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アジア最大級のフェラーリイベント「フェラーリ・レーシング・デイズ 富士 2014」開催

最新モデル「ラ・フェラーリ」が走行。元F1ドライバーのジャンカルロ・フィジケラ選手もゲスト参加

走行を披露するフェラーリの最新モデル「ラ・フェラーリ」
2014年9月13日~14日開催

富士スピードウェイ

フェラーリ・ジャパン 代表取締役社長 リノ・デパリオ氏(左)と握手する特別ゲストのジャンカルロ・フィジケラ選手(右)

 富士スピードウェイで9月13日~14日の2日間、アジア地区最大級のフェラーリイベント「フェラーリ・レーシング・デイズ 富士 2014」が開催された。フェラーリの現行モデルのサーキット同乗試乗やオーナーによるサーキット走行のほか、フェラーリによるワンメイクレース「フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・ピレリ・アジアパシフィック2014」の第5戦も行われた。

 そのほか、パドックエリアでは貴重なモデルが多数展示され、昭和シェル石油によるグランツーリスモ6を使ったスペシャルマッチ「Shell V-Power EXCITING CHAMPIONSHIP」などが行われ、富士スピードウェイはフェラーリ一色の2日間となった。

フェラーリ・ジャパン 代表取締役社長 リノ・デパリオ氏が子供たちに特別授業

 イベント2日目となる日曜日の朝には、フェラーリ・ジャパン 代表取締役社長 リノ・デパリオ氏による特別授業が行われた。授業を受けたのは、富士スピードウェイのある静岡県 小山町の小学生40人。フェラーリの故郷であるイタリアがある場所から、フェラーリの歴史、往年の名車についての説明など、フェラーリにまつわるさまざまな授業を行ったあと、リノ・デパリオ氏は子供たちといっしょにパドックエリアまで移動。そこで最新モデル「ラ・フェラーリ」と並んで記念撮影した。

フェラーリ・ジャパン 代表取締役社長 リノ・デパリオ氏
特別授業の教室となったのは、富士スピードウェイのメディアセンター
イタリアの事、フェラーリの事、F1の事など盛りだくさんの授業
終始楽しそうな表情のリノ・デパリオ氏
通訳を通じて子供からの質問にも気軽に応じていた
ラ・フェラーリを囲んでいっしょに記念撮影し、授業を終えた

「フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・ピレリ・アジアパシフィック2014」

「欧州」「北米」「アジア-パシフィック」と3つのエリアに分けて開催されているフェラーリによるワンメイクレース。そのアジア-パシフィックラウンドの第5戦がイベント中の2日間に開催された。「458チャレンジEVO」によるこのレースは、出場者のスキル別に「レース1」「レース2」と分けられた2クラスで構成されており、日曜日に行われた「レース2」にはジャンカルロ・フィジケラ選手もゲスト参戦してそのドライビングを披露した。なお、このレースの第7戦は「フェラーリ・ワールド・ファイナル」として、3つのエリアの参戦ドライバーが集結し、ワールドタイトルを賭けて戦う。

「レース1」のスタートシーン
458チャレンジEVOによるワンメイクレースだ
フェラーリ同士による熱いバトルが繰り広げられる
お互いに一歩も引かないサイド バイ サイドの接近戦!
日曜日の「レース2」にはフィジケラ選手もゲスト参戦
後方スタートのフィジケラ選手は、1コーナーでコースアウトしながらも前走車をゴボウ抜きしていく

F1マシン&FXXによるデモンストレーションラン

 フェラーリのサーキットイベントといえば、F1マシンの走行を楽しみに来場するファンも少なくない。フェラーリにとってF1は切っても切れないレースであり、F1にとってもフェラーリは特別な存在だからだ。日曜日の午前と午後の2回に分け、富士スピードウェイにフェラーリサウンドを響かせた。また、F1マシンに加え、フェラーリのサーキット走行専用車両「FXX」のデモンストレーションランも2回行われた。

翌日の走行を控えて整備されるマシン
F2003 GA(2003年)
F2001(2001年 Japan GP winning car driven by M.Schumacher)はマシントラブルのため、午前中のわずかな走行にとどまった
F310B(1997年 Belgian GP wining car driven by M.Schumacher)
F399(1999年)
サーキット走行専用車両である「FXX」

フェラーリオーナーによるサーキット走行や現行モデルの同乗走行

ラ・フェラーリの走行シーン
現行モデルのサーキット同乗試乗
最新モデルから往年の名車まで、さまざまなフェラーリがサーキットを走行
イベント中は常に各種走行プログラムが組まれ、フェラーリサウンドが途切れることはなかった
アジア最大級というイベントだけに、貴重なモデルまで多彩な車種が走行

充実のピットエリア展示

 サーキットコースを使った走行だけではなく、ピットエリアに用意されたさまざまな展示も充実していた。最新モデルのラ・フェラーリや現行モデルのラインアップ展示のほか、オーナーが好みの1台に仕上げる「テーラー・メイド・プログラム」関連の展示も用意。また、オフィシャルグッズを扱うショップも充実しており、なかには普段は入手が難しい数量限定グッズなども販売されていた。

ラ・フェラーリ
カリフォルニア T
458 スペチアーレ
F12 ベルリネッタ
FF(フェラーリ・フォー)
現行ラインアップの展示車のなかで、赤いボディーは458 スペチアーレ1台のみだった
車両以外にもさまざまな関連製品を展示
「テーラー・メイド・プログラム」コーナーには、ヴーヴ・クリコとコラボレートした世界で20セット限定販売という貴重なシャンパン「ヴーヴ・クリコ・マラネロ・エディション」(非売品)も展示
数量限定品や最新のモデルなどオフィシャルグッズも充実していた

 展示車両には、世界にたった1台しかないオーダーメイドによるワンオフモデル(フォリ・セリエ)やフェラーリ・クラシケによりオリジナルコンディションに保たれた名車など、めったに目にすることのできない貴重なモデルの展示も実施されていた。

フェラーリ・クラシケによりオリジナルコンディションに保たれた往年のフェラーリを展示するコーナー
250GT TdF(1957年)
365GTB/4 デイトナ(1972年)
ディーノ 246GT ティーポ E
512BBi
オーダーメイドによるワンオフモデル(フォリ・セリエ)の展示は貴重だ
2008年にF430のシャシーとフレームをベースに使い、50年ぶりに誕生したワンオフモデル「SP1」。スタイリングを担当したのはディーノ 246GTやF40を手がけたレオナルド・フィオラバンティ
「SP FFX」はFFをベースとする最新のワンオフモデル

「Shell V-Power EXCITING CHAMPIONSHIP」

 このほかにピット内では、7月1日に発売された新ハイオクガソリン「Shell V-Power」の発売記念キャンペーンの一環として、プレイステーション3専用ソフト「グランツーリスモ6」によるスペシャルマッチ「Shell V-Power EXCITING CHAMPIONSHIP」の準決勝、決勝のレースが行われた。このスペシャルマッチでは、8月に行われたオンライン予選で3万5119人のなかから勝ちあがった15人が富士スピードウェイに集結。15人による準決勝を勝ち抜いた3人に、特別ゲストのフィジケラ選手を加えた4人によって決勝レースが争われた。

 決勝レースを制したのは、ハンドルネーム YAMさんこと山田和輝さん。優勝した山田さんにはフィジケラ選手のドライブする車両でのサーキット同乗体験が贈られ、走行後に山田さんは「実際のサーキットとシュミレーターのブレーキングポイントが同じで驚きました!」と感想を語った。

準決勝を勝ち抜いた3人に加え、フィジケラ選手の4人で決勝レースを実施
フィジケラ選手のシュミレーター経験は「前日に2周走っただけ」というが、さすがのマシンコントロールを披露した
シュミレーターを動かしている燃料も「Shell V-Power」?
優勝はハンドルネーム YAMさんこと山田和輝さん
優勝商品はフィジケラ選手のドライブする458での同乗走行だ
多くのメディアに囲まれる山田さん。「実際のサーキットとシュミレーターのブレーキポイントが同じで驚きました!」とのこと
フェラーリ製ではないが、真っ赤にカラーリングされたトランスポーターなどの車両もナカナカの雰囲気なのは、やはりフェラーリが持つ歴史の影響なのだろうか
富士スピードウェイにフェラーリサウンドが響き続けた2日間は、貴重な展示車両や走行するマシンに囲まれ、フェラーリオーナーやファンにとってなによりも楽しい時間が過ごせたことだろう

(高橋 学)