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オートバックス、ガレージカフェをイメージした“今までにない店舗”「オートバックスガレージ府中」

クルマに詳しくないユーザーをターゲットにした提案型の実験店舗

2017年6月23日 リニューアルオープン

「オートバックスガレージ府中」

 オートバックスセブンは6月23日、東京都府中市にガレージカフェをイメージした提案型の実験店舗「オートバックスガレージ府中」をオープンした。

店舗情報

店舗名:オートバックスガレージ府中
開店日:2017年6月23日
住所:東京都府中市武蔵台1-6-3
TEL:042-352-8388
営業時間:10時~20時
定休日:不定休
敷地面積:3840m2(1161坪)
売場面積:733m2(221坪)
ピット数:14台(内2台分はタイヤの保管場所)
駐車台数:68台

 この記事では、オープン前日の6月22日に行なわれた報道陣や関係者に向けの内覧会の様子を紹介する。

 東八道路に面したオートバックスガレージ府中は、2011年3月にオープンした「オートバックス府中」をリニューアルした店舗。30代~50代の主婦やシニア、あまりクルマに詳しくないユーザーといった層をターゲットにして、商品の在庫数を従来店舗の約半分ほどにして商品のレイアウトを大幅に変更した。

オートバックスガレージ府中の東八道路側口
東芝側口
店舗の入り口横の外壁には木材が使われ、従来のオートバックスとは異なる雰囲気
入り口の正面にはカフェのようなカウンターを設置。奥にはピットがある
この日はPepperが出迎えてくれた
営業時間の案内もカフェ風

 オートバックスガレージ府中では、ピット作業の受け付けを行なう際のオペレーションも全面的に変更。これまでのピット作業の前にユーザーが商品を選んでから作業を依頼していた流れを、カウンターでチェックシートやタブレットを用いて作業内容やお勧めの商品を店員と相談しながら受け付けを行なう方法に変更。チェックシートにはエンジンオイル、オイルフィルター、ワイパー、バッテリー、タイヤ、エアコンフィルターといった交換が必要なものが記載されており、ユーザーが入庫した際に車両の情報を把握して、次回交換が必要な時期が来た際にアナウンスができるような仕組みをとっているという。

入り口から入ってすぐのカウンターに掲げられていた整備メニュー。遠くからだとカフェメニューにしか見えない

 タブレットには、車検証の車両情報に加えてユーザーの車両の使い方を入力するとお薦めの商品が表示されるシステムを採用。タイヤのインチアップなどにもすぐ対応できるようになるほか、商品価格や取り付け工賃が自動で計算されることにより、新人の販売員でもユーザーのニーズに応じた提案や販売ができるようになっている。

 上記のシステムを利用することで、クルマに詳しくないユーザーが来店した場合でも詳しい商品の種類や金額の情報を提示でき、クルマに詳しい人と相談をして作業を行なうかどうか決めることが出来るようになると見込んでいる。さらに、上記のシステムを利用して部品やオイルの交換時期、金額、種類といった情報を事前にユーザーに伝えておくことで、来店の際には支払いだけで済むようにして、平日に女性が1人でも入庫しやすい環境を整えたいとしている。また、今後はSNSを使った交換時期の連絡や専用の予約サイトを使った整備情報の案内なども検討しているとのこと。

「車検をしたいと思うお店にしたい」と語った、株式会社オートバックスセブン 業態開発部長 河添貴之氏

 店舗の開発に関わったオートバックスセブン 業態開発部長の河添貴之氏は、「お客さまのニーズが多様化しておりますので、これまで約40年間オートバックスが取り組んできた“とにかく商品をたくさん置いて、ユーザーに選んでもらう”という販売方法をリセットして、お客さまに喜ばれる店、慕われる店を作らなければならないということがすべての発端でした」と、今回の店舗作りのきっかけについて紹介。

 続けて、「これまではお客様に合っているのか分からずに、すべて自分たち都合で運営をしてまいりました。お客様に見合った商品はなんなのか、しっかりとこの店で体現しようしています。『売り上げが下がるよ』と言われても、オートバックスガレージは前例がないので、下がるもなにもない。クルマに詳しくない人に受け入れられるかどうか、というのがこれからの実験。受け入れられなかったとすれば、ダメだったことが分かったということで成功じゃないかな、と思っています」と話した。

 河添氏は最後に「従来のオートバックスの要素、ピット以外の部分はほとんどゼロベースで作り上げております。これからがすべてのスタートだということで、明日からは1個1個組み立てていって、お客さまのニーズを聞きながらブラッシュアップしていく。本格的なスタートが明日からでございます」とこれからの抱負を述べた。

 なお、オートバックスガレージ府中では、6月23日~25日にオープン記念セールを実施。プライベートブランド商品の「JKM」の商品を2000円以上(税別)購入すると、先着50名にペーパーフレグランスをプレゼントし、オリジナル缶バッヂが作れるイベント(会員限定)などを行なう。

1階はクルマに詳しくないユーザーでも入りやすいように、カー用品は最低限のみ展示
店内でタイヤが置いてあるのは、1階から2階に上る階段脇のスペースだけ
1階の待合スペースの壁は、ガレージをイメージして装飾されていた
ピットには在庫しているタイヤが高く積み上げられていた
2階への階段
2階にはカー用品やプライベートブランドの商品を陳列。プライベートブランド「JKM」の商品を購入できるのはネットショップ以外ではオートバックスガレージ府中のみ。7月から一部の店舗にも順次展開される予定
クルマ用の芳香剤も今までのイメージとは違って、デザイン性の高いものが多く置かれていた
芳香剤エリアの片隅には、「檜チップ」の詰め放題というカー用品店ではあまり見かけない商品も
「JKM」のアイテムでコーディネートされた車両が展示されていた
「ライフスタイル提案売場」ということで、クルマでのアクティビティに関わる商品も販売。使用シーンをイメージしやすいよう、車両を使って展示されていた
アウトドアをイメージした商品展示
普段から使えそうなデザインのマグカップやタンブラーも販売
サングラスの置き方もまるで専門店のよう
デザイン性の高いカー用品や子供用のレインコートも販売
カーナビやスピーカーの販売什器も木目調の落ち着いたものを使用している
ドライブレコーダーやバルブ類はスペースに余裕をもった陳列がされていた
今や必需品となったスマートフォンやタブレットを車内で使用するための用品コーナー
ドローンのコーナー
ジャッキなどの工具やレンチ類のコーナー。奥にはカラーペイントなども置かれていた
洗車用品のコーナー
プライベートブランド商品の「GORDON MILLER」の商品を販売
メカニックのつなぎには半袖を採用。安全面に配慮をして必要な時にだけアームカバーを着用する