【GW直前特別企画】エコなハイウェイ「新東名」をエコタイヤで走る(後編)
新東名(下り)のIC、SA、PA、JCT、トンネルを写真で紹介


 4月14日に一部区間が開通した新東名高速道路。前編では、その新東名のエコハイウェイ度を確認するために、エコタイヤを装着したコンパクトカーで走行。後編では、エコな走りを実現できる新東名高速のIC、SA、PA、JCTに加え、全トンネルを写真で紹介していくほか、新東名と東名の違いを確認してみたい。

新東名の開通区間。将来的には、東は海老名南JCTまで、西は豊田東JCTまでを結ぶ

新東名の下り線を紹介
 新東名は本来片側3車線で作るはずの高速道路だったが、さまざまな経緯があって片側2車線、一部区間が3車線という状態で開通した。3車線となっている区間は主にIC近辺で、これはもともと3車線の区間を2車線に変更しづらい部分もあったからだろう。

 また、通して走ってみると中間よりやや東京寄りの新清水IC近辺だけ作りが違うのが分かる。路面が若干荒かったり、標識の表示色がほかの区域と異なったりといった部分だ。標識の表示色については、現在はたまたまずれているとのことで、将来的には統一された色になるとのこと。どこがどう違っているのかは写真で確認してほしい。

 それでは、御殿場JCTから新東名に入り、三ヶ日JCTを抜けて東名に戻るまでを写真で紹介していく。

東名 御殿場ICを西へ走行すると御殿場JCTの標識が見えてくるさらに進むと、ルートごとの所要時間表示が。電光色も従来の標識と微妙に違って見える
御殿場JCTの分岐近く。走行車線側に1車線増える形で分岐を行う御殿場JCT。左が新東名、右が東名だ。ゆったりと分岐が行われている
いよいよ新東名へ。所要時間表示の電光色も従来と違っていた最初のトンネルは、今里トンネル。左にちらりとレクサスの看板が見えるが、この辺りはトヨタ自動車の東富士研究所になる葛山トンネル。2車線でのトンネルが続く
千福トンネル桃園トンネル富沢トンネル
富沢トンネルを抜けると、御殿場側からの最初のICである長泉沼津ICの標識が見えてくる長泉沼津IC出口。この辺りでは、3車線区間となる
長泉沼津ICを過ぎると、再び2車線へ
新東名(下り)最初のSAである駿河湾沼津SA(下り)の標識が見えてきた駿河湾沼津SAの入口駿河湾沼津SA内にある大規模商業施設NEOPASA駿河湾沼津
NEOPASA駿河湾沼津の一般道側霞んでいるため分かりにくいが、遠くに駿河湾が見える
駿河湾沼津SAを越え西へ。沼津トンネル沼津トンネルを抜けると新富士ICの標識が見えてくる新富士IC出口。ここでも3車線に増える
新富士ICを過ぎてもしばらく3車線が続く富士宮トンネル。ここでは2車線に富士宮トンネルを抜けると所要時間標識が。電光色が御殿場JCT付近とは異なっているのが分かるだろうか
この辺りが、やや作りが古いと感じる区間だ明星山トンネル2車線区間が続く
富士川トンネル富士川トンネルは、長さ4430m富士川トンネルを抜けると清水PA、静岡SAの標識が。いずれもNEOPASAとして大規模商業施設が併設されている
新清水IC。ここは2車線でIC出口に
清水PA入口
清水PA内にあるNEOPASA清水は、上下集約型の施設。上りも下りも同じ施設を利用する
清水PAを越え、清地トンネルへ東名へ向かうことの可能な新清水JCTの標識が見えてくる所要時間標識。豊田JCTまで新東名経由のほうが10分早い
和田島トンネルトンネル内に新清水JCT分岐の標識トンネルを抜けたところ。ここからまた3車線に増える
新東名と東名をつなぐ連結道路の途中に清水いはらICがある広大な新清水JCTの分岐部所要時間標識。静岡SAにはスマートICが併設される
伊佐布トンネル3車線のトンネルは広くて快適な運転が可能北沼上トンネル
新静岡IC
新静岡ICを越えると、また2車線にトンネルが5本連続する
1本目の内牧トンネル羽鳥トンネル新間第一トンネル
新間第二トンネル若干の空きがあって5本目の谷津トンネル
NEOPASA静岡のある静岡SA入口
静岡SAには、スマートICが設けられている一般道から新東名に入ることも可能
静岡SA内にあるNEOPASA静岡
静岡SAを出ると岡部トンネル藤枝岡部IC
3車線で、新東名らしいと思える道が続く藤枝PA手前で2車線に
藤枝PA
藤枝PAを越え、助宗トンネルへ再び5本連続するトンネルが現れる1本目の寺島トンネル
2本目の大草トンネル3本目の尾川第一トンネル4本目の尾川第二トンネル
5本目の矢倉山トンネル5本目のトンネルを抜けると、大井川を越えて島田金谷ICへ島田金谷ICは、富士山静岡空港最寄りの出口になる
3車線が続く粟ヶ岳トンネル。4660mは新東名最長トンネル
掛川PA
新東名のPAは、これまでのPAのイメージとは異なり、施設が充実している
掛川PAを過ぎ、倉真トンネルへ西郷トンネル平島トンネル
森掛川IC
遠州森町PAと浜松SAの標識。コンビニはどっちにあるのか悩みどころ遠州森町PAにありました。ちなみに浜松SAにもあり、正解はどちらもとなる本線上よりも高い位置にPAなどの施設は位置する。このスロープをうまく使えば、燃費をよくすることができる
遠州森町PA。ここも、これまでのPAのイメージを覆す施設
遠州森町PAを越えた個所にあった、動物注意の標識浜松浜北IC。再び3車線に
東名 名古屋ICまで100km御殿場方面から新東名を走ると、最後のSAとなる浜松SA
浜松SAを入る浜松SA内にあるNEOPASA浜松
音楽をテーマにした作りになっている
スマートICも備える
浜松SAから高速道路本線に向かって下る特徴的な都田川橋が見えてくる三岳山トンネル
三岳山トンネル内東名と合流するための浜松いなさJCTの標識引佐トンネル
間もなく新東名の終点
新東名本線はここで終了。浜松いなさJCTを東名方面に向かう
東名に向かう途中に現れる浜松いなさIC
浜松いなさICを越え、一路東名へ
奥山トンネル富幕山トンネル富幕山トンネル内
東名との接続部である三ヶ日JCT。左に行けば東京方面にもどることができる。ここは右へ
東名に合流。急に視界が狭くなるような圧迫感があり、新東名の走りやすさを改めて理解する瞬間だ

新東名はなぜ走りやすいのか
 新東名と東名の走りやすさの違いは、どこにあるのだろう。確かに、カーブが緩やかであるとか、勾配が小さいとかはあるが、“走りやすい”という感じを持つ根本には視界の広さにあると思う。新東名は、比較的視界が開けており、東名は(とくに沼津IC以西では)囲まれ感がある。東名の視界の狭さが疲れにつながり、とくに高速走行では余計にそう思ってしまうのだろう。

新東名

2車線区間でも新東名には視界の広がりがあるIC付近では3車線区間になることが多い新東名のハイウェイラジオ標識。電光掲示板となっている
新東名のキロポスト。起点は、将来作られる海老名南JCTとなっているこのような標識も掲示されていた

東名

沼津IC近辺の東名。写真からもその狭さを感じ取ることができるだろう。標識の字体(フォント)も、どこか懐かしい東名の車間距離確認区間。やや路面もうねっており、交通量の多さを物語る東名のキロポスト。起点は東京IC
10kmごとのキロポストに関しては、東名もリニューアルされている歴史を感じさせるキロポスト新東名と同様のデザインの標識

 新東名が開通したことによって、東名と平行する区間では渋滞が顕著に減少している。ただ、新東名で問題となるのは、NEOPASAなどの商業施設の人気の高さ。とくにNEOPASA駿河湾沼津(上り)は、施設そのものが東京寄りにあり、また、眺めがよいことから1番人気になっている。実際、何度か新東名を走行したが、NEOPASA駿河湾沼津(上り)は混んでいて、新東名からは入ることができなかった。

 そこでお勧めしたいのが、NEOPASAに併設されている「ぷらっとパーク」を使う方法。これは、一般道から施設に入るための駐車場で、NEOPASA駿河湾沼津(上り)にも用意されている。NEOPASA駿河湾沼津は、新東名であれば長泉沼津ICから、東名であれば沼津ICから一般道でアクセスできる。ただし、このアクセス路が細く、また、ぷらっとパークの駐車場台数が少ないことから、こちらも渋滞していることが多い。高速道路本線上の渋滞列に並ぶよりは安全だが、無難なのは混んでいる時期や時間帯を避けることだろう。とくにゴールデンウイークは多数の人出が予想されるため、渋滞情報をよく確認して判断していただきたい。

一般道でNEOPASA駿河湾沼津(上り)へ向かう途中では、新東名(手前)、東名(奥)を同時に見ることができる場所があるNEOPASA駿河湾沼津(上り)の一般道路側。ぷらっとパークが見える
取材で立ち寄った際もテレビ番組の収録が行われており、NEOPASA駿河湾沼津の人気はしばらく続きそうだ
NEOPASA駿河湾沼津(上り)には展望台があり、下り側よりもよい眺めとなっている

(編集部:谷川 潔/Photo:安田 剛)
2012年 4月 27日