日下部保雄の悠悠閑閑
野鳥観察に行ってきた
2024年5月27日 00:00
区で募集していた野鳥観察会に初めて参加した。もっともこちらは家内が応募し、当選したのでついていっただけ。主催は「世田谷トラスト町づくり」財団で観察場所は砧公園。
砧公園は予想外の広さにビックリ。入り口から集合場所の管理センターまで3歳児と6歳児を連れて徒歩15分じゃ到着しない。公園内は丘あり、川あり、林ありで確かに野鳥がたくさんいそうだ。幸い天気はよく、早くも初夏のような気温だった。
われわれのグループ(といっても大人2人に子供2人のわが家だけのメンバー)には2名の解説員がついてくれ、いろいろ話しながら連れてってくれる。
頭上には鳥のさえずりが聞こえるが姿は見えない。この季節は緑の勢いが強く、鳥が見つけにくいという。確かに青々とした葉っぱが空に広がっており、そもそも鳥だって天敵から身を守るためにカモフラージュしているのだから、素人には難しい。それをすぐに発見する解説員はすごいものだ。
「ほら、木が枝分かれしているところに○○がいますよ」と丁寧に説明してくれるのだが、慣れない双眼鏡で焦点を合わすのは大変。「どこだどこだ?」と探しているうちに、気配を察した鳥はどこかに行ってしまう。
あちらだって人間が大勢で集まってきたら逃げだしたくなるだろう。あえて姿を見せるのは人に警戒心を持たないカラスとカモぐらいだ。
砧公園を根城にしているカラスはくちばしのとがったハシボソガラスで、見慣れたくちばしの太いハシブトガラスよりはスマートだ。ひとまわり小さく見えるが群れを成して騒がしいは同じだ。そして地上まで下りてくるのはハシボソガラスとカルガモが中心。あいかわらず愛くるしい。木陰に見え隠れしながら一生懸命に何かをついばんでいるのはカラスでもカモでも愛着が湧き、見ていて飽きない。
カルガモと言えばその昔、関越道を横断している親子を発見したことがある。迂回路を見つけられなかったのか、クルマの数は少ないとはいえ高速道路である。母ガモが地をはうように全力で走り、そのあとを必死についていく子供たちを見て思わず「頑張れ!」という心の叫びをあげた。この時は無事に全員たどり着いたが、その後も無謀な高速道路の横断は続いたのだろうか。
さて砧公園での朝を森林浴で過ごすことができた休日の朝だった。鳥たちを見つけるのは難しかったが、こんな機会でもないと味わえない貴重な時間になった。
解散前に引率してくれた解説の方(野鳥の会のメンバーでした)からは発見した鳥、あるいは見えなかったが姿を追った鳥の種類は10種類におよんでいた。カルガモ、キジバト、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ムクドリ、ホンセイインコだという。確実に見たのは5種類ぐらいだがいい経験だった。
ウチの近くも神社やお寺が多くあり、野鳥観察以来気を付けて見ているとムクドリやヒヨドリ、インコが飛んでいるのを見つけた。こうやって見るとスズメが少なくなったが昔より種類が増えているような気がする。双眼鏡を使いこなすと野鳥観察はもっと面白いゾ。