NEXCO東日本、震災に伴う各高速道路の本復旧工事は12月に完了予定
9月度定例記者会見より

記者会見に出席したNEXCO東日本代表取締役社長 廣瀨博氏(中)、管理事業本部長の長尾哲氏(左)、事業開発本部長の窪寺克次氏(右)

2012年9月27日開催



 NEXCO東日本(東日本高速道路)は9月27日、定例記者会見を開催し、8月の営業概要についてや東日本大震災に伴う各高速道路の本復旧工事の進捗状況などについて発表した。

 8月の営業概要は、通行台数が日平均296万5000台と対前年比3.6%減となった一方で、料金収入は670億7600万円と対前年比29.8%増となった。SA(サービスエリア)およびPA(パーキングエリア)の売上高は、192億7700万円と対前年比1.8%減となった。

 通行台数については、昨年の6月20日から復興支援のため東北地方の高速道路の無料化措置を開始し、3月31日まで実施したが、4月からは原発避難者のみを対象にした支援措置に切り替えたことから減少したと説明。料金収入が増加した理由についても、東北地方の無料化措置が終了したためとしている。

 また、東日本大震災に伴う各高速道路の本復旧工事の進捗状況については、昨年9月から順次着手し、今年9月末までの進捗率は74%(見込み)と発表。本年12月の完了を予定している。

 これまでは震災直後の路面段差や陥没に対し、まず土のうや砕石を用いて緊急的に対策を行った仮復旧を行い、さらに構造物前後の沈下や空洞、亀裂などを路盤の置き換えなどによって鋪装の耐久性を確保する応急復旧処置が取られてきた。この仮復旧、応急復旧を経て、本復旧工事により道路の状態を震災前の高速道路機能に回復させる。

 一方、昨年の9月5日から今年の9月21日までの本復旧工事期間における渋滞は、1日あたり約3回発生(平均渋滞長:約3km、最大渋滞長:約18km)していると言う。中には渋滞末尾での追突事故なども発生していることから、簡易LED情報板を本復旧工事のために設置するなどの処置を取り、情報を密に提供することを心がけているとした。

 そのほか、東北自動車道 羽生PA(上り)をテーマ型エリアとして2013年冬にオープンすると発表。関越自動車道「寄居 星の王子さまPA」に続く第2弾となるテーマ型エリアで、コンセプトは「江戸」。

 詳細は2013年1月に発表するとしている。

東日本大震災に伴う各高速道路の本復旧工事の進捗状況

(編集部:小林 隆)
2012年 9月 28日