ランボルギーニ、新フラッグシップ「アヴェンタドール」が日本上陸 「過去からのものをすべて否定し、ゼロベースで作った」 |
ランボルギーニ ジャパンは11月29日、東京都の国立霞ヶ丘競技場で、ランボルギーニ「アヴェンタドールLP 700-4」の記者発表会を開催した。
アヴェンタドールLP 700-4は、伊アウトモビリ・ランボルギーニの最新フラッグシップモデル。V型12気筒DOHC 6.5リッターエンジンをリアミッドシップに縦置きし、シングルクラッチの7速ATとハルデックスカップリングを介して4輪を駆動する。
カーボンファイバーモノコックのパッセンジャーセルの前後にアルミのサブフレームを付け、エンジンフード、可変リアスポイラーをカーボンファイバー製に、フロントボンネット、前後フェンダー、ドアなどをアルミ製にすることで、乾燥重量を1,575kgに抑えた。また、前後サスペンションにはコンペティションカーさながらのプッシュロッド式を採用している。日本での価格は41,002,500円。
国立競技場のトラックをアヴェンタドールが駆け抜けた | ||
登場したのは白2台にマットブラックとオレンジが1台ずつの計4台のアヴェンタドール | ||
エンジンフードは透明 |
航空機にインスパイアされたというインテリア。センターコンソールにシフトレバーはなく、リバーススイッチがあるのみ。基本的にパドルで操作する |
イグニッションスイッチには赤いカバーが付く |
マウリツィオ・レジャーニ氏 |
■ゼロベースで開発
アウトモビリ・ランボルギーニの研究開発担当ディレクターであるマウリツィオ・レジャーニ氏は「アヴェンタドールは競合他社の2世代先を行くもの。すべての内容を再定義した。過去からのものをすべて否定し、ゼロベースで作った」と、エンジン、トランスミッション、サスペンション、ボディーのすべてが新開発であることをアピールした。
カーボンファイバーを多用したボディーは、従来車と比較して重量を30%削減しつつ、剛性を150%向上させ、「ドライビングエクスペリエンスの向上」とともに、乗員の安全確保にも役立っていると言う。
エンジンはボア×ストロークから設計しなおし、5億回/秒の演算能力を持つエンジンマネジメントシステムを採用した。トルクカーブがよりフラットになり、CO2排出量が約20%削減されたと言う。
また前後トルク配分機構のハルデックス・カップリングは第4世代に進化。従来採用していたビスカス・カップリングよりもよりインテリジェントにトルクを配分すると言う。
30%軽量化し、150%剛性を高めたカーボンモノコックボディー | サスペンションはプッシュロッド | エンジンもすべて新開発 |
シングルクラッチの7速AT | 0-100km/h加速は2.9秒 | 航空機にインスパイアされたインテリア。メーターパネルはフル液晶ディスプレイ |
ヴィンケルマン社長兼CEO |
■アジアの販売好調だが、景気後退の影響も
アウトモビリ・ランボルギーニのステファン・ヴィンケルマン社長兼CEOは「ランボルギーニは挑戦から誕生したクルマ。アヴェンタドールはランボルギーニが常にトレンドセッターであることを体現している」「アヴェンタドールはパリのモーターショーで発表したスーパースポーツカーの新しいマニフェストに則って開発された。これまでスーパースポーツカーでは最高速度がもてはやされてきたが、アヴェンタドールは操縦性と加速を重視した」とアヴェンタドールを紹介。
ヴィンケルマンCEOによれば、アヴェンタドールは全世界ですでに18カ月分以上の受注を獲得。同社は45カ国に120以上のディーラーを有しており、米国、欧州、アジア太平洋地域に1/3ずつ存在しているが、アジアでは経済成長のおかげで、全販売の1/3を超える割合を売り上げている。
とはいえ欧州金融危機に端を発する景気後退の影響は受けており、ピークの販売を記録した2007年のレベルまで復活する時期を、従来は2012~13年と予測していたが、2013~14年に修正したと言う。
全世界に120のディーラーがあり、うち1/3がアジア太平洋地域にある。日本には5つ |
アヴェンタドールがイタリアの名所旧跡を駆け抜けるビデオが上映された |
初めての発表会はローマのサン・ピエトロ寺院で開催されたが、この文化遺産にアヴェンタドールを持ち込むにあたっては、1度クルマを分解し、また中で組み立てる必要があった |
国立競技場の電光掲示板にアヴェンタドールのロゴが表示された | ランボルギーニ恒例のファッションショーも |
アヴェンタドール LP 700-4 | |
サイズ(全長×全幅×全高)[mm] | 4780×2030×1136 |
ホイールベース[mm] | 2700 |
トレッド(前/後)[mm] | 1720 / 1700 |
重量 | 1575kg |
前後重量配分 | 43:57 |
エンジン | V型12気筒DOHC 6.5リッター |
ボア×ストローク[mm] | 95×76.4 |
圧縮比 | 11.8 ±0.2 |
最高出力[kW(PS)/rpm] | 515(700)/8250 |
最大トルク[Nm/rpm] | 690/5500 |
排ガス規制適合値 | EURO5-LEV2 |
潤滑システム | ドライ・サンプ |
変速機 | 7速シングルクラッチAT |
サスペンション | 前後ダブルウィッシュボーン/プッシュロッド |
前後タイヤ | 255/35 ZR19 / 335/30 ZR20 |
前後ホイール | 19×9J / 20×12J |
前後ブレーキ[mm] | ベンチレーテッドディスク 400×38 / 380×38 |
(編集部:田中真一郎)
2011年 11月 30日