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ブリヂストン、乗用車用とミニバン用を用意したプレミアムブランド「REGNO」新製品発表会

乗用車用「REGNO GR-XI」に加え、ミニバン専用の「REGNO GRVII」を新たにラインアップ

2015年1月8日開催

1万3716円~5万2920円(REGNO GR-XI)

1万9764円~2万9160円(REGNO GRVII)

ブリヂストン 常務執行役員 兼 ブリヂストンタイヤジャパン 代表取締役社長の清水実氏(右)と、ブリヂストン タイヤ開発第2本部長の川原隆宏氏(左)

 ブリヂストンは1月8日、プレミアムブランド「REGNO」の新製品である乗用車(セダン・コンパクトカー)用「REGNO GR-XI(レグノ ジーアール・クロスアイ)」、ミニバン専用「REGNO GRVII(レグノ ジーアールブイ ツー)」を発表した。発売日はGR-XIが2月20日、GRVIIが4月1日で、価格は前者が1万3716円~5万2920円、後者が1万9764円~2万9160円。両モデルの全サイズがラベリング制度の転がり抵抗性能「A」、ウェットグリップ性能「b」に適合している。

 1981年に登場したREGNOブランドは、静粛性、乗り心地、運動性能などを高次元でバランスさせた同社のプレミアムモデルの1つ。「REGNO」はラテン語で「王者」を意味し、商品名のGRは「GREAT BALANCE REGNO」の略称となっている。この新型REGNOでは従来モデルの「GR-XT」同様に「非対称形状」「非対称パタン」を採用している。

 1月8日に都内で新製品発表会を行い、ブリヂストン 常務執行役員 兼 ブリヂストンタイヤジャパン 代表取締役社長の清水実氏と、ブリヂストン タイヤ開発第2本部長の川原隆宏氏が登壇して製品説明を実施した。

乗用車(セダン・コンパクトカー)用「REGNO GR-XI(レグノ ジーアール・クロスアイ)」。商品特長として「高い静粛性と上質な音色を実現」「優雅な乗り心地と応答性のよいハンドリングを実現」「高次元の低燃費性能とウェット性能を両立」の3点を挙げている
ミニバン専用「REGNO GRVII(レグノ ジーアールブイ ツー)」。商品特長は「広い車内空間での高い静粛性」「ミニバン特有のふらつきを高次元で低減」「高次元の低燃費性能とウェット性能を両立」の3点

ブリヂストンが持っている力を最大限に結集した商品

ブリヂストン 常務執行役員 兼 ブリヂストンタイヤジャパン 代表取締役社長 清水実氏

 発表会の冒頭、清水氏からブリヂストンの考えるタイヤ性能についての紹介が行われた。タイヤには「荷重を支える」「駆動力・制動力を伝える」「路面からの衝撃をやわらげる」「方向を転換・維持」するという4つの機能があり、路面に接しているハガキ1枚分の面積で、さまざまに変形しながら4つの機能を果たす重要保安部品となっている。そのタイヤにおいては、「直進安定性」「乗り心地」「静粛性」「ライフ」「低燃費」「ドライ性能」「ウェット性能」という7つの性能の総合力が必要であるという。

 そうした中、同社はスポーツタイヤの「POTENZA」、スタンダードタイヤの「NEXTRY」、低燃費タイヤの「ECOPIA」、プレミアムタイヤの「REGNO」を展開するが、「REGNO」はその中でももっとも総合価値の高いブランドであり、「STABILITY(直進安全性能)、DRY(ドライ性能)、WET(ウェット性能)、ECO・LIFE(低燃費性能・耐摩耗性能)、SILENCE(静粛性能)、COMFORT(快適性能)という6つの性能が高次元で調和されている」と清水氏はいう。

 その性能については既存のREGNOユーザーからも高い評価を得ているとし、社内調査の結果によるとSILENCEとCOMFORTの面で高い満足度を獲得しているとともに、都内の個人タクシーユーザーのREGNO装着率が24%(ブリヂストンタイヤ全体の装着率は48%)と、4台に1台がREGNOを装着していることにも触れ、「プロドライバーとしてタイヤに対してうるさい方たちからも、REGNOに対して高い評価をいただいている」と紹介。

 また、REGNOの新しいTV-CMでブラックペガサスを採用したことにも触れ、「REGNOを一部の富裕層の方だけでなく、新たなユーザーを開拓していきたい。30~40歳代の方、とくに昨今増えている女性ドライバーの方にも愛用いただきたい。これまでREGNOのTV-CMではプレステージカーを採用してきたが、今回は初めて“脱クルマ”を目指した」と、あえてクルマを起用せず、幅広いユーザーにREGNOを使ってもらいたいとの想いが込められていることを説明するとともに、「REGNOはブリヂストンの販売、マーケティング、開発、製造、広報・宣伝、私たちが持っている力を最大限に結集した商品。ブリヂストンの最高技術と情熱を傾けたREGNO、これからも多くのお客様に、より充実したカーライフをご提供してまいりたいという想いで上梓した」とアピールを行っている。

タイヤの4つの機能
タイヤの働きについて
タイヤにおいては、「直進安定性」「乗り心地」「静粛性」「ライフ」「低燃費」「ドライ性能」「ウェット性能」という6つの性能の総合力が必要
REGNOのポジショニング
REGNOの歴史。REGNOブランドは1981年に登場
新しいREGNOは「直進安定性」「乗り心地」「静粛性」「ライフ」「低燃費」「ドライ性能」「ウェット性能」という7つの性能が高次元で調和
既存のREGNOユーザーからも高い評価を得ている
都内の個人タクシーユーザーのREGNO装着率は24%と、4台に1台がREGNOを装着しているという
GR-XIはブリヂストンのすべての技術と情熱の結晶

パタンノイズを15%、ロードノイズを5%低減。ウェット路面での停止距離は7%短縮

ブリヂストン タイヤ開発第2本部長の川原隆宏氏

 具体的な製品説明を行った川原氏は、「従来のREGNOではプレミアムセダンを最重点に開発してきたが、今回はコンパクトカー、ラグジュアリー/プレミアムセダン、ミニバンを本格的なターゲットとして開発してきた」と説明。具体的に採用された技術については、静粛性、乗り心地・運動性能、生産の3点に分けて紹介された。

 静粛性の向上では、静かで快適な車内空間を追求するため路面ごとの音の違いに着目。なめらかな路面で気になりやすいパタンノイズ(高周波)、荒れた路面で気になりやすいロードノイズ(低周波)それぞれで気になる音の低減に取り組んだ。

 パタンノイズ(高周波)では、従来モデルの「GR-XT」では4本の主溝それぞれに気室と頸部の体積比で共鳴をコントロールするという「3Dヘルムホルツ型消音器」を採用していたのに対し、GR-XIでは1つの消音器で2本の主溝の共鳴音を低減するという「ダブルブランチ型消音器」を採用することで消音効果を高めた。また、ロードノイズ(低周波)に対しては「GR-XT」で採用していた「ノイズ吸収シート」を「ノイズ吸収シートII」に進化させ、ベルトで発生する振動を抑えて車内へのノイズの伝わりを低減することに成功。

 ただ、これらを採用しても音自体は発生してしまうため、音響工学を取り入れて心地よさを覚える音色を追求した。東京大学 生産技術研究所 応用音響工学研究室との共同研究を実施し、独自の官能評価を重ねた結果、「GR-XT」に比べて静かで快く、高級感のある音色を実現したという。

 一方、乗り心地・運動性能の向上を目的に、最先端のシミュレーション技術と独自のタイヤ計測技術を組み合わせた新タイヤ開発技術「ULTIMAT EYE(アルティメット アイ)」を用いて設計を行い、高い直進安定性と応答性のよいハンドリングを実現。

 また、先にも触れたとおり、「GR-XT」と同様に新型REGNOでも「非対称形状」「非対称パタン」を採用しており、「非対称パタン」においては高い操縦性を実現するセンタープレーンリブを配置するとともに、IN側はサイプ基調のショルダーブロックを採用することで静粛性を向上させ、OUT側に高剛性ブロックを配置して剛性を高めることで高い操縦安定性を確保している。

 これらにより、「GR-XT」比でパタンノイズ(高周波)を15%、ロードノイズ(低周波)を5%低減するとともに、ウェット路面での停止距離を7%短縮させることに成功した。

 川原氏は最後に、「REGNOでもっとも重要な快適性、静粛性をしっかり上げながら、乗り味の領域、環境の領域など、REGNOで必要な要素をひとまわり大きくさせた。今回、幅広いユーザーに使っていただきたいという想いから、セダンだけでなくコンパクトカー、ミニバンなど幅広いクルマに対して本格的に開発してきた。クルマの性能を十分に発揮させるREGNOを、多くのユーザーに選んでいただきたい」として説明を締めくくった。

開発コンセプト
より多くのモデルでREGNOを体感できるようになった
静粛性技術の系譜
静粛性向上のための搭載技術
乗り心地・運動性能の向上のための搭載技術
REGNOを支える生産技術について
新技術の効果(静粛性について)
新技術の効果(乗り心地とハンドリングについて)
総合性能は「GR-XT」と比べひとまわり大きく

REGNO GR-XI

タイヤサイズ価格ラベリング(転がり抵抗係数)ラベリング(ウェット性能)
245/45 R19 98W51,948円Ab
245/40 R18 93W52,920円Ab
245/45 R18 96W48,276円Ab
225/45 R18 91W43,308円Ab
245/50 R18 100W40,176円Ab
235/50 R18 97W38,340円Ab
245/45 R17 95W46,008円Ab
225/45 R17 91W37,368円Ab
215/45 R17 87W34,884円Ab
225/50 R17 94W36,396円Ab
225/55 R17 97W34,884円Ab
215/55 R17 94V31,644円Ab
225/55 R16 95V29,160円Ab
215/55 R16 93V27,324円Ab
205/55 R16 91V26,136円Ab
195/55 R16 87V26,136円Ab
225/60 R16 98V27,108円Ab
215/60 R16 95V25,596円Ab
205/60 R16 92H24,300円Ab
175/60 R16 82H20,412円Ab
205/65 R16 95H26,136円Ab
185/55 R15 82V20,628円Ab
185/60 R15 84H19,764円Ab
205/65 R15 94H21,708円Ab
195/65 R15 91H19,764円Ab
185/65 R15 88H18,036円Ab
175/65 R15 84H15,984円Ab
185/65 R14 86H14,904円Ab
175/65 R14 82H13,716円Ab
185/70 R14 88H15,336円Ab

REGNO GRVII

タイヤサイズ価格ラベリング(転がり抵抗係数)ラベリング(ウェット性能)
225/60 R17 99H29,160円Ab
215/60 R17 96H27,756円Ab
215/60 R16 95H25,596円Ab
205/60 R16 92H24,300円Ab
195/60 R16 89H23,112円Ab
215/65 R16 98H27,540円Ab
205/65 R16 95H26,136円Ab
215/65 R15 96H23,544円Ab
205/65 R15 94H21,708円Ab
195/65 R15 91H19,764円Ab

(編集部:小林 隆)