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三菱電機、32bit DAC/40bit DSPを搭載する2DINカーナビ「DIATONE SOUND. NAVI」
ダイヤトーンの高音質技術を投入、音の復権を目指す「NR-MZ60PREMI」「NR-MZ60」

2DINカーナビ「NR-MZ60PREMI」

2012年7月4日発売
オープンプライス



 三菱電機は6月5日、ダイヤトーンの高音質技術を投入したという2DINカーナビ「DIATONE SOUND. NAVI(ダイヤトーン サウンド ナビ)」シリーズ2機種「NR-MZ60PREMI」「NR-MZ60」を発表。7月4日に発売する。価格はいずれもオープンプライスで、店頭予想価格は上位機種のNR-MZ60PREMIが20万円〜21万円程度、NR-MZ60が16万円〜17万円程度。

NR-MZ60PREMI NR-MZ60PREMIとNR-MZ60の外観上の違いはベゼルの色にある。ベゼルには「DIATONE SOUND NAVI」のロゴが、両機種とも刻まれる NR-MZ60PREMIは、左右独立フロント31バンドグラフィックイコライザー搭載
リアは左右独立10バンド フロント・リアを同時に10バンドで設定することも可能 タイムアライメント設定画面。最小調整単位は0.02ms(0.77cm相当)
NR-MZ60 フラップオープン時。別売のDSRCユニットも接続可能。オープン時の外観は、両機種とも同じ

 6月5日、都内ホテルで発表会を開催。音の復権をかかげるダイヤトーン サウンド ナビシリーズについての詳細な説明や、デモカーによる試聴会などが行われた。

三菱電機 常務執行役 自動車機器事業本部長 大橋豊氏

 NR-MZ60PREMI、NR-MZ60とも2DINカーナビとしての仕様は、7インチWVGA(800×480ピクセル)のタッチパネルモニターと、16GBの地図カードを搭載。DVD/CD再生のほかUSB接続によるiPod/iPhoneなどの音楽再生(WAV、MP3、WMA、AAC、ほかiPod/iPhone対応フォーマット)、SDカードによる音楽CD取り込み(AAC)や、音楽再生(WAV、MP3、WMA、AAC)が可能。4チューナー×4アンテナの地デジ視聴が可能で、Bluetooth 2.1+EDRによる、音楽再生やハンズフリー通話ができる。

 一般的なナビとしての仕様だけを見ると、前モデルの「NR-MZ50」からは地図の容量が8GBから16GBに倍増したのが目立つ部分だが、圧倒的な音質の向上を実現するべく内部構造を一新したと言う。

 三菱電機 常務執行役 自動車機器事業本部長 大橋豊氏はカーナビ市場について「メモリーナビやPND(Portable Navigation Device)の機能アップにより、コモディティ化が進み差別化がしにくくなっている」と捉えており、「改めてニーズを分析し付加価値の高い製品を投入する」と、NR-MZ60PREMI、NR-MZ60を紹介。

 同社の調べでは、「カーナビの用途として地図検索などがあるが、これは常に地図として使っているわけではなく、スタート時や曲がるポイントでの参照」とし、最もよく使われているのは「音楽やラジオなどを聞くこと。80%のユーザーは自分の好きな音楽を聞いている」と言う。

 そこで、同社の2012年モデルのカーナビでは、コモディティ化したカーナビから徹底的に差別化を図り、音質の向上に取り組んだ。それが、ダイヤトーン サウンド ナビであり、同社の財産であるダイヤトーンの音響技術を余すところなく投入したものであると言う。地図部についても、ぱっと見て分かりやすい地図画面「シンプルマップ」を新たに搭載。高音質でありながら、ナビとして分かりやすい製品となる。

市販ビジネスとカーナビ事業の位置づけ ナビを使うシチュエーション 音によって差別化を行うダイヤトーン サウンド ナビ
三菱電機のオーディオブランドであるダイヤトーンの技術を投入 DA-PX1の機能が組み込まれているとする カーナビを付けるだけで、ハイエンドオーディオシステムを購入したような感動音質が手に入る

三菱電機 三田製作所カーマルチメディア技術第二部長清水昌宏氏

 詳細については、同社三田製作所カーマルチメディア技術第二部長清水昌宏氏が説明。「カーナビ市場は現在停滞期にあるものの、もう一度カーナビに新しい価値を与えたい」と語り、「音でカーナビ市場を切り開く」「音を主役にした商品で、カーオーディオ売り場を活性化し、音の復権を目指す」と力強く宣言。「ダイヤトーンブランドを認知している、40歳〜60歳代をメインターゲットに、ダイヤトーンの高音質をカーナビで実現する」と語った。

 ダイヤトーン サウンド ナビには、同社が2008年に発売した車載用デジタルプロセスセンター「DA-PX1」(価格:80万円)と同様のデジタル処理技術を投入。従来モデルで搭載していた24bit DAC(デジタル アナログ コンバーター)より256倍高精度な32bit DACを搭載。これにより緻密で臨場感あふれる、より原音に忠実な再生を実現したと言う。

 このDACによる音の違いを、デジタル画像の画素数で表現。10万画素のデジタル画像と、その256倍となる2560万画素の画像では画像の精細さが異なることから、音のキメ細かさが格段に違うものであるとした。

ダイヤトーン サウンド ナビは、カーナビの「価値再生」に挑戦 カーナビ市場の現状 差別化ポイントとして音楽再生に着眼
「音」でカーナビ市場を切り拓く ダイヤトーンは、50年以上の間、原音再生に取り組んできた カーオーディオにおいても、ハイエンドブランドとして知られる
ダイヤトーン サウンド ナビで、ハイエンドホームオーディオに匹敵する音質を実現すると言う 新たな価値の提案 カーオーディオ売り場の活性化も図る
ユーザーターゲットは、ダイヤトーンブランドを知る40歳〜60歳代 ラインアップは2機種。基本機能は変わらないが、グラフィックイコライザーの調整範囲やタイムアライメント機能などが異なる 2008年に発売した車載用デジタルプロセスセンター「DA-PX1」
32bit DACの信号処理イメージ デジタル画像にたとえると、このような違いがあると言う

 また、カーオーディオではホームオーディオと異なり、リスニングポイントが左右のスピーカーの中心に来ないことがほとんど。上級機では、スピーカーからの音の発生をずらすタイムアライメント機能などでこれを補正し、ホームオーディオと遜色のないリスニング空間を実現しようとしている。そのために、DSP(デジタルシグナルプロセッサー)を用いて信号処理を行うのだが、そのDSPを従来の24bitから6万5536倍高精度な処理を行える40bitのものへ変更。デジタル音楽では、デジタル信号の時間軸に対する揺らぎであるジッターが音質に影響するが、ジッターによるひずみを除去するためにメモリーコレクターも搭載する。メモリーコレクターは、デジタル信号を一旦大容量メモリーにため、再度基準クロックで読み出すことで、ジッターの影響を除去するとしている。

 音質調整機能としては、左右独立グラフィックイコライザーをフロント31バンド、リア10バンド搭載(NR-MZ60PREMI、NR-MZ60は、フロント/リア左右共通10バンド)。リスニングポイントとスピーカー位置の距離差から起きる音波到達時間を補正するタイムアライメントは、NR-MZ60PREMIは最大フロント4ウェイ(3ウェイ+サブウーハー)+リア、NR-MZ60は最大フロント3ウェイ(2ウェイ+サブウーハー)+リアを搭載。調整ステップは、0.02ms(0.77cm相当)で、フロントの2chアンプで高音・低音スピーカー(左右)を別々に調整可能なマルチウェイタイムアライメントも可能。低音域、高音域のスピーカーの再生周波数帯域を設定可能なクロスオーバーネットワークも搭載し、詳細なスピーカーセッティングが行える。

40bitのDSPを搭載 ジッターを除去するメモリーコレクター
31バンドのグラフィックイコライザー マルチウェイ・タイムアライメント機能
クロスオーバーネットワークシステム 外部パワーアンプと接続可能な高音質外部出力端子
オーディオ画面もハイエンドオーディオを意識したと言う オープニング画面

 アンプの最大出力は、45W×4chとなるものの、増幅率を1/3に下げて入力信号レベルを3倍大きくすることでノイズ干渉を大幅に低減したというNXPのローノイズパワーアンプを採用。車載用のBlu-rayディスクプレイヤーなどとの接続にも対応している。

 シンプルマップに関しては、曲がるポイントが一瞬で分かるよう工夫されたマップだと言い、曲がるポイントの信号名を大きく、交差点の施設アイコンも大きく表示する。また、ルート以外の道路のコントラストを抑えることでの分かりやすさの向上も図っている。

ナビの地図も安全・安心に配慮 シンプルな地図画面で安全に使える地図を追求する シンプルマップ画面
シンプルマップ画面のポイント 交差点の比較。シンプルマップのほうが施設アイコンが大きいほか、信号名も大きく表示
リアカメラを使用したレーンアシスト機能も搭載する ステアリングに取り付け可能なドライビングリモコン

 同社は、ダイヤトーン サウンド ナビ専用のWebサイトも開設して情報発信を行うほか、デモカーの積極投入、販売店への比較試聴デモ展示台の設置などで高音質を体感できる環境作りを整えていく。

デモカーを積極投入 店内には比較試聴機を設置
MINIに取り付けられたNR-MZ60PREMI。標準装着のスピーカーながら、よく調整された音を奏でていた 発表会と同時に行われていた比較試聴デモ。左が従来機のNR-MZ50、中央がNR-MZ60、右がNR-MZ60PREMI。NR-MZ50とNR-MZ60で同じソースを再生し、NR-MZ60のほうが解像感のある音が出ていた。NR-MZ60PREMIは別ソースを再生

(編集部:谷川 潔)
2012年 6月 5日