自然のなかで走れるというのはすごく楽しいと改めて実感しました。また来たいなという気分でいっぱいです」と述べた川畑選手
「コースも素晴らしく、そして最後に村内をパレードしたときにみなさんが手を振ってくれて、本当に心温まるイベントでした」と感想を述べた新井選手
「職業柄、あまり公道を走らせてもらう機会はあまりないのですが、イベントとしてやらせてもらうのは本当に幸せです。また、地元のみなさんのご協力や声援は、ここまで歓迎してもらえることはほかにないと思います」と井入選手はコメント
曽爾高原ファームガーデンに設定されたスタート&ゴールゲートや横断幕など
トーヨータイヤのブースでは、車両やタイヤの展示を行なったほか、トーヨータイヤのゆるキャラ「わっくま」やTOYO GIRLSの日比ゆりさん(中央の写真左)、来栖ちえみさん(中央の写真右)
ステージ上でも、東吉野村のマスコットキャラクター「ひよしちゃん」(中央右)といっしょにイベントを盛り上げた
0カーとなったシルビアに加え、テスラ「モデル S」をトーヨータイヤブースで展示
タイヤは「プロクセス T1 Sport」を装着(側面のホワイトレターは展示用)
奈良ダイハツのブースでは「コペン エクスプレイ」を展示
会場内では地元グルメの屋台販売なども実施
ラリー前日に行なわれた前夜祭でもTOYO GIRLSの日比さん、来栖さんは活躍
「明日はおそらく天候に恵まれることになると思います。自然豊かな新緑の曽爾高原をクラシックカーで思う存分走っていただきたい。この大会が曽爾村で3回、4回と長く続きますようにみなさまのご支援をいただき、無事に終えられますように心から祈念しております」と前夜祭で挨拶した曽爾村村長の芝田秀数氏
「曽爾村のみなさま、1年ぶりに戻ってまいりました。今日(練習走行で)走っていただいてお分かりいただけたと思いますが、スペシャルステージはスピードも速めでとても楽しいめるコースです。本当にみんな大喜びで走るんじゃないかと思いますが、ぜひとも無事故で終わりますよう祈念します」と大会会長の岡本芳邦氏も語り、安全に対して強く留意していることを表現した
東洋ゴム工業株式会社 商品企画本部 本部長 水谷保氏は「我々は『自動車は文化だ』という熱い思いを体現されている(イベントに参加した)みなさまからお話を聞いたり、タイヤをつうじてどのように人生を楽しんでおられるかということを聞かせていただく貴重な機会だととらえています。私は商品企画本部という所属で、ここで『クラシックカー用のタイヤがないぞ』とか、新井選手には『ラリー用のタイヤがないじゃないか』とお叱りも受けております。そのへんはこれから頑張って、みなさんにもっと愛していただける商品ラインアップとかを考えてまいります」とコメント
ゲストの3選手とTOYO GIRLSの2人と東洋ゴム工業の菅野氏の6人でトークショーを実施。前夜祭もスタートしてから行なわれたことで、何人かは隣接する「麦の館」で生産されている地ビール「曽爾高原ビール」を片手に参加していた
トークショーでは練習走行でSSを走行した感想や、翌日に控えた「公道ドリフト」に向けた意気込み、“魅せる走り”に対するこだわり、曽爾村の美しい景色に対する感想などが語られた
このほかに前夜祭では、平井義克氏によるドラムリサイタル、曽爾村観光大使の吉田桃華さんとひよしちゃんによる曽爾村と周辺地域のPRタイムなどが実施された

【お詫びと訂正】記事初出時、0カーに関する表記が一部間違っておりました。お詫びして訂正させていただきます。