写真で見る トヨタ「アクア」 |
トヨタ自動車の「アクア」はコンパクトクラスの新型ハイブリッドカー。プリウスEXに搭載されている1.5リッターハイブリッドシステムをリファイン、小型・軽量・高効率化したリダクション機構付THS(Toyota Hybrid System)IIを搭載。JC08モードで35.4km/Lと世界ナンバーワンの低燃費を実現している。
現行プリウスが3ナンバーサイズになったこともあり、5ナンバーサイズのもう少しコンパクトなモデルを望む声が大きかった。そこに登場したのが、アクアというわけだ。よりハッチバックらしいスタイルになったこともあり全長は4mを切る3,995mm、全幅1,695mm、全高1,445mmといわゆる5ナンバーサイズに軽々と収まるボディーサイズとしている。最小回転半径も4.8m(16インチタイヤ装着車は5.7m)と、ショッピングセンターの駐車場や住宅地の路地など、都市部の狭いスペースでも扱いやすい仕上がりとなっている。
パワーユニットは、現行のプリウスより小型のもの。エンジンは「プリウスEX」に採用されている1.5リッターの1NZ-FXE。ただ、型式名は変わらないものの約70%を新設計&新採用部品とすることで、小型軽量化とともに高性能化を実現。同時にモーターも新開発の1LMとすることで、こちらでも小型軽量化を図り、システム全体をコンパクトな設計としているのが特長だ。
スペックはエンジン単体で54kW[74PS]/111Nm[11.3kgm](プリウスEX:56kW[76PS]/110Nm[11.2kgm])、モーター単体で45kW[61PS]/169Nm[17.2kgm](同:50kW[68PS]/400Nm[40.8kgm])。スペック上は微増もしくは減っているものの、随所で行った小型軽量化が功を奏し、車重を200kgあまりも減らすことに成功。当然、動力性能はアップしており、クラストップレベルの加速性能を手に入れている。
グレードは上から「G」「S」「L」の3タイプを用意。それぞれ内装色が決められており、Gは「アースブラウン」、Sは「フレッシュグリーン」または「クールブルー」、Lは「ナチュラルグレー」を採用する。
GとSには「スマートエントリーパッケージ」「LEDヘッドランプパッケージ」など、7タイプのオプションパッケージが設定されており、好みに応じてチョイスが可能。ボディーカラーは全10色(Lのみ4色)が用意されている。
価格はGが1,850,000円、Sが1,790,000円、Lが1,690,000円。
撮影車両はSでボディーカラーはスーパーレッドVとイエロー(インテリア)。
トヨタがトライアングルシルエットと呼ぶ空気抵抗低減フォルム。Cd値は0.28とウェッジシェイプのスポーツカー並の数値だ |
フェンダーにはハイブリッドのエンブレムが付く | リアゲートにはおなじみのハイブリッドエンブレム | 左側には車名エンブレム。グレードを示すものは装着されない |
フューエルリッドは左サイド。レギュラーガソリン仕様でタンク容量は36L | エンジンルームにはエンジン本体やモーターを内蔵するトランスアクスル、パワーコントロールユニットが収まる。ヘッドカバーの上後方あたりにあるのが新採用となったクールドEGR(排出ガス再循環)システム | G、Sグレードは175/65 R16タイヤが標準。ホイールは標準だとスチールだが、撮影車両はオプションのアルミホイールを装着 |
センターメーターを中心に水平基調のデザインを採用するインパネまわり。先進的なイメージを強調するプリウスと異なり、モダンでちょっとユニークな造形だ | ステアリングはプリウスでもおなじみのデザイン。丸形のステアリングスイッチも健在。G、Sにはチルト&テレスコピック機能も付く | インパネ右側にはドアミラーや光軸、車両接近通報装置の一時停止スイッチなどを配置 |
システムの起動スイッチはプッシュボタン式。当然、スマートエントリー&スタートシステムも標準だ | シフトレバーは一般的なP-R-N-Dタイプ。前方にはカップホルダー付のコンソールトレイを用意 |
シフトレバー後方にはシートヒーター(G、Sにオプション)とドライブモードスイッチ。EVドライブモードスイッチを押せばモーターのみでの走行が可能 | エンジン停止時でも動作可能な電動インバータコンプレッサー式エアコンを標準装備。全車オーディオレス仕様で写真のカーナビは販売店装着オプション |
メーターはインパネセンターに。写真のメーターはオプションのTFTマルチインフォメーションディスプレイ | システム起動時には専用のスプラッシュ画面を表示 |
ステアリングスイッチを操作すると触ったボタンを画面上に表示。手元を見ることなく捜査中のボタンが確認できる | エネルギーモニターもカラー表示で分かりやすくなった |
平均車速や走行時間などを確認できる「ドライブインフォメーション」 | 走行シーンを発進、走行、停止の3パータンにわけてレベルを評価してくれる「エコジャッジ」。100点満点で総合評価もしてくれる |
5分ごとの燃費と瞬間燃費をグラフで表示する「5分間燃費」。走行しないとご覧のように何も表示されない |
走行距離に応じて消費したガソリン価格を表示してくれる「エコウォレット」。事前にガソリン価格を入力する必要はあるものの、ひと目でトクした金額が分かるのは楽しい。月ごとの履歴表示も可能だ |
設定メニューからは画面を消す選択もできる |
ノーマルモデルのメーターはシンプルな表示。ハイブリッドシステムの状況をグラフィカルに表示する「ハイブリッドシステムインジケーター」のほか、左下には外気温や瞬間燃費を表示する「ドライブモニター」も用意。表示は消すことも可能だ |
「クールブルー」の内装色。一般的なコンパクトカーのシートより座面、シートバックが大きく座り心地は快適だ | フロントのルーフにはマップランプを装備。運転席のサンバイザーにはバニティミラーとチケットホルダーを装備 | 助手席前にはオープントレイとグローブボックス |
オプションの「フロアマット(デラックス)」はオーナメントカラー違いで6色用意される | フロントドアトリムは大胆かつモダンな造形 |
4mを切るボディーながら意外とゆったりしたリアシート。中央席にもヘッドレストが用意されている | ラゲッジフロア下にはパンク修理キットや車載工具が収まる。スペアタイヤは非搭載だが、オプションで装着することも可能 |
ハイブリッド用バッテリーをリアシート下に配置することで広いラゲッジスペースを確保。6:4分割可倒式(G/S)のリアシートをアレンジすれば大型の荷物も積み込める |
■写真で見る バックナンバー
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/
(安田 剛)
2012年 2月 20日